軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

流星クレア

盗賊ギルド、というのは俗称だ。実際に盗みを働いているのではなく、合法すれすれのところであったり、表だって依頼できない恥ずかしい依頼——日本だと探偵がやるような浮気調査などをやったりするのが盗賊ギルドの役割だった。

ケルベックとの付き合いは長い。

ヒカルは「ヒカル」として会っているのでシルバーフェイスの格好をする必要はないし、「ヒカル」としては珍しく少々ヤバイ案件もケルベックに依頼している。

たとえば、殺人犯として移送されるラヴィアを救い出すときの手伝い。

たとえば、換金が難しい宝石の売却。

逆にケルベックもまたヒカルに頭が上がらないところがある。

暗殺未遂に遭い大ケガを負った彼を治癒したのはポーラだ。

生き別れだった妹のケイティ——フォレスティア連合国の錬金術師である彼女との再会をお膳立てしたのはヒカルだ。

「なんでこんなところに?」

「こっちのセリフだっつ〜の。なんだよあの、クソ下手な茶番」

ふたりは大通りの端に寄って、小声で会話をする。

「一応愚鈍なフリをしたんだけど、変だった? 尾行してた連中は呆れて帰っていったけど」

「尾行に気づいてたのか?」

「そりゃね」

「ふーん。そんじゃお前も、黄金探しかよ」

「ま、そんなとこ。そっちは?」

「俺は……ギルドの用でフォレスティア連合国に行くことになってよ」

「ああ、なるほど」

確かにこのゴードンは、フォレスティア連合国との国境に近い街だった。

妹のケイティさんに会いに行くんだね、とヒカルが勝手に納得していると、

「なるほどじゃねーよ。お前、絶対なんか勘違いしてるだろ」

「いや……別に。ギルドにお金出してもらって家族に会いに行けていいなってくらいしか」

「勘違いしてんじゃねーか。仕事だ、仕事」

「ケイティさんに会うんでしょ」

「忙しいんだよ。会えるかどうかは微妙だ」

「ケイティさん、悲しむだろうなあ……」

「行くって話はしてねーから、知らなきゃ悲しみようがない」

「僕が言うけど。手紙書いて知らせるけど」

「……お前、ぜってー止めろよ」

「それじゃ正直に言ってみて。はい。妹に会います」

「…………」

むっつりした顔でケルベックは黙り込んでしまった。

まったく不器用だな。妹に会うくらい誰も怒らないんだから堂々と会いに行けばいいのに——とヒカルが思っていると、

「……お前、山に行くのは止めとけ」

「急になに?」

「お前の戦闘能力はそれなりに理解してるつもりだが、あんな広い山でどうやって黄金の集落を探すんだよ。大体、崖崩れでとかで埋まってる可能性だってあるんだぞ」

「ああ……それはそうだね」

だがヒカルにはホヤ老人から聞いた情報がある。

「……お前、なんか情報握ってんな?」

「なんの手がかりもなく山に挑んだりしないよ」

「だとしても勧めねえ」

「どうして?」

結構食い下がってくるな、と思っていると、

「まず、山を舐めて掛かると痛い目に遭う。平地を行くよりはるかに体力が必要だ」

ケルベックにしては意外にも、直球の忠告だった。

「次に……俺もこの街のギルド仲間から聞いたんだが、ランクB冒険者パーティーが探索に出ているらしい。いわゆる『ジュエルハンター』に特化している10人からなるパーティーだからな、発見も時間の問題だとよ」

「へえ……」

それはいいことを聞いた。

こちらも急ぐ必要があるということだ。

「あとは……悪いウワサもある。ランクD『真昼の梟』がいるっていうな」

「誰、それ」

「……まあ、知らないだろうな。連中は俺たちも注視している強盗集団だ。表だっては冒険者だが、うまく犯罪の証拠を隠している。構成員も何人いるかわからん」

「ふむ」

なるほど、お宝があるとわかればきな臭い話も湧いて出る……か。

ヒカルはうなずいた。

「お前、全然危機感ねーな」

「ワイバーンのほうが危険だからね」

「そりゃ、まあそうかもしれんが。ワイバーン対策はどうするんだ?」

カロン、と音を立てた鈴をヒカルは見せた。

「は?」

「これ、魔道具」

「お、おう……そのようだが、なんの効果が? 見た感じデタラメの魔術回路じゃねーか」

そう言えばケルベックも魔道具師だったなと思いながらヒカルはワイバーン除けの鈴を見せてやるが、解読できないようだ。

「まあ、こっちは大丈夫だよ。そうだ、ひとつ聞きたいんだけど——盗賊ギルドで信頼できる人足を集められる? 黄金を見つけて運ぶときに、盗まれたら困るし」

「おいおい、もう発見したつもりかよ? ……いや、お前のことだから、発見できるアテはあるってことか……」

ケルベックからの謎の信頼がある。

これまでに大きな取引をしてきたからだろう。

「運び手なら都合してやるぞ」

おっ、とヒカルは思う。言ってみるものだ。

「それはありがたいね。報酬は……」

「運んだ黄金の25%でいい」

「冗談。高すぎる」

「おいおい。どんな黄金だって運べなければただの石ころだぞ? 人里にまで運んでこそ意味がある」

ケルベックが口の端をゆがめると、ヒカルの目がスッと細くなる。

(ふーん……僕を相手に駆け引きをしようというわけか)

ヒカル自身、少し楽しくなってきた。

「歩合での支払いはナシだね。固定で50万ギラン」

50万ギランはおよそ500万円程度の価値がある。

「おいおい……信頼できる運び手を雇うってことはそれだけ金が掛かるんだぞ」

「10人雇用してもひとり頭5万ギラン。拘束期間は10日程度。十分じゃないか。ああ、そうか、盗賊ギルドはピンハネするんだっけ?」

「人聞き悪いことを言うな。あのな、俺はお前のためにどれだけ骨を折ったと思ってる? あの大量の宝石の換金だってほんとうに苦労したなあ……」

ヒカルが発見したアレグロ王の宝石は、ケルベックを通じて2億5千万ギランになった。

その金額を思えば50万ギラン程度は端金になってしまうが、それとこれとは別だった。

むしろケルベックも、この駆け引きを楽しんでいるふうがある。

「その売却益は大変なものだったんでしょ? きっと盗賊ギルド内で大きな顔ができたんでしょうねえ」

「おい。あれ、出所はどこかとかめっちゃ聞かれたんだぞ。それを隠すのは本気で大変だった」

「僕の受け取った金額は2億5千万。盗賊ギルドはいくら儲かったの? 5千万? 1億? まさか——2億?」

「……50万ギランで請け負うわ」

あっさりと折れた。

アレグロ王の宝石は相当な金額に化けていたらしい。

とはいえヒカルだってそれに腹を立てているわけではない。宝石を売却するのは黄金を売却するのとはワケが違う。鑑定、鑑別して、あちこちのツテを使って売却先を探し、あるいはオークションに掛けたり、需要を調整しながら売っていくことになる。

ひょっとしたら盗賊ギルドはすべての宝石をまだ売り切っていない可能性もある。

「その代わりな、黄金の売却も任せてくれよ」

「いいの? 宝石の売却だってまだ終わっていないんじゃないの?」

「おお。金は国だって買い取ってるから楽勝だぜ」

「……それなら僕が商人ギルドに売ってもいいってことじゃん」

「バッ、お、お前っ、そういうこと言うなよ。商人ギルドよりは色つけてやっからよ」

「まあ、それなら」

黄金の売却で少しは儲けさせないと、ケルベックも立つ瀬がないだろう。

「じゃ、ここの盗賊ギルドにつないでやるから」

ヒカルはケルベックと連れ立って歩き出した。

ラヴィアとポーラに合流したのは、それから1時間後だった。

街の北側出口は山への入口、という雰囲気で、ゆるやかな斜面に巨大な門があった。

門、とは言っても鋼鉄製の柵が使われていて、車輪を使って開閉できるような代物だった。

ゴードン金鉱山からは、おそらく金鉱石を載せたトロッコが次々に到着しており、そこから選鉱場へと運ばれていく。

おそらく、というのはパッと見でそれとはわからないからだ。鉱石に含まれている金は微量なので見た目は単なる岩石だった。

それを砕いて、巨大な水槽のような場所でふるいに掛ける——金は重いので沈むというわけだ。その場所が選鉱場。

岩と岩がぶつかるごつごつした音や、車輪の軋む音、それに注意やかけ声の音が響き合って混沌としている。

「準備万端」

ラヴィアがVサインをした。

ラヴィアもポーラも、雨除けにも使えるねずみ色のフード付き外套を羽織っていて、背中にはリュックサック。

食料は油紙に包むことで濡れるのを防ぐことができる。

水分補給の水筒が必要ではあるが、飲用可能な湧き水も多いということで水は必要最小限だ。最悪、水の精霊魔法をソウルボードで覚えれば大気中の水を集めることができる。

そのため、持ち物の多くは食料と毛布だった。

ヒカルも似たような格好である。腰にぶら下がった鈴が、カロン、と音を立てた。

「それじゃ、行こうか」

「ん」

「行きましょう!」

3人は門を出て、金鉱山へと続く道へと入って行く。

道は広く、トロッコが通る線路が並走している。

(……ランクBパーティーに、強盗集団か)

先ほど、ケルベックから聞いた話を思い出す。

ゴードンの盗賊ギルドへ向かいがてら、詳しく話してくれた。

他の冒険者もいるにはいるが目立つのはそのふたつで、逆に街でダラダラしている冒険者はランクBパーティーの発見を 待っている(・・・・・) 者も多いようだ。

集落が発見されれば、黄金を運ぶ依頼が出ると踏んで。

(冒険者ギルドより盗賊ギルドのほうが信用できるってどういうことだよ)

呆れはするが、ヒカルとしては冒険者としての体面よりも実利を優先するだけだった。

「どれくらい掛かりますかねえ」

「2日半、ってホヤさんは言っていたから、ゆっくり行っても3日くらいで着くんじゃないかな。ホヤさんが教えてくれた間道……というか秘密のルートみたいなのはまだ使えるようだし」

ポーラの疑問にヒカルは答える。

その回答の最後には「トラブルがなければ、だけど」と付け加えようと思ったが言わなかった。

どうしてかと言えば、自分たちには「隠密」があるのでトラブルとは無縁だと思ったのだ。ワイバーン除けの鈴は気休めというか、ホヤ老人がせっかくくれたのだから、という意味しかない。

だがヒカルの思惑は、違った角度で外れることになる。

* *

フレイムゴートは炎をその身に纏うヤギだった。

ただ一般のヤギよりも数倍、体躯は大きく、山の斜面を駈ければ大地が揺れるほどだ。

『ブオオオオオッ!!』

「囲め囲め! 正面は俺が食い止める!」

「クレア様を炎の射程距離外へ」

「おりゃあああ!」

フレイムゴートと戦っている10人の冒険者は、流れるように移動していく。

噴出する炎を物ともせず切り込んでいき、巨体に傷を付ける戦士もいれば、魔力の込められた大盾でフレイムゴートの注意を引きつける戦士もいる。

倒すのに掛かった時間は数分といったところだが、まったく危なげなかった。

「ふー……死んだか。暑いったらねえな」

「お疲れ。水飲むか?」

「死ぬと火が出なくなるんだな……どうなってんだ?」

「肉食えるのか」

「マズいらしいぜ」

そんなことを言いながら彼らが死体を囲んでいると、

「みんなぁ〜、大丈夫?」

丸っこい声がして、遠くに離れていた女性がやってきた。

この世界でも珍しいピンク色の髪にピンク色の目をした、冒険にはまったく似つかわしくない純白のローブを着た女性だった。

「これくらいたいしたことねえって!」

「そうそう、ランクBの俺らからしたらな」

「クレアちゃんの回復魔法も必要なかったな」

ランクB冒険者パーティー「流星クレア」は山岳地帯の深部にいた。

彼らは、回復魔法使いであるクレアを中心としており、全員が全員、魔力持ちで、剣や弓、盾に魔力を纏わせて戦うという特徴があった。

「いやあ、皆さんお強いですね。明日には例の地質学者がポジと遭遇したという場所にたどり着くと思いますよ〜」

クレアたちの雇った案内人は20代の女性だった。

この山岳地帯に詳しいようで、冒険者ギルドよりも詳細な地図を持っていた。

「あっ、そうなんですねぇ。よかったぁ、ずっと山を歩いてきたから疲れちゃって」

「クレアちゃん、やっぱ俺がおんぶしようか?」

「いや、それは私の役目だな。ここじゃ私の弓は役に立たない」

「お前は索敵っつう重要な役割があるだろ。ここは俺が……」

「いやいや俺が……」

「それなら私がぁ……」

「ちょっ、クレアちゃんが自分で自分をおんぶするってどういうことだよ!?」

仲間たちがドッと笑う。

その中心にいるのはクレアで、クレア本人もころころと笑っていた。

年齢的には20代半ばであるようなのだが、少女のような見た目と、快活な性格があいまってパーティーメンバーたちから可愛がられている。

日も暮れようとしていたので、「流星クレア」は野営の準備を始めた。

10人もいると準備は早く、慣れたものだった。

交代で見張りに着くこともできるので彼らはみんな元気だった。

「ほんとに、私のご案内はポジと地質学者が会ったという場所まででいいんですか?」

夕食後、焚き火を囲んでいるときに案内人はたずねる。

クレアの左右にはパッと見イケメンで、じっくり見ると「ちょっと崩れてるかな」という感じの冒険者がふたり座っており、背後には3人が立っていて、先に仮眠している者をのぞけば全員が全員、甲斐甲斐しくクレアのために尽くしている。

逆ハーレムパーティー、というか、どこか宗教的なものさえ感じて薄気味悪く案内人は思っていた。

「はぁい。そこからは彼の出番ですからぁ」

「へへっ」

クレアの左隣に座っている、弓使いらしい男が鼻の下を人差し指でこする。

ここに至るまでに、確かに彼はすばらしい視力でフレイムゴートやワイバーンを発見していた。

フレイムゴートならば戦い、ワイバーンならば物陰に身を潜めることで回避していた。

「ワイバーン単体なら倒せる」と彼らは言っていたが、ワイバーンは仲間を呼ぶのでできる限り関わり合いにならないことが望ましい。

ワイバーンがこちらを発見するより先に、ヒト種族の彼がワイバーンを発見してしまうのだから、クレアがその索敵能力を信頼するのはうなずける。

「でもクレアちゃん、そこからどこに行くっていうアテもねえよな?」

後ろにヌッと立っている厳つい男が言うと、

「……前に説明しましたよぉ?」

にこやかながら、どこか迫力ある顔でクレアが半身で振り返る。

「う゛ぇっ!? そ、そそ、そうだっけか……?」

「クレアちゃん、こいつ、説明してたときは二日酔いでグロッキーだったんだよ」

「は!? あ、あ、あんときか!?」

横から茶々が入って厳つい男があわてるが、クレアは、はぁ、と小さく息を吐いて、

「もう、二日酔いするまで飲んだらダメだから、クレアがわざと回復魔法を使わなかったんですよねぇ。使わなかったクレアも悪いですけどぉ、二日酔いでもちゃんと、お話聞かなきゃいけないですよ。めっ、です」

「す、すまねえ……」

「わかったなら許します」

「クレアちゃん……!」

目をキラキラさせて「俺、もう酒飲まねえよ!」と言う厳つい男に「そのセリフ何十回目だよ」と呆れる他のメンバー。

そして、

「…………」

なんだろう、この茶番。

みたいな顔で見つめている案内人。

実のところ彼女の見た目は悪いわけではなく、地味目ではあるが美人の部類だろう。

10人中9人が男というパーティーなのだからひとりやふたり、この案内人に言い寄ってくる冒険者がいてもよさそうなものだが今のところ皆無。

ここにいる全員がクレアにぞっこんなのである。

そしてクレアもそれを知りつつ、全員に平等に接している。

(怖ッ。20過ぎて「めっ」はないでしょうに……)

正直少し、いやかなり、引いている案内人である。

「えっとぉ、もう一度説明しますからちゃんと聞いてくださいね?」

クレアは厳つい男に説明してやるつもりのようだ。

「地質学者さんのフィールドワークについて書かれた内容は精査しましたぁ。その結果、彼の歩いたルートはほぼ判明しています」

えっ、と案内人は声を上げそうになった。

その内容は相当に専門的なものであるだろうし、そもそも一般に公開されているものでもない。

ただ単に、彼の手記は「信憑性が極めて高い」と判断した他の学者たちのお墨付きが一人歩きしているような状況だった。

冒険者たちにとってみれば、地質学の情報なんて一ミリも必要ではなく、黄金があるかどうかだけがわかっていればいいわけだ。

だがクレアは、手記を調べた。

そして地質学者の歩いたルートを確認している。

「これがそのルートですけどぉ」

彼女が取り出した地図は、ちょうど焚き火を挟んで案内人の反対側にあった。

どうやら冒険者ギルドが持っていた地図の写しのようで、案内人が持っているそれよりも簡略化されているようだ。

そこに、朱色の線で地質学者がたどったであろうルートが記されている。

思わず首を伸ばして案内人もそれをのぞき込んでしまう。

「このルート上にポジの集落は当然なかったわけです。そして、ゴードンの街からこのルートを結ぶ線上にもありません。地質学者のルートよりも山奥側、さらにはゴードンの街からも山奥側に集落はありますぅ。ポジと地質学者が出会ったであろう地点から、人が歩けるルートを、山奥側に進んでいけば、集落のかなり近くまでは行けますぅ」

「それにしても、当てずっぽうな感じにならねえか?」

「いいえぇ。山の道というものは、自ずと歩く場所が決まりますぅ。斜面と斜面があればその間。崖があれば迂回ルート。わざわざ危険な場所だけを通ることは考えられません……ましてや普段使いするような道ならばぁ」

「普段使い?」

「ポジの人たちは、山を下りるという選択を取っていませんからぁ、地質学者と出会った場所というのは、ふだんから通りがかる場所だったと考えるのが自然ですぅ。もうだいぶ時間は経っちゃいましたけどぉ、なんらかの、人が通った痕跡が見つかれば集落まではぐぐっと近くなりますよねぇ?」

「そこで俺の出番さ」

視力の高い冒険者が親指で自分の胸を指した。

「こんだけ見通しがいい山なら、違和感を見つけるのはたやすいぜ」

金鉱山へと続く道を離れると、ほぼ誰の反応もない山道になる。

生えている植物と言えば低木や枯れた草といった程度の、赤茶けた山だった。

(なるほど……この冒険者パーティーならポジの集落を、確かに見つけ出すかもしれない)

案内人は正直、感心していた。

冒険者なんてのは荒事ばかりで、なにも考えずに暴力を振るって解決するような荒くれ者ばかりだと思っていたのだ。

確かに大半の冒険者が案内人の認識通りではあったが、「流星クレア」は、ランクBともなる冒険者はやはり違った。

(もちろん、地質学者とポジが出会った場所……それが 正しければ(・・・・・) の話だけどね)

案内人はひっそりと微笑んだ。