軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第322話「ロアもレベル6へ」

#第322話「ロアもレベル6へ」

とうとう――今日はロアがレベル6になる日だ。

ロアがレベル6になれば、ダンジョン攻略は安定し、さらに加速するだろう。そしてその先にはルフ、クー、ひよりのレベル6へのレベルアップも見えてくる。本当に楽しみだ。

例によって、透子さんがそわそわしていた。研究者としての視線が痛い。

「今日は絶対行くから宜しくね!」

結局、透子さんも俺たちと一緒に来ることになった。今回は使役モンスター三体目のレベル6だ。

<FS7>への遷移もあることだろう。これが達成されれば、俺、ひより、ルナの地上戦能力も20%引き上げられる。

もし地上で氾濫が起きた場合でも、より早期収束が可能になるはずだ。

急に力が強くなる。そこで力調整をする必要はあるけど、やはり力の上昇はありがたい。

また、今日はロアのレベルアップの日ということで、1チーム8人(3人+使役モンスター5体)の編成でスタートした。

普段は二チームに分けて討伐しているから、今日はかなり余裕がある。

もちろん油断は禁物。慎重に、確実にモンスターを討伐していった。

そうして何十体か討伐したところで――

ロアが動きを止めた。

そして空気が急に変わったような気がした。

「ロア……レベルアップしたのか?」

俺が声をかけると、ロアはゆっくりとこちらを見た。そして、少し照れくさそうに笑った。

「……レベルアップしたよ。レンさんありがとう!」

「僕も、みんなに追いついたよ!」

そう言って、勢いよく俺に飛びつくように抱きついてきた。

周囲から歓声が上がってみんなが集まってきた。ひよりがロアの頭を撫で、ルナが微笑んでいる。他のみんなも次々に祝福する。

「「「「「おめでとう!」」」」

みんなから祝福を受けてロアは嬉しそうだ。

ロアは本当に努力してきた。小さいからその点では苦労するけど、その分、動き回って地道に敵モンスターを削り頑張ってくれた。

その成果が今、形になったということだ。

透子さんが声をかけてきた。

「ロアもレベル6へのレベルアップと共に<FS7>に遷移したのかい?」

「はい。<FS7>にもなっています。レンさんたちの力も20%アップすると思います」

「おお、それは素晴らしい!」

透子さんがいつものようにメモを走らせる。使役モンスターの変化は大きな研究だからね。<FS>遷移の再現性は透子さんの悲願の1つでもある。

まだ<FS3>の再現性で躓いているけどその先も頑張ってもらいたい。

そして、ロアのFS7への遷移でも地上で力をもらえるのは心強い。さらに20%アップとなれば地上での戦いが安定するに違いない。

そうして、ひと通り祝福が終わった後、俺たちは再びいつもの二チームに分かれ、そのまま攻略を続けた。

次はルフだ。

当然のことながら、こんなところで立ち止まるわけにはいかない。まずは全員がレベル6を目指す。

うかうかしていると、I国のジュリアやステラに抜かれるかもしれないしね。彼女たちもすぐにレベル5になるだろう。そしてそのまま頑張ればレベル6にも到達するかもしれない。

そして、そこまで成長すれば……その次は抜かれるかもしれない。

さすがにそれはまずい。いや、さすがにかなりまずいよな。偉そうなことを言って、俺たちだけ立ち止まるわけにはいかないのだ。負けないように頑張らないとね。

その日の討伐を終えた後、例によって朝倉さんへ報告を入れた。 ロアがレベルアップしたこと。そして間もなくルフも控えていること。そこに、その後の簡単なスケジュールも加えた。

「ロアがレベル6になりました。次はしばらくすればルフの番になります」

朝倉さんはいつもの調子で言ってきた。

「順調だな。でも、安全第一だ。それだけは忘れないで欲しい」

「分かりました」

安全第一がとにかく大事。それは分かっている。必要以上に焦ってはいけない。少しずつ積み上げる。

そして、レベル6の先にはレベル7がある。そこは数十人しかいない本当の“日本トップクラス”への道でもある。

簡単ではないだろう。現状では予期できない壁もあるだろうと思う。そう思って俺はみんなにレベル7について語った。

「そろそろ次のレベル7についても考えたいな」

「そうだな。私も研究するよ。レベル7となると本当の日本のトップクラスだ。楽しみで仕方がないな」とルナ。

「私は楽しみよりも怖さが大きいかな。だからルナには研究を頑張って欲しいよ」とひより。

そうだ。前回はルナの研究があったからこそレベル6への道も比較的簡単に開けた。ルナがいればおのずとレベル7への道も開かれそうだ。

もちろんその大変さはレベル6に上がった時とは比べ物にはならないだろう。

だけど――

その大変さよりも、楽しみの方が勝っている。

どんな壁があろうとも突き破りたい。そしてまだまだ行ける、そして行かなければならない。俺はそう強く思った。