軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第496話 歓迎会

別荘に戻ると、既にたくさんの料理が用意されていた。

ノーマンさんたちが作ってくれたようだ。

「うっわ! すっげぇ料理!」

「本当に凄いですね。これが異世界料理ですか」

「どれも美味しそうだ。ただ、色合いが気になるものも多い」

特にカレーについては、三人とも難色を示している。

ただ、カレーほど万人受けする料理はないし、ぜひとも一口は食べてもらいたいところ。

「全部美味しいので、期待して食べてください。……と、もう一名も着いたみたいですね」

完成している料理を一通り確認したところで、私たちより遅れてやってきたヴェレスさんが到着した。

ヴェレスさんは並べられた地球の料理の数々に、恍惚とした表情を浮かべていたが……ヴェレスさんを見るハラリエルさんたちの顔は一気に険しくなった。

「げぇ……。ヴェレスもいるのかよ!」

「佐藤様! この度は素晴らしい料理をご用意してくださり、ありがとうございます! ……おや? 天使の方々も来ていたのですね」

「私たちの歓迎会として、佐藤さんが用意してくれたので、いるのが普通です」

「ヴェレスとは親睦を深めたくない。帰ってほしいくらいだ」

いつ戦いが始まってもおかしくないくらい、バチバチしているハラリエルさんとヴァルステラさん。

ナハスさんもナハスさんでしゅんとしているし、とても話し合いがまとまり、これから仲良くしていけるとは思えない雰囲気。

「ひとまずご飯を食べましょう。皆さんも待っていますし」

「……私も早く食べたいので、ここは黙ります」

「佐藤様に歯向かうつもりはありません」

納得してくれたところで、好きな料理を取り分けていく。

そして、全員が食べられる準備が整ったところで――。

「それでは食べましょう。いただきます」

「「「いただきます!!」」」

食前の挨拶をしっかりと行ってから、取り分けた料理を一斉に食べ始めた。

まず一番最初に口にしたのは、腹が減ったとうるさかったナハスさん。

ハンバーグとカレー、それからソーセージをチョイスしたようで、奇しくも最高の組み合わせとなっていた。

どれも美味しいとは伝えたけど、一発目から難色を示していたカレーを選ぶのはさすが。

「――うんめぇー! なんだこの茶色いの! 肉もうめぇし、本当に異世界料理は全部美味い!」

「あの汚い料理も美味しいとは驚きですね。なら、私もいただきます。――お、美味しすぎる! ふわっと、とろっとした食感も最高ですね」

「こっちのスープも美味しすぎるぞ」

ハラリエルさんはオムライス、ヴァルステラさんはミネストローネを食べており、どちらにも大変好評。

ナハスさんに至っては、既に一杯目のカレーを完食しそうな勢い。

「はぁー、やはり至高ですね。佐藤様の世界の料理は全てが美味しいです」

「皆さんが喜んでくれているようでよかったです。特にハラリエルさん、ヴァルステラさん、ナハスさんの三名は働いてもらうためにも、しっかりと堪能していってください」

「こんなに美味しい料理が食えるんだったら、飛ばされたのもアリだったかもしれねぇな!」

「そうでしょう。少しは私の気持ちも分かってもらえましたか? 別に何か企んで、この場所にいるわけではないんですよ」

満足そうな表情でそう述べたヴェレスさんに、三人は少し嫌そうな表情を見せながらも、理由については心の底から納得してしまったよう。

それから十二分に地球の料理を堪能してもらったあと、最後に娯楽室へ向かうことにした。

「はぁー、満腹! もう部屋に戻って寝たいんだが、まだ何かあるのか?」

「次が最後に紹介する場所になります。娯楽室といって、色々な娯楽がある部屋ですね。他の方との交流の場にもなりますし、単純に楽しんでもらえる場所にもなっています」

「別に娯楽は必要ない。俺たちは仕事で来ている」

「強制ではありませんし、紹介だけさせてください」

三人とも渋っているけど、こちらも実際に体験してもらえれば飛びついてくれるはず。

私は密かにワクワクしつつ、三人を半ば強引に娯楽室へと連れてきた。

「これがこの村の娯楽が詰まった部屋か。本と……ボードゲーム?」

「天使の方々もボードゲームを知っているんですね。そこに並んでいるのは異世界の本でして、奥にずらっと並んでいるのも異世界のボードゲームです」

「異世界の本ですか? 本は意外でしたね。我々も読むことができるのでしょうか?」

「この世界の文字を読める方は読むことができていますよ。それに、文字だけでなく絵も描かれているので、文字を読めなくても楽しめると思います」

さすがに漫画の全てを楽しむことはできないだろうけど、絵を眺めるだけでも楽しむことができるくらいのクオリティではあるからね。

「本もボードゲームもそそらねぇな! ……ん? あの光ってるのはなんだ?」

「ナハスさんはお目が高いですね。あれも異世界のものなんですが、自分で操作して遊ぶゲームとなっています。ちょっと見てみますか?」

私は警戒している三人の前で、実際にSwitchを起動してプレイする。

綺麗な映像と、その映像に映るキャラを操作できるということに、三人は興味津々の様子だ。

ふふふ。完全に狙い通りであり、このまま実際にプレイさせたら、確実にハマってくれるだろう。