軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

188話 ふくろう、生きる意味を見つける【後編】

神の一柱がふくろうに攻撃してくる。

全身が目玉でできた怪神だ。

大小様々な目玉が跳んできて、ふくろうに当たろうとする。

そこへアスナがやってきて、剣で目玉を弾く。

だが割れると強力な酸が吐き出され、アスナの腕に付着する。

「アスナ様!」

じゅう……と音を立てながら、骨まで溶けていく。

「わたくしなんかのために……どうして?」

ふくろうは治癒術をアスナに施す。

溶けていた骨と肉が戻ろうとするが、しかし酸が強すぎるのか、治した側から溶けていく。

「だって……仲間じゃない?」

「仲間……」

「そう、大好きなエレンのために、何とかしてあげようとする……同じ志を持つ仲間でしょ?」

仲間……友達……今まで、ふくろうの人生にはなかったものだった。

誰かに利用され、誰かを利用し、そうやってふくろうの女は世を渡ってきた。

けれど、本当の意味での仲間や友達なんて今まで居たことがなかった。

言ってくれるひとも、いなかった。

「……アスナ様。わたくしは、仲間なのでしょうか?」

「ええ。だって一緒にエレンの、大好きな人のために戦ってるでしょう?」

「好き……わたくしが、エレン様を……?」

「そうでしょ? じゃなきゃ、ここまで色んなこと必死でできなかったもの。大好きだから頑張れた。違う?」

アスナの言葉がきっかけとなって、今までの行いを振り返る。

カルラへの恩義を返す。

その気持ちに嘘偽りはない。

だがその感情だけで戦ってきたかと言われると違う気がする。

……ああ、そうか。守るべき彼のことが好きだったのだと今腑に落ちた。

「でも……わたくしは、エレン様のご母堂と同じ顔、体なわけで……」

「ハッ! こまけーことこだわってんじゃねえよ!」

目玉の神の攻撃をさばきながら、カルラが言う。

「好きなんだろ? ならこんな戦いサクッと終わらせて、大好きなエレンと一緒にいりゃいーじゃねーか!」

アスナが微笑みながら、手を握ってくる。

「一緒に、戦いましょう?」

……ああ、とふくろうは決意する。

戦う意味を見つけた、と。

彼女は、先ほどよりも強力な治癒術をもって、アスナの毒を浄化した。

「わたくしも、戦います。あの人のために」

アスナは笑って立ち上がり、ふくろうもまた決意を込めた瞳で、神々を見やる。

もう、迷いはなかった。

全てを終わらせて、エレンの元に再び行く。

そしてこの 少女(なかま) 達と、幸せな結末へとたどり着く。

そのために彼女は、神々と戦う決意を固めるのだった。