軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

508.贈り物が多すぎるなんて贅沢ね

贈り物はすべて開封し、一部の方にだけ私が返事を認める。残りはフランクとベルントが手分けをして、返信してくれる手筈だった。赤ちゃんだけでなく、私への贈り物を入れたのはマルレーネ様。レオンやヘンリック様への贈り物も添えられていた。

バルシュミューデ公爵家のユーリア様は、私とローズへの贈り物に加えて……なぜかユリアーナへも。女性にだけ送ってきた。首を傾げながら、次はリースフェルト公爵家の箱を開く。パルリーネ様の贈り物を見て、理由に納得した。

こちらは男性向けの贈り物ばかり。添えられた手紙によれば、二つの家で手分けしてくれたみたい。お父様や弟の分まであって、申し訳なくなるほどよ。王家と公爵家二つに対しては、私が直接お礼状を書く。レオンが絵を描いたので、一緒に送ることにした。

懐妊祝いは大きなものや消耗品を、出産祝いは記念の小物を。明文化されていないけれど、この国のマナーらしい。他の貴族も同じような小さな箱が多かった。イルゼに理由を尋ねたら、ある意味納得の回答ね。

懐妊の情報は通常、大っぴらには公開されない。私の場合は別だったけれど、身内ぐらいなのよ。だから贈り物は大きく嵩張るものでも迷惑にならないの。産衣など消耗品なのも、身内だからでしょうね。もちろん親しさで、贈り物の質や大きさは変化するわ。

出産後のお祝いは、直接付き合いのない家からも贈られてくる。一人で運べる程度の小さな荷物を送るのが礼儀なのは、受け取る側の負担を減らす目的があった。公爵家みたいに人手が足りている貴族ばかりではない。それが理由よ。

前世と違う事情に感心しながら、侍従が箱を開け、侍女が見せてくれる贈り物を確認した。お腹は小さくなったのに、懐妊祝いの時と状況に大差ないわ。

「これ、素敵ね」

刺繍で作られた風景画、大作じゃないの。目も細かくて綺麗だし……感心しながら贈り主を確認する。シラー男爵家? 時間が掛かったでしょう。感謝のお手紙は、私が書くわ。バルツァー子爵は絵本、ティール侯爵家は宝石ね。

贈り物の確認だけでも数日かかりそう。

「おかぁしゃま、あい! ちろも」

猫を見に行く。レオンのお誘いに、約束していたわねと思い出す。手を繋いで、リリー付き添いで廊下に出た。先に脇を抜けていく侍従は、クッションを抱えている。私の分かしら。到着した二重扉の前に、しっかり積んであった。

有り難く使わせてもらうわね。腰を下ろせば、猫当番の終わった双子が戻ってくる。

「リア姉様、体は平気なのか?」

「疲れたら言ってね。お義兄様を呼ぶわ」

すっかり病人扱いだわ。おかしくて、くすくすと笑う。その途中で、あんなに幼かったのに……なんて感傷に浸って。涙が滲んで猫が歪んで見えた。