軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第260話「ルナ、レベル6到達」

#第260話「ルナ、レベル6到達」

ルナが、そろそろレベル6になりそうだ。俺たちはついに“初めてのレベル6”を目の当たりにすることになる。

「……レン、落ち着け」

俺が今か今かとワクワクしていたら、ルナが注意してきた。でも逆だよな。

本来それはルナが俺に言われる側じゃないか?なんでレベルが上がるルナが落ち着いているのさ。

「レンらしいね」と横でひよりがクスクス笑っている。

よく見たら俺だけでなく、ラム、リン、ロア、ルフ、クーの使役モンスターたちも、どこか落ち着かない。無理もない。レベル6を見るのは全員初めてだしな。こんな時でも落ち着いているルナがおかしいと思う。

ルナがレベル6になったら次は俺がレベル6を目指す。その後は使役モンスターたちのレベルアップが続く──

そうすれば再び“FS遷移”が起こる可能性がある。

そうだな。使役モンスターのみんなが、ルナのレベルアップに落ち着かないのは凄く分かる。彼女らはFSの次の遷移の可能性があるからなおさらなんだ。

次に何が起きるのか?期待しない方が無理だ。前回のFS遷移では本当にみんな喜んでいたからね。

今のペースなら、俺があと3か月後ぐらいでレベル6になる。そして、その後の半年ほどで全員がレベル6に届くかもしれない。その時、再び“FS遷移”が起こって何らかの予想もつかない変化が起きるのか?

もしくはすでにFS遷移は打ち止めで何も変わらないのか?何があるのか予想できない。それを思うとワクワクが止まらない。

そんなことを考えながら五階層を回っていると──

「……」

ルナがふっと立ち止まった。オークを倒し終えた直後だ、もしかしたらレベルアップしたのかもしれない。

「ルナ、レベルアップしたのか?」

俺が声をかけると、ルナはゆっくりと頷いた。

「……ああ。今しがた、レベル6になった」

次の瞬間、ルナは俺たちに深々と頭を下げた。

「ありがとう。みんながいなかったら、私はここまで早く来られなかった」

「いや、ルナなら一人でもレベル6になれたんじゃないか?」

そう言うと、ルナは首を横に振った。

「ソロで五階層は……やっぱりきつかった。ソロでも無理ではないだろうけど、かなり遠回りになってたはずだ。これだけのスピードで駆け上がれたのは、やはりみんなのおかげとしか言えない。本当にありがとう」と再び頭を下げてきた。

「そうか。でも協力するのは当たり前だ。俺たちは仲間だからな」

と俺が言うと他のみんなも言葉を続けた。

「そうよね。私達もルナにはさんざんお世話になってきたし」とひより。

「私達もルナさんがいなければレベル5になっていませんよ」とラムも続いた。

「お互い様ということですです」とリン。

「ルナさんには剣を教えてもらっていますからね」とロア。

「確かに剣術がなければ私たちもレベルアップは厳しかったわね。ルナさんがいたからこそ」とルフ。

「だからルナさんは俺たちを導いてくれたんだ。感謝には及ばないよ!」とクー。

そうなんだ。みんな1人では厳しい。だからこそ仲間がいるんだ。お互いに助け合って上を目指していくんだ。

そして、みんなでルナに「レベルアップ、おめでとう!」と次々に伝えた。

ルナは少し照れくさそうに「ありがとう」と返事している。こうやって見ると本当にいい仲間だと思う。

そのあと、ルナはレベル6の身体能力を確かめ始めた。軽く動いてみるだけだが、明らかに動きが鋭い。そして力強い、オークに対峙しても力負けしていないようにも見える。凄いなこれは。

そして驚いたことに──。

「この調子ならば、オーク2体は軽く抑えられるな……いや、3体も視野に入れよう」

「3体でもいけるのか?」

ルナが説明する。

「ああ、おそらくだが今の力に慣れることができればオーク3体を抑えるのも無理ではないだろう。もし私がオーク3体を引き付けられるなら、オーク4体編成の20体が来ても、残り1体のオークをみんなで落とせる。そうすれば、私が1人で耐えてる間に1体を処理して、次に回れるから楽になる」

確かに。

そして俺がレベル6になれば──

「その後は俺がレベル6になれば、2グループに分けられるってことか」

「ああ、そういうことだ。2手に分けることができれば、経験値を稼ぐスピードが速くなりレベルアップするまでの時間を短縮できる。まずはそこを目指したいところだな」

ルナが淡々と語るのを聞きながら、胸が高鳴った。

「よし。ならば次は俺だな。早くレベルアップしよう」

ルナがレベル6になったことで、更にスピードアップする道筋が見えた。全員がレベル6になる未来もはっきり見えた。

そして──次のFS遷移もあるかもしれない。それも早く確認したい。

「急ごう。全員レベル6にして……次の段階に進むために」

俺は拳を握り、仲間たちを見渡した。

みんなが頷く。そして全員の目が同じ方向を向いていた。