軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

363.この大雨が災いを呼ぶ

食事の間の会話もままならないほど、雷は大きな音を鳴らし続けた。こんなに続くのは珍しい。食べ終わる頃、ものすごい音がした。大地が裂けて割れたのでは? と心配になるほどの音に、窓もビリビリと震える。

「かみしゃま、みちゅから、にゃいの?」

レオンはあのお話が気に入ったようで、空を見上げて話しかけている。双子が「なになに?」と興味津々なので、絨毯の部屋に移動してから話してあげた。

「俺達の時は、そんな話を聞いた覚えがないな」

「怖がらないからだと思うわ」

ユリアンが首を傾げ、隣で呆れ顔のユリアーナがお茶を口にする。窓から離れた壁際で、オイゲンとエルヴィンは膝を抱えた。苦手なものは仕方ない。何も言わずに見守るお父様は、そっと二人の間に座った。

「こうしたらどうだ? 両手に花ならぬ、息子だ。贅沢だろう」

あらまあ、お父様らしい解決方法ね。エルヴィンとオイゲンを、両腕で強引に引き寄せる。素直に倒れたエルヴィンと、少し抵抗したオイゲン。エルヴィンは膝枕状態、オイゲンは肩に顔を埋めた。これなら誰かに顔を見られる心配はない。

「ちょっと羨ましいかも」

ユリアーナが唇を尖らせるから、手招きして膝を叩いた。

「ここが空いてるわよ」

「……そこはお義兄様とレオンの場所だもの。手を繋ぎましょ」

大人びた言い方で、ユリアーナは隣に移動した。指を絡めず、軽く握るだけ。繋がっている形に満足したようね。肩に寄りかかった。

「ぼくも」

四つん這いで絨毯を移動したレオンが、膝に寝転がる。頭を乗せて私を見上げた。黒髪を撫でて、紫の瞳が細くなるレオンの頬を包む。

「……俺も……」

肩か膝を借りる。そんな言葉が続くはずだったのに、団欒の間にノックが響いた。

「失礼致します。王宮より連絡がございまして、緊急の対応をお願いしたいと……」

差し出された手紙を受け取り、さっと目を通す。ヘンリック様の眉間に、皺が寄った。難しい内容というより、嫌な報告だったのね。表情が曇り、重い息を吐いた。

「王宮へ向かう。馬車を用意させてくれ。それと」

私に向き直り、申し訳なさそうに付け足す。

「今夜は泊まりになるかもしれない」

「承知いたしました。屋敷のこと、皆のことは心配なさいませんように。私が守ります」

「頼む」

ここで教えてもらったのは、王宮の一角に落雷があったこと。これだけの大雨なので、火はすぐに消えた。それ以外にも王都に注ぎ込む川の上流で、土砂崩れがあったらしい。村が一つ呑まれたと報告が入り、現場の救助や復旧に兵士が出る。

戦い以外の仕事も、彼らの大切な役割だった。陣頭指揮を執る騎士が数人、予算や資材の采配のために文官も派遣される。ヘンリック様は王宮で、それらの纏め役を担う。聞いただけでも大変な仕事ね。