軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

魔法合宿、始まる! 騎士合宿もね!

いつもながらエバの料理は好評だった。

食事が終わった時、ローラン卿、ジェラルディン卿、エルビス卿が改まった顔をして、私に仕えたいと申し出てくれた。

「嬉しいですわ!」

ここからは、モンテス氏を交えて、騎士としての採用条件を話し合う。

いずれは、土地を持たせたいが、今は貰っても負担になるだけだから、給料制だ。

騎士の家は、ラドリー様に早急に建てて貰うと言ったが、ジェラルディン卿とエルビスは兵舎の二階で十分だと言う。

「兵舎の食事が気に入りました」

エルビス卿、食べ過ぎには注意だよ。でも、運動量も多いからか、引き締まっているけどね。

後、ベリンダとローラン卿、新婚なのに遠距離になるんじゃない? それが心配だったのだけど。

「ベリンダは、子爵様の護衛だから、王都にも付いて行くのが当然です。私は、領地にいますが、道中の警備の為に一人は騎士を連れて行った方が良いと思います」

えっ、ローラン卿とベリンダは離れても平気なのかしら?

「子爵様が領地に来られる時にベリンダとは会えますから」と笑われた。

国王陛下に子爵に叙された時の様な儀式が必要なのかと思ったけど、それは騎士に叙される時にしたみたい。

つまり、騎士団に三年以上務めて騎士に叙されるか、ロマノ大学の戦略科を卒業する時にね。

契約書にサインして、三人は正式に私の騎士になった。

騎士の後は、ベリンダとの正式な契約、そして管理助手のアダムとメーガン! 秘密保持契約もバッチリだから、これからは色々と任せたい。

「そろそろ、魔法の訓練を始めたいのですが?」

ゲイツ様に呼び出された。

「ルーシーとアイラも少しは上達したのでしょうね。私が王都で退屈な書類仕事をしている間に」

嫌味全開だけど、それは自分の仕事だよね。

「午前中は、学習をしていましたし、午後から生活魔法や水路を作るのを手伝って貰いましたわ。それと、マッドクラブを討伐したり、雲丹を取ったりも」

ハッとしたゲイツ様が叫ぶ!

「私としたことが、なんたる事でしょう! マッドクラブ狩りをしなくては!」

アルーシュ王子が驚いているけど、午後から魔法合宿組は、マッドクラブ狩りになった。

パーシバルは、騎士合宿組で、私と別れたんだ。サミュエルとヘンリーも騎士組! ナシウスはこっちだよね? と思ったのに、サミュエルと一緒に剣の修業をしたいと言われちゃった。お姉ちゃん、悲しいよ。

ルーシーとアイラは、喜んでいるけど、午後からの学習が無くなったからじゃないよね? クラリッサは、アクセサリー作りを手伝うそうだ。他にも必要なパーツが出るかもしれないからね。

カミュ先生は、ラドリー様とアダムとメーガンと一緒にグレンジャー館に行って貰う。

私のスケッチが実現可能か、ラドリー様に判断を仰ぐように伝えてある。

つまり、私は 馬の王(メアラス) に一人で乗り、魔法合宿の真っ最中なのだ。ルーシーとアイラも、私よりは上手く乗る。

「もう少し、乗馬も上手くなっても良い筈なのに、不思議ですね」

ゲイツ様、凄く失礼だよね。ほぼ、 馬の王(メアラス) 頼りではあるけど、普通に乗れていると思う。

「ベリンダは、騎士合宿に参加しなくても良いの?」

ベリンダは火の魔法は使うけど、どちらかというと騎士合宿の方が役に立つのでは?

「いえ、私はペイシェンス様の護衛ですから」

ふうん、そうなんだね。

「アルーシュ王子とザッシュ、マッドクラブに絶対に火の魔法攻撃は禁止ですからね」

味が落ちる件に関しては、ゲイツ様もとても厳しい。ルーシーやアイラには、私が注意済みだよ。

「ベリンダも火の魔法は駄目よ! マッドクラブに中途半端に火が通ると、美味しく調理できないから」

アイラは火の魔法を諦めて、苦手な風の魔法で攻撃する。

「アイラ、それでは駄目です。風の魔法が苦手だと思っていると、効果も落ちます」

あれ? 意外と真面目に指導しているね。

私は、アルーシュ王子とザッシュの魔法の使い方に興味がある。

「アルーシュ王子は、火の魔法が得意なのですね?」

「ああ、だがマッドクラブに火の魔法は駄目だと言われたから、風だな? 王子とここでまで付けなくて良いぞ」

周りの魔素を集めて、魔法を使うと言っていたよね?

ジッと見ていると、アルーシュ王子が魔法を使うのをやめた。何となく、魔素が集まっていた様なのに、キャンセルされた感じ。

「ペイシェンス、そんなに見つめられると遣り難い」

「申し訳ありません」と謝っておこう。

「アルーシュ王子、こちらの大陸では、お国より魔素が少ないと言われていましたね」

ゲイツ様が質問する。

「ええ、竜の谷があるからだと言われていますが、我が国の王都はそこからかなり離れているのです。竜の谷は危険ですから」

そりゃ、そうだよね。

「あれっ、魔素は太陽の光に含まれているとロマノ大学では言っていますよね? 南の大陸は、こちらより暑い。つまり、太陽に近いのでは無いですか?」

全員が黙ってしまった。ゲイツ様はブツブツ言っている。

「もしかして、太陽の影響で竜の繁殖期が起こるのかも? 魔素が多くなり、繁殖期になるのか?」

ううん、前世の記憶では太陽の黒点反応が大きくなるとか、無いとかでプチ氷河期があるとかないとか?

「あのう、ロマノ大学で気象学とか無いのでしょうか? 百年単位の温度の変化とか? そのデータと竜の繁殖期の関連性を調べるとか?」

でも、私が転生した三年前の冬は、とても厳しかったし、去年も夏の暑さが長引いたけど、冬は厳しかった。

「それは、良い考えです。一~二年の気候ではなく、百年単位の気候変動で考えたら、何か判明するかもしれません!」

アルーシュ王子も興味があるみたいだ。バラク王国にとって竜の繁殖期は大問題だからね。

「この事は、国王陛下に報告して、調査して貰いましょう!」

えっ、少ない夏休みしか取れなかった国王陛下に丸投げですか? 酷い!

「サリンジャーがまだ王都にいる筈です。彼ならしっかりと調査するでしょう」

可哀想すぎる! メロンを贈る様に、ワイヤットに手紙を書いておこう。

アルーシュ王子が気を取り直して、魔素を集め「風よ、マッドクラブを切り裂け!」と詠唱する。

「もっと集中しないといけません! それに、魔素の集め方が不十分ですね」

ダメ出しが厳しいよ。

ザッシュは、元々は水が得意みたい。

「氷の刃よ、マッドクラブを貫け!」

こちらの方が攻撃力は強い。

「ザッシュ、もう少し強度とスピードを上げないと逃げてしまいます。ああ、穴に逃げ込む!」

ルーシーやアイラ、アルーシュ王子やザッシュが魔法攻撃していたがトドメを刺さなかったから、マッドクラブが逃げようとする。

「ペイシェンス様、トドメを!」

私? まぁ、良いけど。

「脳天チョッパー!」

マッドクラブの首って何処よ? 頭をかち割れば、大丈夫でしょ。

真っ二つに切れたから、討伐成功だよね。

「流石、私の弟子だけあります。相変わらず、魔法のネーミングセンスは悪いですが」

咄嗟だったからさぁ。ルーシー、アイラ、パーシバルには内緒だよ。