作品タイトル不明
192話 完全体【前編】
魔竜の奥へと進んでいく。
ユニコーンのヴィヴィアンと、精霊達がクトゥルーの居場所を掴んでくれる。
正解のルートを進んでいくと、どんどんと妨害トラップが増えていく。
けれど 回帰(リバース) の力があればたいていのトラップは回避できる。
……けれど、嫌な感じは拭いきれない。 どうにも力を消耗させられている感じが強い。
ややあって、僕らは開けた場所に到着した。
そこは魔竜の心臓部分。
青白い室内には、無数の血管が張っている。
中央には培養カプセルのような物があり、そこでクトゥルーが丸くなって目を閉じていた。
『エレン、終わらせよう』
「うん!」
僕は霊王の鍵を手に、クトゥルーに向かって走る。
全力をこめて、鍵をカプセルに向かって振る。
回帰の力とともに、カプセルが砕け散る。
「! いない!?」
確実に壊したはずだった。
だというのに、クトゥルーの姿は見えない。
「まさか……」
『そう、そのまさかだよ!』
ごごごご……と魔竜の体が強く振動し出す。