軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

253.愛のパワーです!

253.愛のパワーです!

(前回からの続きとなります)

~ナイア視点~

「あれ~、なんだか急いで来てみたら、なんですか、ここ? 雨の代わりに星が降って来るんですか? やっぱり物騒な時代ですね~」

そんな場違いな声が響いたのであった。そして、

「ですが、まぁ降りかかる火の粉……ではなく星は払わねばなりませんね。はい、大結界~!!」

『ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンン』

再度落下してきた一番目の月が、驚くほどの高出力の結界魔法によって、その落下が停止させられたうえに、はじき返されたのであった。これならばもはや戻って来ることはあるまい!

そう。

突如現れた美少女一人に!

「おお……す、すごい!」

「一人で月の欠片を!?」

兵士たちは驚愕するとともに賞賛する。

だが、その言葉に、その女は不満そうに口をとがらせて、

「いいえ! これは私一人の力ではありません!!」

と高らかに宣言したのであった。

「そ、そうなのですか?」

兵士は戸惑いながら聞く。

それに対して美女は、よくぞ聞いてくれました! とばかりにフンスと頷いた後、うっとりとした表情で、

「愛のパワーです」

「……」

「私と彼との愛のパワーです」

「……か、彼?」

兵士が首を傾げる。

実は我も首を傾げた。うーん、だがこやつどこかで見覚えがあるのじゃがな~。うーん、誰じゃったかなー、うーんうーん……、あっ。

「アリシア・ルンデブルクではないか! アリアケの妻の!」

「おおっと!? そこの真っ赤なお嬢さんは私のことを知っているのですね!? なにゆえ?」

「そーんなことはどうでも良い! どうしてアリアケの嫁がいるのじゃ!?」

その我の当然の問いに、アリシアはうっとりとした表情をして、

「愛のパワーです」

「それはもう良いわ!」

「えー、でも本当なんですよー。うへへー」

彼女は惚気るような仕草で言った。

「私と彼の絆は時空とか時を超えちゃいますからね~。自動的に私にバフがかかったりもするんですよ~。≪ 唯一の絆(結婚) ≫っていうスキルがありまして。これって夫婦じゃないとかけられないスキルなんですよ、きゃっ♪ お互い大体の居場所が分かったりもするんです。いやー、照れますね~! はーい、大結界~」

『ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ』

「月を破壊するのか惚気るのかどっちかにせよ! 情報量が多すぎて頭がグワングワンになるわ!」

3つ目の月の欠片を一人で余裕で押し返しながら、惚気るアリシアにはツッコミしかない!

が! だいたいは理解はした! さすが我!

要するにアリアケがこの神代に呼ばれた時に、スキルの効力によって同時に彼女も呼ばれたということであろう。多分スキルの効力に両者が離れ離れにならないようにするといった、ロマンティック要素があるのだ。

なんという頭の悪いスキル!!

時空をまじで超えてこなくてもいいのでは!?

だがまぁ、ともかくそのスキルのおかげで彼女は呼ばれたのだ。

あ、愛のパワー……。

ううむ、認めたくない率100%であるが、嘘とまでは言えぬ! 嫌だけど認めざるを得ない!!

「すごい! 俺たちも負けてられん!!! 行くぞ!!!」

「おう!」

兵士たちの士気も上がっておる。いいことづくめである。

まぁ、確かに愛は星を救うから、これで良いのか?

人間らしいっちゃらしいのかのう?

と、そんな感じで無理くり自分を納得させていた時であった。

「なんの! 旦那様を愛する気持ちなら儂も負けておらんのじゃ!!! というか、そろそろ少し報われても良くない?」

「あ、あの僕もですね! あの……その、お姉様がたと同じくらいの気持ちがあります!」

「私は漁夫の利を狙っていますので宜しくお願いします。こうして事前に宣言しているので泥棒猫のそしりを受けることはないと確信しています」

またしても三人の者たちが、 月(イルミナ) 落下地点へと駆けつけたのである。

ええい、これ以上頭を痛くさせるのではないわ!

我ったら思わず大鎌を振り回しちゃうのであった。