作品タイトル不明
179話 クトゥルー、思い通りいかずいらつく【後編】
魔竜の司令室にて。
窓に映っているのは、カルラたちが神々を相手に無双している姿だ。
「くそくそくそ! 調子に乗るなよ! 女の分際で! くそぉ! かくなる上は、少し早いが【外なる神】を投入……いや、しかしやつらを出したら……くそっ! 忌々しい!」
外なる神は強力だが、魔力の消費が激しい。
こんな雑魚相手に使わせるわけにはいかない。
ゆえに投入のタイミングは慎重に見極める必要がある。
「くそっ! カルラめ! 涼しい顔して神々を殺していきやがって……!」
「いいえ、未来神様、そうでもない様子ですよ」
副官のイグが窓を指さす。
「確実に消耗しております」
「何? ほんとかっ!」
「ええ、平気な振りをしているようですが、わたしの目にはきちんと、ヤツの生命エネルギーがギリギリであるふうに映っております」
イグは生命を司る能力を持っているため、相手の体力諸々の総量を視認することが可能なのだ。
「善戦してるようですが所詮は亡霊。数で勝る我々は、このままじっくりじっくり攻めていれば、いずれカルラは死にます」
他の女達はカルラから力をもらっているため、頭である彼女が死ねば連鎖的に弱体化する。
そうなってしまえば神々の勝利だ。
「ご覧ください、今にボロを出します」
「ほぅ! そうかそうか! しかし……」
クトゥルーはイグの頬を殴り飛ばす。
「偉そうに講釈を垂れるな。神の前であるぞ? もっと畏まれ」
「も、申し訳ございません……未来神様」
ふんっ! とクトゥルーは小馬鹿にしたように鼻を鳴らす。
「まあ今はせいぜい調子に乗っているが良い。貴様なんぞそのうち体力切れで死ぬ。まだこちらには魔竜も外なる神々もいるんだぞ……? くくっ! くはははははっ!」