作品タイトル不明
180話 カルラ、消耗する【後編】
カルラの奮闘もあり、勇者側は被害ゼロ。
一方で神々は、勇者だけでなく、地上へも攻撃をする。
『放てぇ! 【天の矛】!』
魔竜の背中から無数のレーザーが照射される。
神々の放つ強力な光の力。
それは大地へと降り注ぎ、地上を穴だらけへと変えるものだ。
「やらせっかよぉ……!」
炎のバリアで矛を防ぐ。
防御に意識が回った瞬間、神々が光の剣をもって彼女に斬りかかる。
「グッ……!」
カルラは間一髪でそれを回避する。
だが腕と足に少しダメージを負う。
『いいぞぉ! あの女は化け物だがしかしその力には限界がある! こうして少しずつダメージを蓄積していけば、手数で勝る我々が勝つ!』
クトゥルーは神々を使ってカルラを削ることに注力していた。
神々は捨て駒としか考えておらず、少ない戦力で大きな駒を倒すための布石としか考えていない。
人道に反した戦い方といえたが、しかし効果的であった。
「くっ……! このぉ……! 卑怯者ぉ! カルラばっかり狙うんじゃないわよ!」
ティナは相手の戦略に気づいていた。
すなわち、カルラを崩せば、あとは雑魚しかいないのだと。
「はっ! いやぁ……! もてもて女子は辛いなぁ……! がははは!」
カルラは持ち前の明るさを崩さない。
自分が、一番辛いだろうに。
ティナは悔しかった。
カルラに全ての負担を押しつけることしか、できない自分が。
それはランも、アスナも、カレンも、この場に居る全員がそう思っていた。
『強がるなよ女、もう限界なのだろう~?』
天の矛が発動し、カルラは防御姿勢を取ろうとする。
だがレーザーはアスナを狙った。
「アスナ!」
アスナは産後ということもあり、やはりブランクがあった。
反応がワンテンポ遅れてしまう。
直撃を受ける瞬間、カルラがアスナを庇う。
「ぐぅ……!」
「カルラさん!」
がくん、とカルラはその場に膝をつく。
「いい……ビームじゃねえかこの野郎……」
ふらりと立ち上がると、しかしまた剣を振る。
「カルラさん! もう良いわ! あなたは十分戦った!」
「ハッ! バカ言うな。まだまだ母ちゃん様は、やれるんだぜぇ……!」
だが先ほどの一撃が響いているのか、動きにキレがなくなってきた。
まともに攻撃を受ける回数が増えていく。
『ふはははは! さぁ……! 仕上げまであと少しだなぁ……!』