軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

186話 魔竜の背へ【中編】

ぼくはルルイエさんとともに、天上へと向かって飛び立つ。

『殺せぇ……! 神々(ごみども)! あの愚者どもを打ち落とせぇ!』

雪崩のように神々が襲いかかってくる。

けれどあれは、クトゥルーの力によって、無理矢理その存在を変えられている天使達の姿だ。

「かわいそうに……すぐに戻してあげるから!」

ぼくは霊王の鍵を手に取り、押し寄せる神々に向かって振る。

魔力の乗った斬撃が、衝撃波となって神々に襲いかかる。

回帰(リバース) の力が波のように伝播していき、元の姿に戻った。

『わ、わたしたちは……いったい……?』

「みんなクトゥルーに操られてたんだ!」

ぼくが言うと天使達が戸惑う。

『少年のいっていることが本当なのか……?』

『しかし、たしかにクトゥルーに……うっ!』

「ぼくは戦う気のない人を傷つける気はない。退いて!」

天使達は、誰の言うことを聞いていいのか、困っているようだ。

『何をやっている屑どもめぇ……! 足止めもできんとは……いいだろう。死ね!』

『エレン、妙な魔力の波動を感じる。ガードするよ!』

天使達の体が膨らむと、突如として、凄まじい衝撃を発生させる。

爆発が、連鎖的に起こる。

『どうやら天使達を無理矢理爆発させているようだね。人道に反する……へどがでるよ』

『ハッ……! おまえが言うか愚妹よ。悪人なんてゴミ扱いしていたくせに……!』

ぼくは霊王の鍵を振って、自爆させられた天使達を元通りにする。

『チッ……! これでも駄目か。まったく使えぬ塵芥め……!』

天使達が生きていることに、驚きを隠せていない様子だった。

「みんな、わかったでしょう? あいつに従っていても不幸になるだけ。退いて、お願い」

ぼくが言うと、天使達は顔を見合わせてうなずく。

すぅ……と道を空けてくれたのだった。