軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

アースソナー

「すげえな、これ。イメージ的には、潜水艦のソナーみたいなものかな? 水中じゃなくて地中で使えるなら――アースソナー、って呼ぶのかしっくりくるかもね」

銀色の金属部分に緑色の宝石がはめ込まれたブレスレット。

ビッグワームを倒した後に手に入れたドロップアイテムの腕輪は特殊な効果を持つマジックアイテムだった。

左腕に通すと、自動でジャストサイズへと変化する。

そして、自分を中心に地面の中の気配を察知できる。

緑色の宝石には魔力が宿っている。

そこに僕の魔力を流し込むと、二つが共鳴して地中へと広がっていく。

同心円状に広がった魔力が、ある一点で乱れる。

その乱れの位置に、どうやら魔物がいるようだ。

ビッグワームが近づいてきたときにはわずかな振動があって気が付くことができたが、相手が動いていなければ僕は気づくことはできなかっただろう。

だが、このアースソナーがあれば違う。

地中にいる相手が動いていようが停止していようが、魔力波に反応して察知できる。

つまり――気づかれる前に、こちらが気づける。

また、それは地中に限らない。

魔力の波形は地面の中だけではなく地表にも影響を及ぼす。

むしろ、地表のほうが察知には向いているかもしれない。

地面の上にモンスターがいれば、それも知ることができるというわけだ。

空を飛ぶ相手には効かないが、地面の上や中を主な活動領域とするモンスターを見つけやすくなるだけでも、すごい助かる。

これからダンジョンを脱出するまでにどれだけモンスターと遭遇するかはわからないけれど、少しでも遭遇を減らせるなら十分すぎる。

「よっしゃ。これめちゃくちゃ役立ちそうだな。いいもの手に入れたぜ。……って、なんだこれ? なんの反応なんだろう? モンスターじゃないよな?」

ここからはなるべくビッグワームのような敵性モンスターは相手にせず、ランダムフルーツのような食べ物が手に入る相手だけを倒して移動しようと思っているときだった。

手に入れたアースソナーの反応に気になるものがあった。

反応があったのは地面の中。

僕が開けた大穴の底にある横穴の先。

ビッグワームが掘り進んできた横穴がある。

その横穴の奥になにかの反応がある。

ただ、生き物の反応とは少し違う気がする。

このアースソナーを手に入れたばかりで今一つ自信がなく、これがどういった反応なのかを確かめておいたほうがいいかもしれない。

そう思った僕は、地中の横穴のさらに奥にある謎の魔力反応の原因を調べるために真っ暗な横穴の奥へ、踏み込むことにした。