軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

173.土下座でお出迎え

「「本当に申し訳ありませんでしたーー!!」」

「「「……。」」」

ギルマスとリリーさんが、きれいな土下座をしてる……。

今日はジーン兄様とヴィーとパールと一緒に冒険者ギルドに来た。するとスウィングドアを入るなり、リリーさんがすごい勢いでやってきて、ギルマスの部屋に連れて来られた。そして、今に至る……。

「えっと……どうしたんですか?」

思い当たる節はあるけれど、念のため聞いてみる……。

私の問いに、顔を上げたギルマスの顔をみて私たちはドン引きした……。髭面の強面の顔が、腫れている。

「「「ああ〜。」」」

「ともかく、話があるなら ソ(・) フ(・) ァ(・) ー(・) に(・) 座って話しませんか?」

「「はい……。」」

3人掛けのソファーに私を真ん中にジーン兄様とヴィーが座りパールは足元にいる。向かい側にギルマスとリリーさんが座る。

「「………。」」

「あ、あの……用がないなら依頼を受けに行きたいんですけど。」

「その、お嬢のこと見くびって申し訳なかった……。小さいからといって、試験も受けさせずに帰そうとだなんてして……。」

「私もジュースで誤魔化そうとして、ちゃんと話を聞かなくて申し訳ありませんでした。」

「えーっと……謝罪を受け入れます。これ以上、私からは何もありません。……昨日、お祖母様とナンシーと話したんでしょ?」

「ああ、話をして……訓練所に行った。久々に、リンジー様の炎のレイピアを見たよ……。」

「私は、お話だけでしたが今までの仕事のやり方が間違っていることに気付きました……。」

「そ、そうですか……。あの、他になければーーー」

「あっ、お嬢、これだけは聞いておいてくれ。ランペイルギルド所属の人間ではないんだが、最近他所の冒険者が新人潰しなどをやってるようなんだ。」

「「「新人潰し?」」」

「はい。依頼を受け始めて間もない新人を巧みに誘い、ダンジョンや森に置き去りにするんです。あと依頼の報酬の分け前を多めに取ったり……。さらに悪いことに女性の冒険者に対して猥褻な行為をしようとしたり、人売りに渡そうとしたり……。」

いくら受付で未然に防ごうと思っても、相手が上なのか尻尾を出さないとリリーさんが悔しそうに説明してくれる。

「わかりました。もし、見つけた場合は締めたら良いんですね?」

「いやいや、お嬢、そういうことじゃなく気をつけろってことだ。」

「でも、尻尾出さないなら出させたら良くないですか?」

「ジョー、囮になるつもり?」

「だって、それが1番手っ取り早いじゃないですか。新人で、小さな女の子で……うってつけでしょ?ちなみに、同じ人物なんですか?その置き去り犯と、人攫い犯は。」

「ああ、被害者に聞くと同一人物らしい。」

「じゃあ、何でその人捕まえないんですか?そんなに被害者が出ているのに。」

「その、証拠となる物がないんだ。だから、言い逃れが出来てしまう。置き去りに関しては魔獣が出たから、助けを呼びに行こうとしたとか言って。」

「ふーん、なるほど。動かぬ証拠が必要なんですね。じゃあ、録画出来る魔道具で映像に残せばいいですかね?」

「まあ、確かにそれなら言い逃れは出来んが……。それが、ナンシーさん達にバレたら、俺、今度こそ殺されるんじゃ?」

「大丈夫です。それには考えがありますから。ともかく今日は一旦帰ります。ジーン兄様とヴィーはどうします?お屋敷までは、ジョウ商会経由で帰るので、大丈夫ですよ?」

「あー、じゃあ俺らはちょっと行ってくるわ。明日には学院に戻らないといけないし。」

「はい。わかりました。じゃあーー」

「ちょっと、ジョー!商会まで送るから。」

「ありがとうございます。じゃあ、ギルマスさん、リリーさんまた。」

ジョウ商会までジーン兄様に送って貰い、店長のケイトに転移の為に2階の住居部分を借り、パールと共にお屋敷の自室に転移する。

トントントン。「ジョアン様〜、お戻りですか〜?」

サラから声が掛かる。

どうしてわかったのかしら?

転移だから音もないはずなのに……。

ガチャ。「あー、サラ?お祖母様とナンシーはいる?」

「はい。お二人ともリビングにいらっしゃいます。」

「ありがとう。」

リビングに行くと、お祖父様、お祖母様、お父様、グレイにナンシーがいた。

「おや?ジョアン。ジーン達とギルドに行ったんじゃないのか?」

「行ったんですけど……ちょっと、ありまして私だけ戻って来たんです。」

「また、モーガンから言われたのかしら?」

お祖母様が扇子で口元を隠しながら言うが、目は人を殺しそう。そして、室温が下がった。……原因は、ナンシー。

「お、お祖母様もナンシーも冷静に。ギルマスもリリーさんもちゃんとしてくれてますから。」

「じゃあ、どうして1人帰って来たんだい?」

「はい、お父様。どうしても早急に皆んなの耳に入れたいことがありまして、実はーーー」

先程聞いた、悪徳冒険者のことを説明する。もちろん私が囮になることも含めて……。

「なるほど、わかった。まずは、モーガンから再度詳しく聞く必要があるな。グレイーー」

「お父様、私が転移で連れて来ますか?」

「うむ、その方が早いな。よし、グレイ、ジョアンと共にモーガンを拉致……いや、連れて来てくれ。」

「ぶふっ……かしこまりました。では、お嬢様お願いします。」

お父様、拉致って言ったわ……。グレイもそこは怒るとこでしょうに、笑ってどうするのよ。

見てよ。お祖母様が睨んでるから……。

シュン。「ギルマス!!」

「うおっ!!お、お嬢!?ん?グレイ?お、お前ら、ど、どこから来た?」

「あっ、私転移出来るんで。そんなことより、お父様がさっきの話聞きたいって。」

「そんなことってーー」

「うるさい!モーガン。ほら、行くぞ。お嬢様、お願いします。」

「えっ!?」

グレイがギルマスの腕をキツく掴み、私の手を優しく握る。

「ジョアン、いっきまーーす!」シュン。