作品タイトル不明
180話 カルラ、消耗する【中編】
カルラの肉体である、ふくろうの女は理解していた。
……カルラに、限界が近づいていることを。
「おりゃぁああああああああああ!」
彼女の体から拭きだした炎が、空中に現れた神々を焼き払う。
「はっはー! どぉだボケ神どもぉ! カルラ様を怒らせたくなかったらケツまくってとっとと消えなぁ……!」
カルラは余裕の表情を崩さず、剣を振るう、炎を放つ。
だが彼女の体からは、霊力、現世に留まっておくための力がドンドンと抜け落ちていく。
『カルラ様……もうおやめください……
このままでは……あなたは完全消滅してしまいます……』
だがふくろうの言葉を、聞こえているはずなのに、カルラは立ち止まらなかった。
神々が束になって、光線の雨を降らせる。
大地を穴だらけにする一撃を、カルラは炎のバリアを張って防いだ。
「しゃらくせえ! アタシだけを狙いやがれぇ!」
……すごい、とふくろうは舌を巻く。
彼女は神々を相手しながら、地上への攻撃を防ぎ、さらにアスナ達のサポートを行う。
もはや、人間業とは思えなかった。
……だが着実に彼女は消耗している。
常人ならまともに立っていられない状態にあると、ふくろうは悟る。
自分の肉体から、カルラという魂が抜け落ちていく。
穴の開いた水袋のように、中身がドンドンとこぼれ落ちていく。
『カルラ様……もう……やめて……』
「ハッ! 嫌だね! エレンが来るまで、アタシは絶対ひかねえ……!」