軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

107話 戦いの報酬

「クライトン伯爵に頼みがあるのなら、最初から妾に話を通せばよかったのじゃ。いくらでも口を利いてやったのにのう」

ここはミヤガの町を出て少し移動した人気のない森の中である。これからリリ様の要望通り、エルフの里へと向かうことになる。開拓支援の話もあるし、里を救ってくれたお礼もしたいという。

伯爵をほっぽって来たのだが、こちらもエルフの支援次第ということになるので、再度訪ねることを約してお暇してきた。

クライトン伯爵はエルフ族との交易を一手に引き受けていて、エルフには頭が上がらない。エルフにしてみれば商売相手を伯爵に限定しているのはそのほうが楽であるにすぎないからであって、他にも商売がしたい相手はいくらでもいるのだ。そうティトスさんが説明してくれる。

その上、相互防衛を謳う盟約はエルフの里が魔境に近いという立地があるとはいえ、魔物の相手をしているのはほとんどエルフであり、クライトン伯爵領は長年に渡り一方的に恩恵を受けている。

経済的にも軍事的にも首根っこを抑えられているのである。

もちろん伯爵としてもその立場に安穏としているわけではない。交易で儲けた資金で通常必要とするよりも大規模な軍を組織し、砦の防備も整え、時には魔境にまで遠征もし、常に備えは怠らない。

それが今回は珍しくエルフに恩を売るチャンスだったのに冒険者が全部持っていってしまったのである。

もっとも俺たちや他の冒険者がいなければ、伯爵の軍の出動がスムーズに進んだところで間に合わずに里自体が消滅していただろうし、そのことで恨まれる謂れはまったくないのだが。

「では開拓に支援はいらぬというのか?」

ゲートでエルフの里に移動する前にまずはちょっとした話し合いである。開拓支援の話くらいは王様に話を通す前にきちんとやっておいたほうがいい。じゃないとこのままなし崩しにエルフが全面支援にやってきそうだ。

「ええ。作るのは小さい村ですし、全部自前で出来ますから」

エルフの後ろ盾があるという体裁だけで十分だ。

「では王国と結んでいるような相互防衛協定はいかがでしょうか? ゲートですぐに戻れるとはいえ、不在中は村のことが何かと心配でしょう?」

ティトスさんがアイデアを提供してくれた。この人は本当に優秀だな。この前の戦いでも冒険者を引き連れてきて里を救ったし。

「それはいいかもしれないわね」

エリーは賛成のようだ。

伯爵が言っていた通り、普段はオルバさんとナーニアさんがいて通常程度の魔物なら大丈夫とはいえ、まったく心配がないわけではない。転移魔法があるにしても、戻れない日もあるだろう。

エルフがそれをカバーしてくれるというのならずいぶんと助かるし、相互というならエルフ側にも利もある。違った意味での不安はあるが、安全には代えられない。

「そうだな」

まあ当分は俺たちが常駐するから、エルフは保険としてその間に何か考えておけばいいか。

「ではそのあたりを含めて父上に諮ろう」

「それと先ほどマサル様たちの居場所を聞くために冒険者ギルドに立ち寄ったのですが」

と、ティトスさん。

ああ、それで俺たちのいる場所がピンポイントでわかったのか。

情報の秘匿はどうなってるんだと思ったが、ギルドにはリリ様のことも含めて話してあるし、教えてもいいと判断したんだろうか。確かに教えても問題はないんだが。

「おお、そうじゃそうじゃ。聞けば緊急依頼のしきたりとやらで報酬もろくに出ないそうではないか! 妾のほうできちんと全額支払うように取り計らっておいたぞ」

もちろん支払いは全額エルフ持ちである。冒険者への報酬の他に、ギルド自体にも謝礼として結構な額が贈られるそうだ。ギルドがあっさり俺たちの居場所を漏らしたのも無理もない。

だが討伐報酬がもらえるというのは朗報である。たしか700万ゴルド、7億円くらいだったはず。それだけあれば一生働く必要がないな!

まあお金で世界平和は買えたりしないから、隠居ってわけにはいかないだろうが、お金に困らないというのはとてもいいことである。

「ありがとうございます、リリ様」

とりあえず礼は言っておこう。

「これは当然の報酬じゃ。礼には及ばんし、エルフ族からの礼はまた別に用意しておる。なのにじゃ。ずっと待っておったのになんで来ないのじゃ! ゲートで一瞬であろう!」

たぶん無意識に後回しにしていたんだろうな。行くのがどうにも面倒だった。式典とか言うんだもん。

「戻ってすぐ病気になったんですよ。ドラゴンを殺った時に水堀に落ちたでしょう? あれがまずかったみたいで。病気が治った後も領地を作る話があったり、ちょっと忙しくって」

「そういうことなら仕方がないがの」

「ではリリ様、エルフの里へのゲートを出しますね」

「うむ。エリザベスよ、頼む」

エリーのゲートが発動するとそこはもう、エルフの里の城のバルコニーである。前回同様人気はない。俺もここを登録しておこうかな。今のところ塔しかゲートポイントの登録はしてないし。

「ここは王族の居住区に繋がっておるからの。パトスは父上に知らせを。皆はこっちじゃ」

だからと言って警備もないのはどうかと思うが、普通はゲートでの侵入などは想定しないのだろう。

「はい、姫様」

お付のもう一人の騎士が知らせに走る。

「式典の準備に時間が必要じゃ。まずは妾の部屋へ行こう」

ああ、式典はやっぱやるのね。

リリ様に先導され、城の廊下を歩く。前に来た時はあまり見る余裕はなかったが、エルフの王族の居住エリア。豪華で美麗である。

装飾に関してはあまり興味がないが、壁や床の石が気になる。白くて硬度が高そうだが、大理石でもないし色は真珠に近い。どこで取れるかあとで聞いてみようか。白い壁と、あとは黒い瓦があれば日本風の城の建設が捗る。夢は諦めない。

廊下を少し進んだ先にある豪華な客室に案内され、大きなテーブルに皆でつく。

「さてと、式典の前にやっておくことがある。ティトス」

「はい。皆様、先日の無礼のほど、この場でお詫びしたく思います」

ティトスさんがこちらに向いて片膝をつき、頭を深々と下げる。

「ええっと? 何かありましたっけ?」

無礼? 心当たりがない。

「大恩ある方々に対し、礼もせず追い立てるように……」

「マサルたちは気にせんだろうと妾は言ったんじゃが、父上がお冠でのう。待っておってもマサルは一向に顔を出さんし」

「あれは疲れてたから早く帰りたかったんで、特にどうという話でもないんですけど」

礼もせず追い返されるように帰したから気を悪くして顔を見せないのでは?という話が出て問題視されたそうだ。

確かに多少は追い払われた感もなくはないが、こっちが帰るって主張してたんだから何の問題があるわけでもない。むしろこれはゲートで一瞬で来れるのに、一週間近く来なかった俺たちのほうが悪いな。

「ほれ、こう言うとるではないか?」

「いえ。里を救っていただいた恩人に対しての無礼。この場で斬り捨てられても文句はいえません」

「私たち全然気にしてませんから。ね、マサル」

アンもフォローする。斬り捨てるなんて大袈裟な物言いにみんなも引いている。

「そうそう。斬り捨てるとかちょっと大袈裟すぎですよ」

「……ではせめて私よりの謝罪の印。お受け取りください」

そういうとティトスさんがどこからか取り出した首輪を自分の首につける。ペットプレイ……?

「ここに血を一滴いただければ、私はマサル様の奴隷となります。いかようにもご自由にお扱いください」

隷属の首輪か。

「いや、ほんとにその、そんな大それたことでもないんで……」

鎧に隠れて全身はわからないが、エルフのご多分に漏れず、ティトスさんは美しい顔だちとスラリとした体つきをしている。大変に魅力的な申し出ではあるが、奴隷はやりすぎだ。大変魅力的な申し出ではあるが。

「遠慮せずに受け取ってもいいんじゃぞ? エルフの寿命は長い。マサルが死ぬまでの5,60年ばかり、奴隷として仕えたところで何ほどでもない。一人で足りぬなら、奴隷はさすがに無理じゃが、あと何人かつけてもよい。それだけの恩を我らは受けておるのじゃ」

ティトスさん優秀そうだし、戦力にもなりそうだ。

「なんならエルフの里に大きな館も建てよう。村の開拓などやめてそこに住めばよい。身分が欲しければ、位を与えて王族に準じる者として遇しようぞ」

エルフのハーレムに豪邸に身分。実に魅力的な提案であるのだろうが、さほど興味も湧いてこない。

立ち上がり、跪いたままのティトスさんのところへと行き、首輪を外す。

「謝罪の気持ちは十分伝わりました。エルフの奴隷など必要ありませんし、家や身分が欲しければ自分で手に入れます」

だいたい嫁の目の前で新しい女にほいほいと手を出すとか自殺行為である。もしかしたら怒らないかもしれないが、そんな賭けに出るつもりはない。ここで迷ったり物欲しそうにするのもきっと危険だ。浮気は絶対ダメ。

「では何が望みじゃ? 金か? ならば里にある財貨を好きなだけ持って行くがいい。名誉か? それならばエルフの里を救った英雄として後世まで讃えよう」

「お金はギルドからもらえるので十分ですし、名誉も必要ありません」

そんなにお金があっても使い道がないし、世界が救えなければ二〇年後には全部消滅するのだ。

英雄に祭り上げられるのも、もちろん御免こうむる。地位や名誉などの余計なしがらみは必要ない。開拓の話はエリーやアンが喜ぶからやっているだけだ。

破滅が約束された世界で望むべくもないが、切実に平和が欲しい。嫁とのんびりといちゃつける平和な世界と時間が。

「欲しいのは平和な世界ですかね。皆とのんびりと幸せに暮らせる平穏な居場所」

「ならばエルフの里に住めばよかろう? あらゆる便宜を提供するぞ」

それじゃダメだ。世界が破滅するとき、ここだけが逃れられるなんてことはないだろう。

「エルフの里だけが平和でも、それはきっとダメなんですよ」

100%ダメだな。

「あー、勝手に断っちゃったけど……」

みんなの意見も聞いておかないと。

奴隷はともかく、お金とか家は俺が勝手に断るのはまずかったかもしれない。

「マサルがそう決めたのなら構わないわ」

お金のことでエリーが文句を言うかと思ったが、特に不満もないようだ。まあ今回ギルドからの報酬がたっぷりあるしな。

「ええ、礼など必要ありません」

里を救ったのは神託、クエストだったし、神官で信心深いアンはそれで十分なのだろう。

「私も」

「必要な物は自分で手に入れる」

サティもティリカもあまり何かを欲しいとか言わないし。いや、ティリカは食い物だけは欲しがるな。

「言ったじゃろ? マサルたちはそんな物は欲しがらんと。さすがに全部断るとは思わんかったが」

「はい、姫様のおっしゃるとおりでした」

「じゃがまだ取っておきがある。これじゃ」

リリ様が腕に嵌めていた高価そうな腕輪を外して机の上に置いた。

「これは魔力の腕輪という魔道具でエルフの至宝じゃ。なんと魔力が五割増しに増える。これと同程度の魔道具は帝国王室に伝わるのみという、世界でも最も強力な 魔道具(アーティファクト) の一つ。我らの差し出せる最高の品じゃ」

五割か。俺たちの付けている魔力の指輪よりも性能は落ちるが、効果が重複するなら使えそうだ。

「進呈したいところじゃが、先祖伝来の品なのでな。形だけ付与ということにして、マサルが冒険者を引退する時にでも可能ならば返還して欲しい」

紛失しても文句は言わないという。要は貸しただけだという体裁が大事らしい。

腕につけてメニューのチェック……ダメだ。MPは増えてない。同じ効果の魔道具は重複しないらしい。

腕輪を外して机に置き、首を振る。

「確かに素晴らしい品ですが、エルフの至宝なんでしょう? 受け取れません」

「付与という体裁が不満なら、構わん。持って行って好きにしてもよい」

「姫様!?」

「よいのじゃ。マサルほどの魔法使いが持つのがふさわしい品じゃ。父上も許してくれよう」

貰っても使い道ないんですけど……

ふと気が付くとサティが物欲しそうにじぃっと見ている。この腕輪が欲しいのか。MPの少なさはサティの悩みだものな。でもさすがにエルフの至宝を魔法をロクに使えないサティが付けてたらまずいだろう。諦めろ。

「いえ、やはり必要ありません」

「ふうむ。これもいらぬか。じゃが困ったのう。何か謝礼はせねば、皆は納得すまい」

俺の欲しいもの。嫁といちゃつく時間。

みんなはどうだろうな……あ、ティリカの食い物。

「そういえば俺が倒した陸王亀はどうなりましたか?」

ティリカが陸王亀の肉を食べたことがないって欲しがってたな。

「あー、そのことじゃが、我らが回収に行った時は エフィルバルト鉱(アンチマジックシェル) はすべて持ち去られていての」

ああ、価値のある金属らしいがそっちはどうでもいいんだ。

「そっちはいいです。陸王亀の本体は? 肉をちょっと食用に分けて欲しいんですが」

「肉? そんなものでいいのか? あまり旨くはないという話じゃぞ」

「ええ。でも食べたことがないんですよ」

「陸王亀の肉でしたら、どこかに保管してあるはずです。探してお届けします」

「甲羅のほうは今使っておってな」

「甲羅は食べられませんよね?」

「食べぬな」

なら必要ない。

「甲羅は今、対アンチマジックメタル用の武器を作っていて、その威力を試す的に使っているのです」

「ドワーフの技術者を招聘して巨大バリスタを作っておる。完成すればアンチマジックメタルごと陸王亀の甲羅を貫くはずじゃ」

魔法が効かないから物理攻撃か。エフィルバルト鉱が持ち去られたのならまた同じ戦法で来るかもしれないしな。

「詳細は知らんが、発射機構に魔法を組み込んでおってすごい威力になるそうじゃ」

「へえ、後で見せてもらってもいいですか?」

「まだ未完成でよければあとで見せよう」

「マサル様、他に何か必要な物はないのでしょうか?」

「そうじゃ。陸王亀もマサルが倒した物だし、むしろ勝手に処分してこっちが申し訳ないくらいなのじゃが」

そうは言ってもなあ。リリ様のお陰でギルドから報酬はたっぷり出るし、開拓の後ろ盾に相互防衛協定も付けてくれるならそれでもう十分なんだけど。

「マサル様、せっけん……」

サティがためらいがちに言ってきた。エルフの石鹸のこと忘れてた。

「エルフ製の石鹸、砦じゃ品切れで売ってないんですよ。ちょっと分けてくれません?」

一個しか手に入らなかったのに、ふわっふわで気持ちいいからつい使い過ぎちゃうんだよな。ミヤガの町でも売ってないか探そうと思ってたのに、店に寄る暇なんて全然なかったし。

「今は石鹸を作れる錬金術師も総出でポーションを作っておって、交易用のは生産しておらんはずじゃし、里にある在庫を回そう。じゃが、そんなものでいいのか?」

「あれは素晴らしいものですよ。な、サティ」

「はい!」

「ならば好きなだけ持って行くがいい。無くなったらいつでも提供しよう」

「ありがとうございます、リリ様!」

ポーションの話が出たのでついでポーション類も貰えることになった。MPポーションはありがたい。

「せっかくじゃし謝礼に用意した品を見ぬか? 石鹸とポーション以外にも欲しい物があるかもしれんじゃろう?」

「冒険者の方々には好評でしたし、マサル様たちも気に入る品があるかもしれません」

「そうですね。そういうことなら」

案内された先にあったのは宝物庫だろうか。美術品、武器、宝石や装飾品、立派な家具などが教室二つ分くらいの大きさの部屋いっぱいに詰め込んであった。

扉を開いた瞬間、おおーと皆で声をあげる。手前にある机の上に並べてある宝石や装飾品だけで一財産だな。砦の店で売っていたエルフ産の装飾品の一つ一つには、家でも買えそうな値段が付いていた。たぶんここにあるのも同じようなものだろう。

「これ、宝物庫ですか?」

「まさか。ここにあるのはマサルたちに贈るための品だけじゃ。宝物庫にはもっとあるぞ? ここにあるので足りんならそっちも見るかの?」

「いや宝物庫はいいですが、これが全部?」

「そうじゃ。マサルたちの欲しい物がわからんかったから、みなで色々用意したのじゃ」

「いやでもこんなに……」

「ほとんどの物はエルフの手作りなのです。里を救った英雄にと皆が持ち寄りました」

「マサルたちが居らねば里が消えておったのじゃからな。この程度ではとても感謝には足りぬが、せめてものみなの気持ちじゃ。ぜひとも受け取って欲しい」

手作りというが、長寿であるエルフの職人が長年に渡って研鑽した腕を振るった作品はどれも最高級品とされ、高額で取引されている。

でも手作り品の贈り物だ。断るのは失礼だろうな。

しかしもらったとして置くところはどうしよう。地下室とかを増設するにしても、こんな高価そうな品々を大量に置いておくのは少々怖い。この世界は貸し金庫とかないよな?

「このままここに保管しておいてはどうでしょうか?」

「そうじゃな。好きな時に必要な分だけ持って行くとよい。責任を持って預かっておこう」

至れり尽くせりだな。

エリーやアンのほうを見ると、貰っとけ! と全力で目で訴えかけていた。

「それならばありがたく頂いておきます」

「贈り物を受け取らないというのは失礼に当たるわよね」

「そうそう。エルフの皆さんの手作りの品なのですから」

二人共すっごい嬉しそうだ。さっそく宝石や装飾品の机のところへと行ってチェックしている。

「サティとティリカも欲しい物があったら遠慮するなよ? ここのは全部貰っていいんだから」

「あの、あれを」

サティが部屋の隅を指さすと、そこには布を巻いた物がいくつか置いてあった。裁縫用か。もらっとけもらっとけ。

「布か。服が作りたければ城の仕立屋を連れてくるぞ」

「服はサティが自分で作るんで」

「ふうむ。素材のほうがよいなら、我らの狩人が魔境で狩ってきたものが色々とあるはずじゃ。欲しい物があれば改めて用意しよう」

素材かあ。何か……

「馬具を作れる職人さんって居ますかね?」

マツカゼの馬具は普通に手に入れればいいのだが、マツカゼ(大)の馬具が問題だったのだ。普通の人においそれとマツカゼ(大)を見せる訳にもいかないが、ここのエルフにならもうドラゴンも見られてるしたぶん平気だろう。

マツカゼ(大)のほうなら全員乗っても大丈夫そうだし、それ用の馬具があったらいいなと思っていたのだ。

「それでしたら作れる者がいるはずです。職人を探しておきましょう」

「ありがとうございます、ティトスさん」

「馬具など簡単に手に入るだろうに。本当に欲がないのう」

そうでもないと思うが、今ここで説明することもないだろう。

それに俺が欲しかったハーレムはもう手に入ったし、あとはその維持ができればそれで十分なんだ。

そのハーレムメンバーのエリーとアンは二人で仲良く宝の山の探索をしている。

ティリカも特に欲しい物がなさそうでサティと一緒に布のチェックだ。まあティリカも欲しい物があればいつでも言えばいいし。

俺もちょっと見ておくか。武器もあるし、家具を何個か持って帰ってもいいかもしれない。特にあの天蓋付きのキングサイズのベッドとか良さそうだ。