軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第97話 結婚報告

リュート、14歳

装備:S&W M10 4インチ(リボルバー)

:AK47(アサルトライフル)

スノー、14歳

魔術師Aマイナス級

装備:S&W M10 2インチ(リボルバー)

:AK47(アサルトライフル)

クリス、13歳

装備:M700P (スナイパーライフル)

リース、ハイエルフ年齢180歳

魔術師B級

精霊の加護:無限収納

装備:PKM( 汎用機関銃(ジェネラル・パーパス・マシンガン) )

:他

飛行船は雪を掻き分け、アルジオ領ホードに着陸する。

足跡すら付いていない新雪を踏みしめる。

ここから町まで目と鼻の先だ。

雪を踏みしめ、孤児院を目指すと正面入り口にエル先生が立っていた。どうやらオレ達の話し声に気付いたらしい。さすがウサギ耳。

「エル先生!」

「先生!」

オレとスノーは雪に足を滑らせないよう気を付け駆け出す。

オレは約4年振りの再会となる。

エル先生の見た目はあの頃とまったく変わっていない。

歳は20代前半ほどで背丈は女性にしては高く、巨乳に分類できるほど胸がある。

やや垂れ目だが、お陰で誰もが安堵するような穏和な表情の美女。

薄いピンクの髪、そこから伸びるウサギ耳。

スノーは駆け寄った勢いでエル先生に抱きつく。

オレはさすがにその前に止まった。

「えへへへ、エル先生の匂いも良い匂いだよ~」

「あらあら、スノーちゃんは甘えん坊さんね」

ふごふごニストであるスノーは、豊満なエル先生の胸に顔を埋めながら匂いを嗅ぎだす。そんな彼女を邪険にせずニコニコ笑顔で対応する。羨ましい! オレもエル先生の胸に顔を埋めたい!

そんなこと出来ないけど!

オレはスノーの襟首を掴み引き剥がす。

「こらいい加減止めろって。エル先生に迷惑かけるなよ」

「もうリュートくん、嫉妬してるの? 大丈夫だよ。いくらエル先生が安心する匂いでも、リュートくんには敵わないから。わたしは一番リュートくんの匂いが好きだよ」

「そ、そうか? オレもスノーの匂いは好きだぞ」

「えへへへ、一緒だね」

オレ達は互いに笑い合う。

「ふふふ、相変わらず2人は仲良しさんね」

そんなオレ達をエル先生は嬉しそうな笑顔で眺めていた。

まずいまずい、2人の世界を作ってエル先生のことを忘れていた。

オレは改めて挨拶をする。

「ご無沙汰しています、エル先生。多々心配をおかけした上、結婚の挨拶が遅れてすみませんでした」

「心配なんてほんの少ししかしてませんよ。リュートくんならきっと大丈夫だと信じてましたから」

エル先生の笑顔が胸に痛い。

偽冒険者に捕まったのも油断が招いた自業自得。

そのせいでエル先生に心配をかけてしまったことに、罪悪感が刺激される。

オレは胸の痛みを忘れるためにも、追いついて後ろに控えている少女達にエル先生を紹介する。

「こちらがオレとスノーを育ててくれたエル先生だ。オレ達にとっての親みたいなもんだよ」

「初めまして兎人族のエルです。リュートくんとスノーちゃんがお世話になっているみたいで」

エル先生はクリス、リース、メイヤ、シア、ルナへ朗らかな笑顔で挨拶する。

オレは一度咳払いしてから、町に出るとき交わした約束を果たす。

「エル先生、町を出るとき約束したように結婚報告させてください」

約4年前、早朝。

オレが町を出る日、見送りに来てくれたエル先生に約束した。

『一度は絶対にスノーと一緒に結婚報告に来る』と。

色々あって報告が遅れたが、ようやく約束を果たすことが出来る。

「実はスノーの他にも2人ほど結婚した人が居まして……」

オレはクリスとリースをエル先生に紹介した。

「は、じめ、ましてク、リスで、す。おにいちゃ、んのお嫁、さんして……ます」

クリスはトラウマで喋れなくなった喉を一生懸命動かし、挨拶をする。

リースはクリスの後、右手を胸に左手はスカートを少しだけつまみ軽く礼をする。

「お初にお目にかかります。ハイエルフ王国、エノールの元第2王女、リースと申します。現在は人目を避けるためペンダントで瞳の色を変え、エルフ族の姿をしておりますが……。縁あってスノーさん、クリスさんと一緒にリュートさんと結ばれました。育ての親であるエルさんにお会いできて誠に光栄です」

ルナには孤児院に着く前に、リースとの結婚を告げた。

驚いては居たが、反対はされなかった。

クリス、リースの挨拶を聞くと、なぜかエル先生は落ち着かない表情をする。

そんなにオレがスノー以外と結婚したことに驚いているのか?

どことなく、顔色も青い。

「エル先生、どうかしましたか? なんだか顔色も悪いような……」

「う、ううん、大丈夫よ。ちょっと外が寒いだけだから。でも、驚いちゃった、リュートくんがまさかスノーちゃん以外とも結婚したなんて」

「はは、色々ありまして……」

嫁達の紹介は終わったが、挨拶は続く。

シア、ルナ、メイヤが連続して挨拶をした。

シア、ルナはある意味無難だったが、メイヤは――

「初めまして、お義母様! わたくし、天才魔術道具開発者にして神であるリュート様の一番弟子にして、右腕、腹心のメイヤ・ドラグーンと申します! 次期嫁候補として末永く宜しくお願いしますわ!」

おい、次期嫁候補って……。

てか、『お母様』の部分、発音可笑しくなかったか?

「リュートくん、メイヤちゃんとも結婚する予定なの?」

さすがのエル先生も困惑して首を捻る。

本人を目の前に『ただの自称ですから気にしないでください』とは言えない。

オレは適当に笑って誤魔化した。

何かを察してくれたのか、エル先生自身から話を変えてくれる。

「でもリュートくん達が会いに来てくれて本当によかった。実は折り入って相談したいことがあったの」

「相談ですか?」

「実は……私、結婚を申し込まれちゃって……」

はっ? けっこん? 血痕? レンコン? いやいや、おかしいだろう。いや、え? あれ。

結婚? エル先生が? はっ?

うん、つまり、そういうことか……

せ、せせせせ、戦争じゃぁあぁぁあっぁぁぁあああぁぁぁぁぁっぁっぁあっぁぁあッ!