軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

148話 メタトロン、神々から叱責を食らう

精霊王ルルイエによって、守護天使ザドキエルは倒された。

数日後、天界にて。

守護天使たちのリーダー、メタトロンは、神々の前に呼び出されていた。

神殿のような場所には、光の点がいくつも並んでいる。

そのひとつひとつに神が宿っている。

メタトロンは神殿の中央に立ち、大汗をかいていた。

『この無能天使が……!』

びくっ! とメタトロンは体を萎縮させる。

『あれだけ大見得を切っておいて、天使が敗北するだと? ふざけるなよ!』

「も、申し訳ございません……」

ザドキエル敗北は神々の知るところとなった。

責任者であるメタトロンがこうして叱責されているのである。

『天使が敗北したことにより、ますます下界は調子づいているのだぞ!? 見よ!』

足下に魔法陣が展開し、そこには地上の様子が映し出される。

【エレン様のおかげで毎日平和でいられますね】

【ああ、天使や神なんかより、よっぽどわれらをお守りしてくれる】

【エレン様万歳! 勇者神様こそ、われらの本当の神!】

『もはや帝国だけでない、全国、国境をこえて勇者神をあがめ奉っている。我らを差し置いてだ! どうしてくれる!?』

【というかこの間の攻撃って天使のやつのせいなんでしょ】

【うっわ最悪。やっぱ神も天使もロクでもないやつらばっかなんだな】

【うちらが信じるべきはエレン様だけね!】

今回の戦いによって、下界の民は、神々を悪と、そして悪と戦う勇者神エレンこそ、世界を救うまさに救世主と呼ばれるようになったのだ。

『貴様どうしてくれる!』

「も、もうしわけ……ありません……」

クソッ! とメタトロンは内心で悪態をついた。

そもそもザドキエルが敗北したのが悪いのであって、なぜ自分が責められねばならぬのかと。

『聞いているかこの無能がっっ!』

「すみません、すみません……」

何度も頭を下げながら、内心では死んでいったザドキエルへの怒りが収まらなかった。

神々はプライドの高い者が多い。

天使もまた、超越者であるという自負から、かなり高い自尊心を持っている。

メタトロンはその際たる男だ。

『そもそも人間なんぞに天使がなぜ負けるのか?』

『貴様の監督不行き届きではないのか?』

『間抜けたリーダーのせいでは?』

ギリッ……とメタトロンは歯がみする。

「お言葉ですが……神々よ……!」

ついに耐えきれなくなって、メタトロンは声を荒らげる。

「今回のことは部下が単に無能だっただけのこと……! わたくしめが糾弾される意味がわかりませぬ!」

『ほう……あくまで敗北は部下の責任だと?』

「然り! 然りであります! あんな愚物が守護天使の座にいたことがそもそもの間違いであります!」

自分のせいでなく、死んでいった仲間に責任をなすりつけようとしていた。

まごう事なき屑の所業あったが、それを聞いて納得する神々は多かった。

『仕方ない、今回に限っては、ザドキエルを守護天使に差配した、我らに少しの非があったと認めてやっても良い』

「ハハァ……! ありがたきしあわせ……!」

やった……! とメタトロンは内心で喜ぶ。

『ではメタトロンよ。次こそはエレンを倒すのだぞ』

「お任せくだされ! 必ず、間違いなく、100%! あの愚かな人間を始末して見せましょう!」

深々と頭を下げた状態のまま、メタトロンは神々の帰りを待つ。

やがて、誰も居なくなった神殿で、彼は言う。

「くそがぁあああああああああああ!」

転移し、天使たちの元へ戻る。

「貴様らぁああああ! 今度こそエレンをぶち殺すぞぉ!」

その剣幕は、とても、人間の上に立つ、天使の言葉とは思えないほどであった。

「し、しかしメタトロン様ぁ~……」

「なんだサンダルフォン!?」

天使の中で唯一、エレンに対して同情的な反応を見せた少女天使……サンダルフォン。

ひっ……と怯えながら、メタトロンに言う。

「ザドキエルが敗北したとなりますとぉ~……相手はかなりの手練れですよぉ~……」

「ふんっ! どうせザドキエルの馬鹿が油断していただけであろう。足をすくわれたのだ。馬鹿者が!」

「で、ですがぁ~……油断があったとは言え、天使が負けるなんてぇ~……異常事態ですってぇ~……」

必死になってサンダルフォンは、リーダーに訴える。

彼女は理解していた。

エレンの強さ……そして、異常性を。

ただの人でありながら、天使を下した。

体が人間ではなく、精霊化している。

「やはり、彼に取り憑いているものが、我々の理解を超えた存在である可能性が高いですぅ~……でなければ、負けた理由が説明できませんぅ~……。戦うのはやめておいたほうがぁ~……」

「黙れ……黙れ黙れ黙れぇえええええ!」

メタトロンは彼女の髪の毛をつかみ、腹を蹴飛ばす。

「げほっ! ごほっ!」

「天使が! 人間ごときに! 恐れをなすわけがないだろ!」

何度も何度も、メタトロンはサンダルフォンの腹を蹴飛ばす。

「臆病者! 軟弱者! 馬鹿者がぁああああああああああああ!」

鬱憤を晴らすように、メタトロンは少女の腹を蹴る。

「もうじわけ……ございません……。でも……無駄な犠牲と……争いは……よくないです……」

「無駄!? 言うに事欠いて無駄だというのか!? わたしの判断が間違えだというのかぁあああああああああ!?」

メタトロンが大きく足を振り上げ、彼女の腹を蹴り上がる。

ボールのように飛び上がって、地面にぐしゃりと落ちる。

「おい貴様らのなかで、死んでいった間抜けと、この屑同様に、エレンに臆した者はおるまいな?」

彼の問いかけに、天使たちが嘲笑を浮かべていう。

「まさか」「ザドキエルは我らのなかで最弱」「われらが本気を出せば、エレンなどひとひねりですよ」

自信たっぷりの天使たちを見て、メタトロンは満足げにうなずく。

「それでいい。それでこそ守護天使だ。こんなカスは放ってけ」

ボロボロになったサンダルフォンを持ち上げる。

下界へのゲートを開くと、ぽいっと彼女を捨てた。

「では諸君、作戦を続行する。目標はエレンの抹殺、かならずやヤツの首を神々に献上するのだ!」

「「「応!」」」

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度し難いほど馬鹿ばっかだね。

どうしてこうも、力を持ったやつらってのは視野の狭い連中ばかりなのか。

現実が見えてないよ。

馬鹿だねぇ~。

さて、捨てられた天使はふくろうに回収させたし、有効的に使おうじゃないか。

さて、未来のだーりん♡ のために、邪魔者は排除しなきゃね。

きゃはっ♡ だーりんだって♡

新妻みたーい♡ 早くエレンと結ばれたいなぁ~。まだかなまだかな~♡

もうちょっとだと思うんだけどなぁ~♡

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