軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

24.(レオン)子猫より赤ちゃんでいいの

僕のおうちには猫がいる。お屋敷と呼ぶおうちは大きくて、猫もお部屋があるの。飛び出さないように、透明の壁が作ってあった。ぺたりと張り付いて見ていると、皆、寄って来るんだよ。

「にぇこ、いい?」

中で猫を撫でたい。お母様にお願いしたら「少しだけね」と言われた。まだ猫はおうちに来たばかりで、大きなアイは「シャーッ!」って怒る。小さい猫は「シャー」しないよ。白いのがシロ、三つ色がある子がミア、最後の色がたくさんはサビーネ! 全部うちの猫だよ。

逃げないように少しだけ開けて、僕とお母様が入る。扉をきちんと閉めて、走ってくる小さい猫に手を伸ばした。

「ちゃび!」

色が混じった子だ。猫は全部女の子なの。お姫様だよ! 座った僕の膝に上って、くるくると回った。どすんとお尻を置いて、丸くなる。ぐるっとなって、尻尾に顔が近くなるの。そっと手を近づけて、落ちないように押さえた。

尻尾があるのはお尻だけど、僕にはこれは無理かな。頭でお尻のところ、近づけられないもん。

「そうね、猫は体が柔らかいのよ」

「やぁら、かぃ」

お母様の言葉に頷く。柔らかい……どうして口に出すと違う風に聞こえるんだろう。僕の耳が嘘しているの? お口が悪いのかな。お母様は「たくさんお話しすると上手になるわ」と笑った。そっか、お母様が平気ならいいや。お母様は僕の言葉、わかってくれるから。

膝の ち(・) ゃ(・) び(・) は温かい。お尻を落としてぺたんと座った僕の手に、ごろごろをするんだ。揺れる感じで、ごろごろと音がするの。撫でると出る。シロも近づいて、僕の膝に乗ろうとした。でも隙間がなくて……ちゃびを噛んだ!

「ちゃび! ちろは、らめ!!」

でもシロが耳を垂らして目を閉じるから、ぺちっとできなくて。困っていたら、お母様がお膝にシロを乗せた。

「大丈夫よ、私のお膝なら二匹乗せられるわ」

よく見たら、もうミアが寝てた。そこへシロも乗って……なんだろう、僕のここら辺もやもやする。嫌な感じなの。胸を手で撫でた。

「あらあら。子猫より赤ちゃんね」

赤ちゃんでいいや。お母様にぺたりとくっついて、たくさん撫でてもらう。猫は僕が撫でると、こんな感じなのかな。気持ちよくて温かくて、幸せがいっぱいになる。ごろごろして、僕に教えてくれるのかも。

「ごろ、ごろぉ」

「ふふっ、私の可愛いレオンが猫になっちゃったわ。困ったわね、猫はこの部屋から出せないのよ?」

「ぼく、ねこ、ない」

ないない! 手を揺らしていたら、驚いたちゃびが膝から降りて、走っていく。すぐにシロやミアも追いかけて、奥の窓際にいたアイの陰に飛び込んだ。アイも撫でたい。でもまだダメなんだって。僕のこと、怖くないと思うまで我慢なの。

お母様と手を繋いで、猫の部屋から出る。お昼寝の時間になるから、眠くて口から何か出てった。あくびだよ。お母様はにっこり笑って、僕を抱っこした。お母様の腕は嬉しくて、幸せで、いっぱい好き! 見ている猫に小さく手を振って、僕はお母様を見上げた。だーいすき!