軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第十四話 夜空の絶望、地べたの希望

□【聖騎士】レイ・スターリング

ロビーにやって来た俺達の前には、外へ出ようとしている百人近い<マスター>がいた。

しかし彼らだけではない。

闘技場の内外を遮り、彼らの脱出を阻むように展開された結界があった。

「あれって闘技場の試合で使われてるのと同じ奴じゃ……まさか」

「そのまさか、であろうな」

舞台の上以外に、この闘技場の外周にも結界の発生装置があったってことか。

そして、それをフランクリンが動かしている。

俺達を……<マスター>をこの闘技場から出させないため、そして自分のゲームを邪魔させないために。

「畜生! どうなってるんだ!」

「何で一プレイヤーがシステムに介入できるんだ!」

「出してくださーい!」

このロビーに集まった<マスター>は皆ここから出ようとしているが、できないらしい。

『フィガロと迅羽を結界機能で抑え込んだあたりで嫌な予感はしていたが……どうやらフランクリンは完全に結界機能を掌握しているらしいな』

システムの一部だろう?

そんなことが……いや、違うのか。

『ここの結界システムは設定上、あくまでも過去の文明の遺産を使っているもの。実際に毎回手動で操作して起動させている。だから、<マスター>でも動かすことができてしまうし……こういった細工を仕掛けることもできるってことか』

「そうなのでしょうね。そして、それが出来るから……あんなゲームを始めてみせた。絶対に自分が勝ち、王国の<マスター>に負けたという結果を押しつけられるから」

あの予告の後にテロを防げなければ、このギデオンに集まっている王国の<マスター>を負かしたという結果も得られる。

……なるほどな。

それは、まずい。

「ちっ、こうなったら力づくでも結界をぶち破る! 上級クラスの力を結集すれば破れるはずだ!」

ロビーで足止めを食らう<マスター>の一人の声に、多くが応じる。

たしかに、あの試合中も迅羽やフィガロさんの攻撃で天井部分に穴が開いていた。

一定以上の攻撃力があれば、破れるかもしれない。

直後、数十人もの<マスター>の火力が闘技場の内外を遮る結界へと炸裂する。

結界自体があの天井部分の結界よりも強力らしいが、それでも目に見えて薄くなった。

このまま攻撃をし続ければ一時的にでも破れ、その隙に外へと出られるかもしれない。

ロビーの<マスター>の間にそんな空気が広まったとき、闘技場のどこかから爆発音が響いた。

それだけではない。

闘技場の外からも、微かに爆発音や破壊音が聞こえてくる。

どういうことかと、ロビーに集まった<マスター>が一様に怪訝な顔をしていると、

『アーハーハー! どうやら結界を無理やり破ろうとしたバカが出たようだねぇ!』

不意に、ロビーに耳に障る笑い声が響く。

誰もがその声の出所を探り……声がした方向には、半透明のフランクリンの姿があった。

『やあやあみなさん、さっきぶり~。ああ、こいつはうちのクランの新製品さ。便利だろう? SFみたいだろう? お値段800万リル。ちょっとお高いけど戦争終結後に販売予定だからよろしくねぇ』

ご丁寧に販売予定価格のテロップを表示しながら、フランクリンは小馬鹿にするようにそんなことを言った。

『で、本題。その結界だけどねぇ。頑張って破られてもうざいから制限掛けたんだよねぇ。一回攻撃すると連動して街のどこかで装置が一個開放されます。そして、もしも結界が破れたりすると時間が来る前に全部出しまぁす。あ、もちろん舞台の結界も同様だからね?』

その言葉に、ロビーにいた<マスター>の空気が凍りつく。

『いやぁ、頑張ってジャンジャン攻撃してくれていいよぉ。どれだけの被害が出るか知ったこっちゃないけどねぇ!』

「ちっくしょうがァ!!」

攻撃していた<マスター>の一人が半透明のフランクリンに攻撃スキルを放つ。

無論、映像に過ぎないフランクリンにダメージは通らない。

だが、映像装置は破壊したらしく、薄ら笑いを浮かべたフランクリンの姿は綺麗さっぱり消えていた。

しかし、あの映像があってもなくても結界を攻撃する手は使えない。

万事休すだ。

「まずいですね。このままじゃ……王国の<マスター>の完敗です」

「それに何の意味があるのー? あいつが勝ってもあいつが「やったー」ってなるだけじゃないー?」

バビが疑問を呈するが、ルークは首を振る。

「違うんだよ、バビ。たしかに<マスター>に限れば、今回はフランクリンにしてやられたというだけの話だ。けれど……<Infinite Dendrogram>には<マスター>じゃない知性もたくさんいるからね」

そう、ティアンがいる。

そして王国のティアンから見たとき、この顛末は如何なる様相を示すか。

「……なるほど、のぅ」

ネメシスは一語一語、噛み砕くように重々しく言葉を放つ。

きっと俺同様に、ルークの言いたいことがわかったのだろう。

それは……。

「このままだと、二度目の戦争の前に王国は負けてしまうのだな」

「はい」

◆◆◆

■決闘都市ギデオン

決闘都市の上空、ほんの百メテル程度の低空を飛翔する影があった。

それは一匹のモンスター。

不思議なことに地に向けた腹や側面は完全に夜闇に溶け込んでおり、地上からでは視認することは困難だろう。

しかしそれの背にはペルシャ絨毯に似た手触りと模様の毛皮があり、そこには二人の人物が座っていた。

一人はこのモンスター【ナイトラウンジ】を作成した【大教授】Mr.フランクリン。

もう一人は、彼の手によって攫われた王国の第二王女エリザベートであった。

「…………」

この【ナイトラウンジ】に乗せられてすぐに目を覚ました彼女だが、今は無言でフランクリンを見ているだけだ。

睨んでいるのとも違う。

ただ、いぶかしんで見ているのだ。

そして問う。

「なぜ、わらわをさらう?」

「おや。皇国の手の者である私が、この国の王族である貴女を攫わない理由があるんですかねぇ」

「そうではない」

エリザベートは首を振り、

「なぜ、ちちうえとおなじようにころさぬ?」

父の仇(・・・) にそう問うたのだった。

「ふむ。私が仇だと認識している割には冷静ですねぇ」

「しつもんのこたえは?」

「ああ。殺さないように言われているからですね。私個人もあなたを殺す気はありませんけどー。手厚く扱いますからご安心くださいねぇ。あ、お菓子あるけど食べます?」

「いらぬ」

「ですよねー」

にべもなく答えられてもどこ吹く風と、フランクリンはメガネを拭き始めた。

メガネを拭きながら、フランクリンは言葉を続ける。

「講和と併合が成れば無事に王都にご帰還できるでしょうから、安心してくださいねぇ」

「こうわがならなければ?」

「 平らになった(・・・・・・) 王都にご帰還できるでしょうねぇ。講和が駄目なら全面戦争一直線でしょうから」

また何でもないように言って、メガネを掛け直す。

「ま、あのクレイジー……もとい陛下の思惑からすればあなたは無事でしょうよ。あの人も義妹になる子に、それと皇妃になる人に嫌われたくはないでしょうから」

「どういういみじゃ?」

「さぁて、どういう意味なのでしょうねぇ。ま、貴女のお父上は邪魔だったのでしょうけど、貴女は別に邪魔ではないでしょうからねぇ。この話はここまで」

一から十まで教える気はないという風に、そこでフランクリンはその話を切り上げた。

「ならば、べつのことをきく。なぜ、ギデオンをおそう?」

彼らのいる空は静かなものだが、地上には破壊音と悲鳴が響いている。

既に開放された分のモンスターや、フランクリンの配下の者が街中で暴れている。

ゆえに問うた。

なぜ、こんなことをするのか、と。

その質問に、フランクリンはニィっと笑って……声を張り上げた。

「これは戦争というイベントの幕引きにして、一種の余興!」

身振り手振りを加えながら、空を飛ぶ【ナイトラウンジ】の上でクルクルと回ってみせる。

「これはゲーム! そして、 通過儀礼(イニシエーション) !」

「イニシエーション?」

「最強の騎士が死に、最大の賢者が死に、善政凡百親馬鹿の王も死んだ。国民も逃げ出す。絶望的だ。もう後がない。王国はとっくに詰んでいる。誰だってご存知だ」

そこまで言って、フランクリンはエリザベートの瞳に触れそうなほど顔を近づける。

「そんな状況でこの国がまだ諦めていないのはどうしてだと思う?」

驚いたエリザベートが僅かに後ずさると、愉快そうに笑いながら言葉を繋ぐ。

「それはねぇ、<マスター>がいるからさ」

爪先で【ナイトラウンジ】の背を叩く。

「先の戦争は王国に属するランカーの殆どが参戦しなかった。ゆえに負けた。そういう認識」

徐々に徐々に、その声のテンションは下がり、普通の喋り方になる。

「それは間違ってはいないさ。事実、私達があれほど容易く勝てたのはあいつらがいなかったからではあるよ?」

溜息をついて首を振り……グルリと背後のエリザベートを振り返る。

「でもだからってさぁ、「次の戦争で<マスター>が参戦すれば王国は勝てる」、「王国はまだ負けてない」なぁんて考えで往生際が悪いとさぁ、面倒なんだよねぇ。戦争も タダ(・・) じゃないしさぁ」

本当に面倒くさそうに、フランクリンは言う。

「今回の<超級激突>なんて正にその流れさ。王国の<超級>の力を見せつけて、「まだまだ頑張れるよ!」なーんて本当に、邪! 魔!」

後方で小さくなっていく中央大闘技場を見ながら、フランクリンはそう吐き捨てる。

「実際、もしも何かの間違いでこの国の<超級>全てが次の戦争に参加したら、冗談抜きで結果がひっくり返る可能性がある。未知数な連中もいるし……こちらが大敗する可能性さえもある」

それを苦々しく思っているのか表情を歪め……、次いでその顔に凶笑を浮かべる。

「だからねぇ、私はそんな面倒なことになる前に 圧し折り(・・・・) に来たんだよ。この国の 心(・) って奴を」

それは、見る者の正気さえも削りそうな、地獄の道化の笑み。

「この街に集結していた頼りない王国の<マスター>が、指咥えて街ボッコボコにされて、お姫様誘拐されたら……」

さらに笑みを深めて、フランクリンは言葉を発する。

「――もうこの国のティアンのだぁれも<マスター>に希望なんて抱かなくなって、抗う気力も尽きるんじゃないかなぁ?」

そしてフランクリンは笑みを浮かべたままの顔を両手で隠し、

「王国で最も活気がある街。王国で最も武力に秀でた街。王国最強の【超闘士】。エトセトラエトセトラ……」

バンザイをするかのように両手を天に勢いよく掲げ、大笑する。

「今こそ絶望の夜! 全部の神話は今夜で終わりさぁ!」

ギデオンの夜空には、このギデオンを飲み込まんとする悪意の哄笑が響き渡った。

「そうかのぅ」

けれど、その哄笑にかき消されそうな小さな声もあった。

「わらわは、ちがうとおもうのじゃ」

それは一人の少女の声。

「おうこくの<ますたー>は」

希望を信じる、少女の声。

「たよれるものだと、おもうぞ?」

昨日、自分と共に過ごした<マスター>の姿を知る、少女の声だった。

◇◇◇

□【聖騎士】レイ・スターリング

「クマニーサン。王国側の戦力、闘技場の外にはどれほどいると思うかの?」

『王女の護衛の近衛騎士団とギデオンの騎士団。それと、ギデオンにいるのに<超級激突>を見に来なかった物好きな<マスター>だが……』

そう、何もこの闘技場にいるのがこの街の<マスター>の全てではない。まだ抗う力はあるはず。

けれど……。

『この決闘都市にいる戦闘職の<マスター>なら、何をおいても今日の試合を見に来るだろう。戦闘職で見に来ないのはチケットを入手できなかったパターンだが、強ければ強いほど金銭的にも人脈的にもチケットは入手しやすい。自然、今晩闘技場の外にいる<マスター>で強い奴は然程多くない』

そう、だからこそ、フランクリンは<超級激突>がある今夜に、<マスター>を闘技場に封じ込める策を仕組んだのだろう。

『あえて試合を見に来なかった猛者もいるかもしれないが……フランクリンもあぶれ者対策は考えてるだろうよ』

兄が熊の着ぐるみの顎をしゃくって示したのは、中央大闘技場の外の広場だ。

そこにはいつの間にか……相当数の<マスター>やモンスターが集まっている。

そいつらは街の混乱を鎮圧する様子はなく、むしろこの闘技場から出る者を攻撃する準備を整えているように見える。

『大方、フランクリン側の手勢だろう。あんな連中やフランクリン手製のモンスターが街中で暴れているとなれば……それらを突破してフランクリン本人を倒すのは厳しい』

「…………ッ」

詰んでいる。

どうしようもなく、状況が詰んでいる。

そして何よりも……この結界に閉ざされた闘技場にいる以上……俺にできることはない。

「せめて……」

せめて、この闘技場にいる<マスター>達も……俺達も参戦できれば、何とかできる確率を少しでも上げられるのに。

「こんな結界さえ、なけりゃな」

俺は結界に手を伸ばす。

本当は殴りつけたい気持ちでいっぱいだった。

だが、それがモンスターを放つトリガーになる以上、それさえもできない。

けれど、どうにもならない気持ちを抑えられず……触れようとして

――俺の指先はそのまま結界を素通りした。

「……………………え?」

俺の口から驚愕が漏れ、それを発端にロビーは百近い<マスター>によって驚天動地の大騒ぎとなった。

「抜けた……あいつ抜けたぞ!?」

「どうなってんだ!! さっきまではたしかに!」

「結界が消えたのか……痛ッ!? まだあるぞ!?」

「な、なあ君! <エンブリオ>が何か結界関連のスキルでも持ってるのか!?」

「い、いや、聞かれても……」

一番訳がわからないのは俺なのだ。

聞かれても答えようがない。

『レイ』

そこに、兄の声が届く。

不思議なことに、兄の声がロビーに響くと共にそれまでの喧騒が嘘のように静まり返った。

「あれ? 着ぐるみさんじゃん」、「子供山さんも試合見に来てたんだ」、「クマさんってああいうNPCじゃなかったのか……」なんて囁き声も聞こえるし、兄は案外有名人なのかもしれない。

けれど、今はそんなことは重要じゃない。

兄が、着ぐるみ越しに俺を見ている。

そして、兄は俺に問いかけてくる。

『今の合計レベルは?』

「合計レベル?」

……俺は不思議に思いつつも、答える。

「41だけど……」

俺の回答に、ロビーの<マスター>達は何かを理解したように、周囲の<マスター>と話し始めた。

そして質問者である兄は……。

『クック……ハッハッハ!!』

笑っていた。

『そうだよなぁ! これ、闘技場の結界だものなぁ! そりゃあ、通れるわけだ!』

「兄貴、何がなんだかさっぱりなんだが」

『クク、ああ、簡単な話だ。この闘技場の結界。当然だが展開すれば内外の出入りは制限される』

『じゃないと危なっかしくて決闘にも使えねえ』と兄は言葉を繋げてから、

『しかしそんな事情は、結界をすり抜けてしまうがゆえに試合に出られない……合計レベル50以下の奴なら関係ない』

そう言った。

「…………あ!」

――あれなぁ……調べてみたら合計レベルが51以上ないと参加できないんだよ

昨日、俺自身が言っていたことだ。

合計レベル50以下では、闘技場の試合に“出られない”。

それは、レベル50以下ではこの結界を通り抜けてしまうから。

「そうか、それなら……!」

俺やルーク、それに少数はいるであろう低レベルの<マスター>ならばここから出て、外への援軍にいける。

「ここにいない連中にも伝えるんだ! 会場内のレベル50以下の<マスター>に協力を要請しろ!」

「レベル51以上で支援職の連中はルーキーにバフや自動回復を掛けまくれ! それ以外は闘技場で暴れるモンスターを始末するぞ!」

「よっしゃあ! 間接的にでもあのクソメガネに一泡吹かせてやろうぜ!」

一転突破の活路。

それを示された瞬間のベテランの<マスター>達の動きはすばやかった。

瞬く間に戦うための態勢が整えられていく。

「お兄さん、お気づきですか?」

『ああ。結界設備をコントロールできるのに、こんな抜け穴に気づいてないはずがない。それなら「闘技場から出たらモンスターを解放する」とでも言えばいい。きっと何か理由があってこの抜け穴は残していたんだろうな』

だろうな。

性格が悪く、用意周到そうな奴だ。

この穴も何かの理由で残している。

そうだとしても……。

『レイ』

「……兄貴」

いつの間にか俺の隣には兄が立っていた。

俺に対して、兄は着ぐるみ越しに……俺にはそれと分かる真剣な眼差しを向けている。

『抜け穴はある。しかしそれは十中八九フランクリンの罠だ。仮に罠でなかったとしても、待ち受けるのは奴の配下の熟練プレイヤーやモンスター軍団。そして、<超級>であるあいつ自身がいる』

「…………」

フランクリンは、<超級激突>でその凄まじい力を見せたフィガロさんや迅羽と同格――<超級>。

ならばきっと、この先にあるのは【ガルドランダ】や【ゴゥズメイズ】との死闘すらも上回る窮地であり、あの<超級殺し>に破れたときさえも上回る決死圏に違いない。

デスペナルティになって何の不思議もなく、それが自然ですらあるだろう。

それでも……。

『まず間違いなく死ぬだろうが……お前はそれでも行くか?』

「逆に聞くぜ、兄貴」

俺はさ……。

「目の前で女の子攫われて、この街も滅茶苦茶にされようとしている。俺がそんな最悪に後味の悪い状況で……足掻く前に諦められる物分りの良い奴だと思うかい?」

生憎と、諦めが悪いんだよ。

目の前にある一筋の光明を……諦められる訳がない。

『そう言うと思ったよ』

兄は苦笑しながらそう言って、俺に何かを手渡してくる。

それはいつぞやと同じ、【身代わり竜鱗】だった。

『【ブローチ】は切らしてるし、これも一枚しか残っていないが……持っていけ』

「ああ。ありがとう、兄貴」

正直、これ一枚だけでも心強い。

『……結界の問題が片付いたら俺も行く』

「ああ、わかった」

『無理をしてもいい。ただし、“死なずに”待っていろ。必ずそこに行く』

「頼りにしてるさ……兄さん」

そうして、準備が整った。

俺の左隣にはルークが立ち、いつでも行けますと言わんばかりにスタンバイしている。

そのルークの左にはバビがいて、ルークの左腕に絡んでいる。

俺達の周りには、俺達以外のレベル50未満の<マスター>達がいる。

その人数は22人。

その全員が志願し、実力不足は承知でもフランクリンの思惑を粉砕するために挑むと決めた<マスター>達だ。

その意志こそが、頼もしい。

そして俺の右隣には……常に共に在る相棒の姿。

「往くぞ、レイ」

「応」

俺はネメシスの手を取り――黒大剣へと変じたネメシスを握り締める。

「反撃開始だ!!」

そして俺を含めて24名のルーキーは、<超級>の仕組んだゲームの盤面へと飛び込んだ。

To be continued