軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第153話「全員レベル4、そして4階層へ」

#第153話「全員レベル4、そして4階層へ」

とうとう――。

ひより、ロア、ルフ、クーの4人がレベルアップを迎える日が来た。この瞬間を待ちに待っていた。

ハンター協会からはいつものように透子さんが来る。今回もかなりルンルン気分のようだ。

「レベルアップ! 新しい人化!」と子どもみたいに弾んでいる。

もう慣れた光景だが、毎回ちょっと和む。

討伐を進めていくと、まずはひよりの倒したモンスターから金箱が落ちた。

「お?」

どうやらひよりもレベル3になってからは“裏技ルート”の金箱を意識していたらしい。レベル3以降は3階層のみで討伐を続けていたようだ。

「私にとっては自分で出した初の金箱よ」

「良かったな。何が出るのか楽しみだ」

金箱をひよりが開けると、その中身は――防具。しかも“着るタイプ”の防具だ。

「これはひよりが装備すればいいか?」

俺がそう聞くと、みんなもうなずいた。というかよく考えたらひよりが開けたのだから俺たちは装着できない。使役モンスターと一緒にいると、どうにも感覚がおかしくなるな。

そして、ひよりは軽く動いてみせた。

「これは軽いね。装備してもスムーズに動ける」

そうなんだよな。さすがダンジョン産の装備。既製品とは違う。剣もそうだけどやたらとぴったりくる感じもする。

「あと、レベルアップしたからか体が軽くなった気がする。凄い動けるよ!」

ひよりはレベルアップもしたようだ。やや体に違和感があるのだろう。軽く飛び跳ねている。

「私も使役モンスター出したかったけど贅沢は言ってられないね」

ひよりもすっかりこちら側の人間になった感じがする。一般的には使役モンスターは大外れの扱いだからね。普通の人が聞いたらきっとびっくりすることだろう。

その後はロアが続いた。

ロアの倒したモンスターからも金箱が出た。中身はまたしても防具。“着るタイプ”の防具だ。

今日はどうやら防具祭りらしい。

「これはロアでいいよな?」そう俺が言うと全員が頷いた。

ロアが防具の装着を終え軽く動き回っていると、透子さんがソワソワしはじめた。

「なあ、レン、人化はどうなんだい?」

……やっぱり来たか。

「ロア、人化できるか?」

ロアはこくりと頷き一瞬のうちに人化した。

現れたのは――背が少し低めで、ショートカットのボーイッシュな女の子。元気そのものという感じだ。

「ご主人様、これからも宜しく! 頑張るからね!」

俺はロアの姿を見てドキドキした。かわいい女の子が出てきたので男としては当然だよね。ひよりがジト目で見ているような気もするがこればっかりはどうしようもないだろう。

次はルフの番だった。ルフが倒した敵からも金箱が出現。

やっぱり防具。“着るタイプ”の防具だ。もう笑うしかない。

「これはもちろんルフでいいよな?」そう聞くとみんなが頷いた。

ルフも何だか嬉しそうだ。装着して軽く動き回っている。

「レン、人化だよ!人化!」と透子さんがまた騒ぎ出した。

「ルフ、人化できるか?」

ルフはこくりと頷き一瞬のうちに人化した。

人化すると――今度はやや長身の女性。お姉さんタイプだ。

「ご主人様、私も頑張るわ、宜しくね!」

そして最後はクーだ。

クーの金箱も防具だ。なんと今回は全員、防具だ。ただし、今度は“盾タイプ”。

「おお、変化球きたな。でも何で盾タイプなんだ?」

何が基準で選ばれるのか、さっぱり分からない。だが彼女が装着すると不思議と似合っている。

再び透子さんが騒ぎそうなので人化を促す。

「クー、人化できるか?」

クーも人化してもらうと、長身で筋肉質のスレンダーな女性だった。

「ご主人様、俺に任せてくれよ、頑張るからな!」

体格もいいが口調も豪快だ。何とも頼もしい。本来は女性は守るべきだろうが俺は逆に守られそうな予感さえする。

みんなが成長し更に新しい世界が広がるなと思っていたら再び透子さんが騒ぎ出した。

「レン、知能テストもやりたいんだけどいいかな?」

「もちろん、お願いします」

透子さんは早速、恒例の「知能テスト」を始めた。結果は――全員が前回よりも高得点。

FSの遷移が知能面にも影響しているのは間違いないようだ。

これで全員がレベル4だ。そして使役モンスター全員が人化可能となった。目立たないように戦うには、全員人型で動いた方がいいだろう。

とは言え俺以外は全員が女性なんだよな。どうしても目立ってしまいそうだ。またハーレムパーティーとか言われそうで怖い。

うーん、こればっかりはどうしようもない。実戦では使役モンスター状態より人化状態の方がまだ安全なんだよな。

男に人化してもらうことができないか聞いたができるわけがないと言われた。でも男装ぐらいはできるのでは?とも思ったがさすがに俺だけの都合でそこまで頼むのも申し訳ないし厳しい。

そのまま、俺たちは4階層へと足を踏み入れた。

総勢8名(俺+ルナ+ひより+使役モンスター5体)。かなりの大所帯だ。少しごちゃごちゃしているが、基本方針はシンプル。

俺、ルナ、ラム、リン――もともとレベル4の4人(2人+2体)はレベル4のクイックウルフの牽制担当。

新しくレベル4になったメンバーのひより、ロア、ルフ、クーは主に下位モンスターを討伐する。そして下位モンスターが討伐されたらクイックウルフの討伐を任せた。早く経験値を貯めてもらいたいからね。

これで普通に安定している。そりゃそうか。レベル4が3人でも安定していたのだから8人になったら更に安定しても当然だ。

「いい流れだな」

ルナが頷く。

「慣れてきたら、レベル4のクイックウルフも新メンバーに任せていこう。そうすれば更に効率が良くなる」

いずれ4階層でも3階層と同じように2手に分かれて討伐できるはずだ。もしかしたら3手に分かれるのもありかもしれない。

そうすれば全員がレベル5になる日もそう遠くない。

強くなる。

みんなで、もっと上へ――。