軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

23.効率アップ

店の中が更にざわざわした。

「おいマジかよ」

「ネプチューン一家への勧誘って、最後にあったの三年前じゃないのか?」

「しかもリーダー直々の誘いだぜ」

あっちこっちがざわついて、全員がメチャクチャ驚いてる。

何人かは固唾をのんでこっちの出方を見守ってる。

そんなにすごい事なのか、今のって。

「ねえ、どうかな」

「悪いがその気はない」

「そっか、それは残念。あっ、念の為に聞くけど、ホモ疑惑だから断ったとかじゃないよね。それなら安心して入っても大丈夫だから」

「違う、そうじゃない」

はっきり首を振った。

ホモとかそういうのとは――うん、関係ない。

そうじゃなくて、当面組織に所属する気はないんだ。

この世界に来て、今すごく気が楽だ。

残業地獄だった前から一変、自由に生きて――文字通りの自由業を満喫してる。

ネプチューン一家ってのがどういうのか分からないけど、当面はどこにも所属する気はない。

「うん、わかった」

ネプチューンはしばらくおれを見つめたあと、頷いていともあっさり引き下がった。

と、思いきや。

「いつでも気が変わったら来てくれて良いからね。ぼくはもうキミは仲間だと思ってるから」

結局は全然引き下がってなくて、そんな言葉を残して、二人の女をつれて立ち去った。

ネプチューンが残した言葉を聞いて、客達はますますざわざわしたのだった。

後から思い出させられたけど、ネプチューン一家って前に聞いた、ドロップAが五人もいる、ニホニウムを調査したというエリート集団の事だった。

聞いたけどすっかり忘れてた。

テルル地下一階。

あの後エミリーから魔法カートを受け取って、居心地の悪くなった店をでて、ダンジョンにやってきた。

うん、落ち着く。

あんな事があった後だから、余計にダンジョンの中が落ち着く。

深呼吸して、すっかりなじみになったダンジョンの空気を肺に取り込んで。

さあ狩り開始だ!

早速スライムが現われた。

銃を構えてトリガーを――となったところでふと魔法カートが目に入って、動きがとまった。

ある光景が頭をよぎった。

「……うん、それが出来たら効率的に狩れるな」

頷き、言葉に出してつぶやいた。

おれは思いついた事をやってみることにした。

銃を構えたまま待った、スライムが飛んで来た。

手のひらを突き出して飛んで来たスライムを受け止めて、後ろに流した。

スライムが魔法カートの真上に来たところで――トリガーを引き。

銃弾がスライムを撃ち抜いた。

空中でスライムがポン! ともやしをドロップした。

もやしはそのまま真下に落ちた、魔法カートにそのまま入った。

成功だ。

すぐにまた別のスライムが現われた、待ち構えて、飛びついてきたのを受け流して、魔法カートの上で撃つ。

もやしがそのまま魔法カートに入った。

またスライムが現われた。

今度のスライムの体当たりがちょっと外れた。

手を伸ばして掴んで、掴んだまま魔法カートの上で撃つ。

もやしがカートにはいった。

結構うまく行った。

モンスターを魔法カートの上で倒す事で、ドロップしたのがそのままカートに入る。

気軽に出会った瞬間即殺! とはいかなくてやる事が増えたが、ドロップがそのままカートに入る事で時間は短縮した。

もやしを換金した後、地下二階に来た。

やり方をもうちょっと改良してみようと思った。

まず、カートを自分の前に来るように押した。

降りてきてすぐに眠りスライムが現われて、飛んで来た。

狙いをつける、集中する。

飛んで来た眠りスライムがカートの真上に来たところで――撃つ!

銃弾が眠りスライムを撃ち抜く、ニンジンがドロップしてそのままカートに入った。

よし、上手く行った!

カートを前に出して、来た瞬間に撃ってそのまま入れる。

これなら手順が少ないし、受け流すやり方よりちょっと早い。

このやり方がものすごく手にあった。

カートを押して、来たのを撃ってそのまま入れる。

カートを押して、来たのを撃ってそのまま入れる。

やってるうちに、スーパーでカートを押してポンポンポンポンとカートに商品を入れてる様な感じになってきた。

このやり方だと、前の半分くらいの時間でカートを満杯にする事ができた。

うん、効率も上がるし、これなら稼ぎに余裕がでるな。

この日、おれはテルルでのスライム狩りの効率を追求し続けた結果。

なんと、満杯の魔法カートをシクロまで五往復することが出来て。

「半日だけでこんなに回数持ち込んでくる人初めてみました……」

エルザに絶句されてしまうのだった。