軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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実家で休暇を過ごしているレオルドはいつものように鍛錬を行う。その時、レグルスが鍛錬に参加してくる。レオルドはレグルスと木剣を打ち合い、剣術の鍛錬を始める。カンカンと木剣の打ち合う音が屋敷に響き、二人が鍛錬をしていることを知らせる。

その音を聞いたレイラが二人の元へ向かい、鍛錬の様子を見守る。レグルスも以前に比べて力が強くなっており、レオルドを押し返していた。しかし、やはりレオルドの方が強い。炎帝との死闘を乗り越えたレオルドは更に成長していた。

「ぐ……!」

「どうした、レグルス。その程度か!」

片手で木剣を押し込むレオルドに対してレグルスは両手で持ち堪えている。必死に歯を食いしばりながら、レオルドの木剣を防いでいるレグルスはジワジワと腰が下がっていく。このままでは負ける。そう思ったレグルスはカッと目を見開き身体を回転させて木剣を受け流し、その勢いを利用してレオルドへ木剣を叩き込む。

「いい動きだ! しかし、そう易々とはやらせん!」

レオルドはレグルスの動きを褒めるが、そう簡単に負けてやるつもりはなかった。レグルスが振るう木剣をレオルドは空いていた片手で受け止め、レグルスが止まったところに蹴りを放つ。

「ぐふっ!?」

蹴りを受けたレグルスは木剣を手放して、地面に膝をつく。そこにレオルドが木剣をレグルスの首筋に当てて勝利した。

「俺の勝ちだな」

「ゲホッゲホッ……やはり、兄さんは強いですね」

「まだまださ。俺は炎帝と戦って自身の未熟さを痛感した。もっと強くならねばならん」

「もう十分だと思うのですが……?」

まだ強くなると言うレオルドにレグルスは十分だと言う。しかし、レオルドは現状に満足していないので貪欲に強さを欲する。

「いいや。まだ足りんさ」

「兄さんはどこまで強くなる気なんですか?」

純粋に気になったレグルスはふとそんな疑問を浮かべる。レグルスからすればレオルドは既に王国屈指どころか大陸屈指の強さを有している。帝国最強の炎帝に二人がかりとはいえレオルドは勝利している。そんなレオルドが一体何を目指しているのかレグルスは知りたくて仕方なかった。

「ふむ……。そうだな。どのような逆境だろうとも負けないくらいかな」

「それは……なんというか曖昧ですね。僕はもっと世界最強を目指すとか言うものだと思ってました」

「はははっ。確かに最強というものには憧れるが俺は別に最強になりたいわけじゃない。ただ、どのような逆境だろうと、どのような窮地だろうと、どれほどの死地であろうと生き残れる力があれば、それでいいさ」

「そうですか……。では、その理想を叶えるために僕はいくらでも協力しますよ」

「……ふっ。俺はいい弟をもった。ありがとう、レグルス」

レオルドはレグルスの申し出に感謝をする。そして、これからもよろしく頼むという意味を込めてレオルドはレグルスに握手を求めた。その手を取るレグルスは、レオルドがこの先どれほどの高みへ向かうのかと期待に胸を膨らませた。

「ねえ、鍛錬は終わったの?」

そこへ鍛錬の様子を見守っていたレイラがやってくる。レオルドとレグルスは握手しており、見ようによっては終わったように見える。

「いや、もう少しやろうと思ってるところだ」

「そうですね。僕ももう少し身体を動かしたいと思ってます」

「それなら、いい方法があるわ!」

「む、それはなんだ?」

と、レオルドが問い掛けるとレイラが二人の腕を引っ張り屋敷の中へ戻る。二人はそのままレイラに身体の汚れを落とすように言われて風呂へ入り、服を着替える。そして、二人が出てきたところにレイラが外出用の服に着替えており、ニコニコと笑っている。

そこで二人は察した。恐らく自分達は買い物に付き合わされるのだろうと。確かに荷物持ちならば多少の体力は必要だ。

「それじゃ、行きましょ!」

レイラは上機嫌にレオルドとレグルスの腕を引っ張って、外に用意している馬車へ向かう。しかし、その道中にオリビアと遭遇する。オリビアは三人がめかしこんでいるのを見て、どこかへ出かけるのだと気づいた。

「あら、三人でお出かけ?」

「ええ、そうです。これから街へ行ってきます」

「まあ、それはいいわね。私も付いていっていいかしら?」

「駄目です。今日は兄妹水入らずなので」

「ええ! 親子水入らずじゃ駄目?」

「駄目です! だって、母様が来るとレオ兄さんを独り占めするでしょ!」

「そんなことはないわ! 私はレオルドもレグルスもレイラも平等に愛していますもの!」

「そ、それは、はい。分かっていますが……でも、母様。レオ兄さんが帰ってきてから頻繁にレオ兄さんとお話してるでしょ?」

オリビアの発言にレイラは嬉し恥ずかしくなるがここで流されるような彼女ではない。レイラの指摘にギクリと擬音が鳴りそうなくらいオリビアが動揺する。実際、レイラの言うとおりでレオルドが休暇で帰ってきてからオリビアは普段構えない分、余計にレオルドを構っている。まあ、レオルドは多忙の身で中々実家には帰ってこないので寂しいのだ。

「だ、だって、レオルドは滅多に帰ってこないから……」

「その気持は大変わかります。そもそもレオ兄さんは私達のことをもっと優先すべきです! 今まで迷惑ばかり掛けておいて、いざ仲直りしたというのに今度は英雄にまでなって前以上に会えなくなったんですから!」

「は、はい。その申し訳ない」

突然のとばっちりにレオルドはいたたまれない気持ちになる。かつて金色の豚と呼ばれていた時代で家族を蔑ろにしていたことがあるレオルドは何も言い返せない。レイラの言う通り、もっと家族との時間を大切にすべきであろう。

「じゃ、じゃあ、私も付いていってもいいのかしら?」

「……それとこれとは話が別です」

「ええっ!?」

などと最初は拒否していたが、オリビアも一緒に付いてくることになる。最後はレイラが折れたからだ。なんだかんだ言いつつもレイラは優しかった。こうして、家族水入らず、いや、父親のベルーガを除いた四人で買い物へ行くことになった。