軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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「ドールハウスって聞いた事ない?」

「ん?俺は聞いたことないなぁ」

「私もない」

「俺もないぞ」

「じゃあさぁ、小さなお家のおもちゃで、中が本当の家みたいになっているのって誰か知ってる?」

「「「聞いた事ない」」」

ということは、この世界にはまだドールハウスが無いと見た!!!

ふふふふ。

地球でも中世ヨーロッパではドールハウスっていうのを貴族や豪商の娘に家政を教え込むのに使っていたおもちゃなんだよね。

ものすごく大きいのから小さな物までいろいろあったはず。

4人にドールハウスというものを理解してもらう為に、部室の端にうず高く積まれていた裏紙を持って来て、絵を描いて説明する事にした。

「こういう風にね、外からみたら3階建てとか4階建てとかのお家ね。お庭の部分は省いて良いと思う。でね、ここら辺に切り込みが入っていてね、パカっと開けると・・・・」と言って、別の裏紙にドールハウスが真ん中から真っ二つに割れた絵を描いた。

「例えば、1階のこの辺りは玄関でしょ、そして奥が台所、ダイニングがその横で、この階段を上がると2階で、書斎や図書室、応接室とか、3階は家族の部屋で4階が使用人の部屋みたいな~。一般的な貴族の家をおもちゃで作るの。もちろん家具とか食器、服とか小物も全部ね」

「わぁ、素敵。私これ欲しい」

そうだよね、メグたん、女の子ならみんなこれ欲しいと思うはずよね。

私だって欲しい。

フェリーペにはなんでメグがこれが欲しいと言うのか分からないみたいだ。

「ただの家とか家具のおもちゃじゃないか。なんでそんなのが欲しいのか全然わからん!」

ランビットも無言で頷いている。

「ふふふふ」

思わず笑いが漏れた。

君たち、こっちの絵を見ても同じ事が言えるのかね?ふぉふぉふぉふぉ。

私はささっと馬車の絵を描いた。

馬無しだけどね。

「おおおお!馬車だ。かっけぇ」

「うん、家より馬車の方がよくない?」

男子二人は馬車に釘付けだ。

「これ、こういう馬車の模型も同じ縮尺で作るの」

「ん?縮尺って?」とランビットが聞いて来た。

「この家が実際にあったとして、このドールハウスがその大きさの半分なら、実物より小さいってのは分かるよね?」

「うん」

「その小ささを実物の長さなんかで割ったのを縮尺って言うの。この場合は1/2が縮尺。例えば実際の家がこのおもちゃの家の10倍の大きさだったら縮尺は1/10だね」

「う~ん、まだこの何分の1とかっていうの習ってないから良く分からないけど、実物に比べた小ささを数字で表しているってこと?」

流石ランビット。

伊達に錬金術好きじゃないね。

でも、神髄は理解してるよ。すごいねぇ。

「うん、まさにその通り!」

「それでね、おもちゃの家が実際の家の1/10なら、おもちゃの馬車も実際の馬車の1/10のサイズで作るの」

「ん?どうして?」

「これはね、貴族とか裕福な商人の娘さんにね、例えば壁紙が青なら、ソファやカーテンは何色がいいかとか、自分でいろいろ変えて遊ぶんだけど、真っ赤なカーテンにまっ黄色の絨毯、真っ青の壁紙の部屋を想像してみて。落ち着かないでしょ?」

「「「うん」」」

「だから、自分でカーテンを変えてみたり、絨毯を変えてみたりしながら、どの色にはどの色が合うとか、カーテンも生地は厚手の方がいいとか薄手の方が良いとか。どの部屋では何をして、何をしてはいけないかなんてことを遊びながら学ぶ道具にするの」

「へぇぇ。面白そう。私もやってみたい!ドールハウス欲しい」

さっきから勇者様の欲しい欲しい攻撃が激しい。

「で、馬車もそう。外装と内装の色とか素材、家の外壁が黒なのに馬車の外装が派手派手だとどう見えるかとかね。男の子なら、馬車の模型だけで色々遊べるじゃない?それも楽しいと思うんだよね」

「なら、厩舎も作らないと」

「そしたらさぁ、飼い葉を一箱いくらって売ってる店とか、野菜とか肉とか、何なら洋服を売ってる店とかのおもちゃも作ったらもっと面白いんじゃない?」

「あっ、そうか。街ごと作ってお店屋さんごっことかもできるね」

「おおお!それなら商売の練習にもなるぞ!」

4人がノリノリだ。

「ちょ、ちょっと待って・・・・」

「なぁに?リア」

「そんなにたくさんの種類は作るのが大変だよ。まずは家と馬車をそれぞれ3種類ずつくらいと、家具を4タイプくらいで十分じゃないかな?将来的には店とかも増やしますって事で、今回は家と馬車で・・・・」

「よし、分かった!まずは家と馬車、そして家具だけ作って、時間がまだあるようなら店とかも作ればいいんじゃないか?」

「おおお!俺もフェリーペに賛成!」

「私もぉ」

これで、今回の即売会はドールハウスと馬車の模型という事で決まりの様だ。

作らなくてはいけない物が多いので、これだけ早い内から大人数で取り組めるのは結果オーライだったかも。