軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

快進撃の拒絶されし者

冒険者活動をする上で重要な事を、二人に教えながらダンジョンを攻略していく。

冒険者初心者のメンバー二人に、採集や魔物の解体やダンジョンのワナの仕掛けの解き方など。二人も最初は嫌がりながらだったけど、採集物や魔物の解体などがお金になると解ると、真剣に取り組む様になる。

そして、俺達は今……

「ミラさん、受け止めて。エスナさんは背後から。最後は、俺がトドメを刺すから」

俺は手早く指示を出して、皆がその指示を下に動いていく。現在は『新緑の森』のボスである、ポイズンスパイダー。始めての状態異常にする魔物だけど、アオイやアカネと一心同体している彼女達には、全く効果が無い。俺は後衛だし、そもそも当たらない。

ポイズンスパイダーは抵抗する事も出来ずに、死体となった。

「凄い。凄いわ。皆様お疲れ様でした。新緑の森を本格攻略して、たったの三日でなんて。しかも、この成果物の数々。本当に、おめでとうございます」

俺達は三日で『新緑の森』を踏破していた。その次に選んだ『乾いた台地』に来ている。

ここは、砂漠に近い砂が多い地形だ。砂を隠れ蓑に奇襲してくる魔物も多く、不人気ダンジョンになってるが……

「右前方にいます。左は少し距離があるので、まずは右です」

エスナさんも慣れたのか、索敵の指示を噛まずに言えてる。そう、このダンジョンではエスナさんの索敵が冴えて、魔物の奇襲を受けてない。まさにイージーモードだね。

「……よし、これで終わりた。アクアアロー三連」

水属性のアクアアローで『乾いた台地』のボスである、サンドシャークを串刺しに……速攻で討伐完了。

サンドシャークをアオイに収納して貰い、冒険者ギルドへ帰った。

「おかえりなさい。リジェクテッドの皆様。本日は、如何でしたか?」

ミラさんが前に出て『フフン』と、豊かな胸を張りえばってる。

「アタシ達にかかればこんなモノよ。『乾いた台地』を攻略してきたわ。アオイ、サンドシャークを出してあげて」

ミラさんは他の人よりも、承認欲求が強いのかもね。見るのは始めてかもね。あんなに良い笑顔のミラさんは。

俺達は全員が『拒絶されし者』だからね。

皆は心に傷をつけられてるから、褒められるのは尚更嬉しいもんだ。

「本当に? 『乾いた台地』を一日で、攻略したのですか?」

フィオナさんもビックリして、声を荒げていた。まあ、不人気ダンジョンだもんね。俺達はエスナさんの索敵がほぼ当たりで、楽勝だったから一日で攻略出来たんだよ。

「ああ、はい。サンドシャーク」

カウンターに置こうとしたがサンドシャークが巨体な為に、倉庫の様な所に案内されそこで取り出した。

俺達の後についてきた他の受付嬢や、新人冒険者達は、どよめき倉庫内は騒がしくなった。

「おいおい、マジかよ」「アレって乾いた台地の……」「丸々一匹かよ」「スライムってスゴイな」

俺達の成果をみた冒険者達は、自分達と比べてザワザワして……受付嬢達は厄介者冒険者をフィオナさんに押し付けたのに、実は優秀だった事に呆然となっていた。

しかし、俺達はこのまま止まるつもりは無かった。

次のダンジョンは『鏡面の水面』だな。

倉庫を出る時に、俺は一人の受付嬢に呼ばれる。

名前は知らないけど、なんかお色気ネーチャンって感じ。ヤケにクネクネした感じが、鼻につく。

キツめの香水も、減点対象だな。ハッキリ言おう。フィオナさんの方が、百倍良い女だな。胸も……

「貴方達は、私が専属をやって差し上げます。喜びなさい。そもそも、貧乏臭い田舎娘に任せておくのが……」

誰も話を聞くなんて言ってないし、シカトしてパーティーメンバーの後を追う。次の冒険も、俺達なら攻略出来るさ。

鏡面の水面……その環境は水属性に特化しており、普段は鏡面の様な静かな水だが……そこからから攻撃をさらされる。水中にいる魔物の仕業だ。

水中の探索はもちろんだが、水属性の攻撃から防御する術も大事になる。

索敵と防御。まさにパーティーメンバーであるエスナさんと、ミラさんの特性にピッタリだから選んだ。

今回も、攻略は難しくはないだろうね。それだけあの特訓の日々は、無駄では無かった。

そして、数日後には『鏡面の水面』でボスと戦っている。

ここのボスはかなり特殊だ。「レギオンフライングフィッシュ」と呼ばれている。トビウオの軍団。

何千のトビウオの群れが、一糸乱れずに体当たりしてくる。

ギルドの資料を見た時に、一番簡単なボスだと思った。それは……

「ロックウォール」

そう、コレだけ。水面側の石壁を見ると何千匹ものトビウオが刺さっている。それを皆で手分けして、一匹ずつトドメを刺しながら収納していく。

事実、トドメを刺すのが一番時間が掛かった。

しかし、普通の冒険者ならレギオンフライングフィッシュはその体当たりを食らったら、身体中が穴だらけ。

初心者冒険者のロックウォールなら、耐久力が足りず破壊されていただろう。

本来は『鏡面の水面』は初級ダンジョンでも、攻略が難しいダンジョンであった。

「うお〜、またヤツら攻略したらしい」「今度は鏡面の水面らしいぞ」「マジかよ。フライングフィッシュだよな」「ああ、毎年犠牲者が出るのにな」

俺達がダンジョンに潜り始めて一ヶ月が経った頃には、バカにするヤツどころか『リジェクテッド』の名前は冒険者ギルドの中でウワサされる事が多くなる。新進気鋭の冒険者パーティーとなっていった。

俺達を避けた受付嬢達に『ニッコリ』と笑ってやった。