軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

146 クマさん、鉱山に潜る その6 ミスリルゴーレム編

アイアンゴーレムが電撃魔法で簡単に倒すことができるようになったので、苦労せずに進むことができる。

現れるアイアンゴーレムは電撃クマさんパンチを打ち込むと簡単に倒れていく。

楽でいいね。

でも、わたしの横では、出番が無くなったくまゆるたちが、手持ちぶさた? って感じで歩いている。

わたしとしては横を歩いてくれるだけでも嬉しいんだけど。

「もし、わたしが危なくなったら助けてね」

戦闘には万が一もあるので、くまゆるたちにお願いをしておく。

その言葉で気を良くしたのか、歩きに元気が出る。

まあ、頼まなくても、くまゆるたちなら、わたしがピンチになったら助けてくれると思うけどね。

ね、助けてくれるよね。

左右を歩く、くまゆるとくまきゅうの頭を撫でる。

いきなり、撫でられたくまゆるたちは、首を傾げるけど気持ち良さそうにする。

そんな、くまゆるとくまきゅうを連れて坑道を進む。

くまゆるたちが助けに入るほどの、危ないことは起きることも無く、合計で4体ほどのアイアンゴーレムを倒した。

ミスリルゴーレムの道のりにいるのは、あとは5体のアイアンゴーレムだけになる。

昨日、バカレンジャーが倒したはずだけど、探知魔法で確認するとちゃんと5体とも復活している。

これって、もし、アイアンゴーレムを倒せるなら、半永久的に鉄が手に入るんじゃない? とか思ったりしたが、そんなことになれば、坑夫の仕事が無くなってしまうことになる。

そうなれば、多くの人が仕事を失い、路頭に迷うことになる。

プラスがある面もあればマイナスの面もある。

一部のアイアンゴーレムを倒せる者だけが儲かり、倒せない者は稼ぐことはできなくなる。

それに鉱山で採れるのは鉄だけじゃないから、困るだろう。

まあ、鉱山の仕事のことを考えるのはわたしの仕事じゃない。それは上の者が考えること。

わたしの仕事は、この鉱山に現れるゴーレムの討伐。その元凶の可能性があるミスリルゴーレムを倒すのがわたしの仕事だ。

もし、ミスリルゴーレムを倒してゴーレム騒ぎが収まれば終了だし、ゴーレム騒ぎが収まらなければ国に任せるだけだ。

どっちにしろ、やることは変わらない。

わたしは電撃クマさんパンチをアイアンゴーレムに撃ち込み、5体のアイアンゴーレムを倒す。そして、ミスリルゴーレムを討伐するために、坑道を下っていく。

坑道を下り、地図が入れ替わり、探知魔法にミスリルゴーレムの反応が現れる。

ミスリルゴーレムを倒したら、終わってくれればいいんだけど。

坑道を進み、ミスリルゴーレムがいる空洞に出る。

昨日、バカレンジャーがミスリルゴーレムと戦ったためか、あっちこっちに戦いの跡が残っている。岩肌は崩れ、壁も魔法攻撃の跡が残っている。

あのバカレンジャーが崩落のことを気にして戦ったとは思えないけど、よく、崩落しなかったね。

そんな、戦いの跡が残った空間にはミスリルゴーレムが立っている。

わたしの存在に気付いたのか、顔がこちらを見る。

さて、戦うとしますか。

くまゆるたちには下がるように言い、わたしはミスリルゴーレムの前に立つ。

まあ、ここでは戦わないけどね。

バカレンジャーじゃないんだから、ここでは強力な魔法も、強力なクマパンチも崩落が怖いから使えない。

なら、クマさんチートが出せる場所に移動すればいいだけのこと。

わたしはクマの転移門を出す。

くまゆるたちが通れるほどの大きさはある。

同じぐらいの大きさのゴーレムなら通ることもできる。

戦うなら、正々堂々とお互いの力が発揮できる場所に移動しようか。

クマの転移門のドアにクマさんパペットで触れて開く。

ミスリルゴーレムはわたしがなにをしているかも、知ることもなく向かってくる。

基本、ゴーレムは防御力は高いけど動きは遅い。

防御力が高くても普通に力押しで倒せない相手ではないはず。

ミスリルゴーレムはわたしに向けて、ドスンドスンと足音を立てて走ってくる。

闘牛を待つ気分だね。もっともゴーレムの足はそんなに速くないから怖くないけど。これが、 黒虎(ブラックタイガー) なみの動きがあったら、怖かったね。

もし、そうだったら、闘牛士みたいに赤マントが必要だったかもしれない。

迫ってくるミスリルゴーレムに対して、わたしは横にワンステップで躱し、ゴーレムの背中に回り込んで背中にクマパンチを撃ち込む。

クマパンチを撃ち込まれたミスリルゴーレムはクマの転移門の中に吸い込まれていく。

あとを追いかけるようにわたしとくまゆるたちもクマの転移門の中に入る。

クマの転移門を抜けた場所は海岸沿いの拓けた場所。

戦うには十分な広さもあり、上を見上げれば青空と白い雲が浮かんでいる。狭い坑道と違って、クマさんチートの力を使っても坑道は崩れたりしない。

この場所はミリーラの町から離れた位置にある。

距離も離れているので、人に気付かれることもない。

昨夜、電撃魔法の練習をした場所でもある。

だから、暴れても問題はない。

さて、思う存分戦おうか。

クマパンチに飛ばされて、倒れているミスリルゴーレムの方を見る。

「これで、お互い、周りを気にしないで戦えるでしょう」

返事は求めていないけど、ミスリルゴーレムに向かって言う。

ミスリルゴーレムはわたしの言葉を理解するかのように立ち上がる。

まあ、お互いと言うけど、わたしの方が一方的に攻撃するんだけどね。

とりあえず、立ち上がったミスリルゴーレムに向かって火炎弾を撃ち込んでみる。直撃するが、なにも無かったように立っている。同様に風魔法、土魔法、氷魔法も放つが効かない。

分かっていたけど反則じゃない?

お前が言うなって言葉が飛んで来そうだけど、ミスリルゴーレム相手には言わずにはいられない。

なら、これは?

「ベアーカッター」

クマの爪をイメージして、風魔法を放つ。

衝撃で後方に飛ばされるが、ダメージは無さそうだ。

いや、立ち上がったミスリルゴーレムの体を見ると、胸のところに3本の線がある。傷程度は付けることはできたらしい。

同じ箇所に無数に撃ち込めば倒せるかな。

まあ、次の魔法を使ってみる。

クマさんパペットから炎のクマが浮かび上がる。

熔けないと思うけど、様子見で1発、放ってみる。

ミスリルゴーレムは手で炎のクマを受け止める。

普通の魔物なら、受け止めただけで、倒せるんだけど。

受け止めたミスリルゴーレムの手は炎に包まれ、炎が消える。

やっぱり、ダメ?

でも、よく見ると、少しだけ、熔けている?

無数のクマさんの炎を放てば倒せそうだね。熔けるけど。

でも、この方法で倒すと、ミスリルが手に入らなくなってしまうので保留とする。

それじゃ、無理だと思うけど、昨日覚えた電撃魔法はどうかな。

クマさんパペットに電撃を集め、動きの遅いミスリルゴーレムに電撃クマパンチを撃ち込む。ミスリルゴーレムはクマパンチの衝撃で後方に飛ばされるが、電撃は効いていないみたいだ。

う~ん、やっぱりダメか。

一方的に攻撃をしているけど、ミスリルゴーレムの攻撃方法は打撃系だけなのかな?

まあ、あの硬い腕で殴られたら、たまったものじゃないけど。でも、距離を取れば安全だし、近寄られても、すぐに離れられるし、なんか、ゲーム時代の破壊不可のオブジェクトに攻撃をしているみたいだ。

実験もしたし、それじゃ、そろそろ終わらせることにする。

わたしは黒クマさんパペットに魔力を集める。

それと同時にミスリルゴーレムに向けて走る。ミスリルゴーレムの懐に入り込むと、クマさんパンチと風魔法を利用して、下から上に向けてクマさんアッパーを放つ。

風魔法を利用して放たれたクマさんアッパーでミスリルゴーレムは空高く、上空に舞い上がる。

飛び上がった距離、およそ1000m。って、勝手に飛び上がった距離を適当に言ってみる。そんな、飛び上がったミスリルゴーレムの距離なんてわかるわけがない。

あの飛行機、上空何メートル飛んでるね、とか、あの高層マンションは何百メートルの高さはあるね、とか、見ただけで分かる特殊能力は持ち合わせていない。

まあ、分かることは、あの高さから落ちたら、壊れない物はない。

たとえ、ミスリルゴーレムでも、重量、高さ、落下速度、などを考えれば、あの高さから落ちればただじゃすまないはず。

さらに落下するミスリルゴーレムは 錐揉(きりも) みしながら落ちてくる。

クマさんアッパーに回転を入れたせいかな。

ミスリルゴーレムは回転しながら大きな音をたてて地面に落ちた。

地震が起きたような衝撃が地面に走る。

さすがに倒せたよね。

そう思ったけど、空から落ちたミスリルゴーレムは壊れたロボットのように、立ち上がろうとしていた。

あの高さから落ちても、まだ動けるんだ。どんだけ、ミスリルは硬いの?

普通、衝撃だけで魔石が壊れそうなものなんだけど。

でも、立ち上がったミスリルゴーレムは、酷い状態だ。

片腕は崩れ落ち、首も曲がっている。さらに落ちた衝撃のため、体の中央にひびが入り、隙間から魔石が見える。

風魔法の傷が付いた場所が開いたみたいだ。

なら、あの魔石を壊せば終了かな。

動きが鈍くなったミスリルゴーレムに向かって走り、魔石が見えるひび割れた体に向けて電撃を纏ったクマさんパンチを撃ち込む。

ひび割れた隙間から、電撃が入り込み、魔石を破壊する。

魔石を破壊されたミスリルゴーレムは完全に沈黙する。

これで、鉱山のゴーレムの出現も止まればいいけど。

戦いを終えたわたしに、心配そうにくまゆるたちが近寄ってくる。

「大丈夫だよ」

頭を撫でて、崩れ落ちたミスリルゴーレムをクマボックスに仕舞う。

かなり、酷い倒し方をしたけど仕方ない。まあ、解体用のナイフや武器になる予定だから、問題はない。

ミスリルゴーレムを回収したわたしは転移門に向かい、鉱山の中に戻る。

鉱山の中に戻ってきたわたしはクマの転移門を片付ける。

あと、人が来ない場所とは言え、あっちに設置した転移門も早めに片付けないといけない。

今日の夜か明日にでも撤去しに行かないとダメかな。

とりあえず、鉱山に戻って来たわたしは辺りを見渡す。

ゲームとかだとボス部屋には何かあるんだけど。

お宝とかお宝とか。

もしくはゴーレムが発生する原因になっている物があるかもしれない。

隠し部屋とか、それらしき物がないかなと思い、壁際を1周してみる。

なにもない。

なにかあると思ったんだけど。

仕方ないので上の階層に戻ろうとしたとき、くまゆるとくまきゅうが穴を掘っている姿があった。

「どうしたの?」

尋ねながらくまゆるたちのところに向かう。

くまゆるたちが掘っている場所はミスリルゴーレムが立っていた場所だ。

それは盲点だった。何かを守っていればその可能性もあった。

くまゆるたちの間に入り、穴の中を覗くと、鈍く光る石が2つある。

「なに、これ?」

堀り当てたくまゆるたちに尋ねてみるが、首を傾げるだけだ。

掘って、見つけたのはくまゆるたちでしょう。どうして、なにも分からないのよ。と、心の中で呟いてみる。

とりあえず、見つけた石を持ち上げてみると拳ほどの大きさだった。

石を見てみるが、鍛冶屋でもなければ、鉱石マニアでもないわたしは、この石がなんなのか分からない。

もし、普通の石と言われればそうだと思うし、特殊な石と言われれば、そのようにも見える。

こういうときこそ、スキルだよね。

わたしはクマの観察眼を使う。

クマモナイト

謎の鉱石。

これしか書かれていなかった。

それ以前になに? この名前。

もしかして、バカにしている?

これ、絶対に、わたしをこの世界に連れてきた神様が付けた名前だよね。

こんな石の名前で、この世界に広まっていないよね。

今更だけど、初めて貰った神様の手紙を思い出す。

『他にもプレゼントがあるから頑張って探してね』

もしかして、これがその1つなの?

だからと言ってクマモナイトってネーミングセンスどうにかならなかったの?

それに謎の鉱石って、どうやって、なにに使うのよ。

ゲームでも、ヒントぐらいあるよ。

愚痴を言っても仕方ないので、見つけてくれたくまゆるとくまきゅうにお礼を言って撫でてあげる。

いったい、今日だけで何回、くまゆるたちの頭を撫でているかな。

まあ、わたしの感謝の気持ちだから、くまゆるたちが嫌がらなければ何度でも撫でるけど。

くまゆるたちは嫌がる様子もなく、嬉しそうにしている。