作品タイトル不明
193話 魔竜を宿した未来神【前編】
魔竜タルタロスを使って、未来神クトゥルーは世界征服を企んでいた。
あと一歩まで追い詰めたけど、あいつは魔竜の魔力を全て食らった。
結果、魔竜は動力を失い墜落。
母さんとふくろうさんが、力を合わせて、その死骸を地上へと軟着陸させた。
「ルルイエさん……感じる……?」
『うん、わかるよ。恐ろしく邪悪で、強大な力の波動を……』
ぼくも、そして 精霊王(ルルイエ) さんも、誕生してしまった敵の強さに、体がこわばる。
倒れ伏す魔竜の死骸。
まだクトゥルーの姿は見えない。
だがあの中に確かに、ヤツはいる。
『先手必勝だ。エレン、いこう!』
「うんっ!」
ぼくは魔力をみなぎらせ、クトゥルーめがけて、霊王の鍵を振る。
「せやぁあああああああああ!」
【 回帰(リバース) 】の魔力が乗った斬撃が、空中を走る。
魔竜の死骸とぶつかり轟音が響く。
巨大な竜は回帰の力で塵と化した……。
けれど、煙の中、平然と立っている人物がいた。
「今のは、攻撃かい、エレぇンぅ~~……」
「クトゥルー……!」
精霊王の魔力の直撃を受けても、しかし、こいつは不敵に笑っている。
「未来神クトゥルーの、帰還だよ」