軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

街道に魔物が湧いてくる謎

第9話 街道に魔物が湧いてくる謎

街道に、理由の分からない謎の咆哮が響いた。

ヤマタニは思わず身を震わせる。

弾薬も残り少ない以上、ここでの戦闘は危険すぎた。

「……撤退だ。いったん引く!」

しかし、その命令にゴドールは首を横に振る。

「せっかくです。正体を突き止めてから帰還いたします!」

そう言い残し、ゴドールは三騎を率いて偵察へ向かってしまった。

残された騎士団は、ヤマタニと共にサンブレロへ帰還する。

――だが。

日が落ちても、ゴドールたちは戻らなかった。

翌朝。

ヤマタニは装甲車と騎士団を引き連れ、捜索に向かった。

道中にはロックゴーレムの残骸が転がっている。

すでに魔晶石は回収されていた。

「こうして見ると、ただの岩だな……」

騎士たちと協力し、街道を塞ぐ岩をどかしていく。

その後も進むが、魔物の気配はない。

やがて、例の森が見えてきた。

しかしその手前で、装甲車のバッテリーが切れる。

交換作業のため、一時停止となった。

「昨日の咆哮……あの森の方からでしたね。」

カミルがぽつりと呟く。

「ああ……嫌な感じがした。」

ヤマタニは小さく息を吐いた。

だが――ゴドールたちが気がかりだった。

交換を終え、一行は森へと入る。

しばらく進むと、戦闘の痕跡が現れた。

折れた枝。

木に突き刺さった矢。

えぐられた地面。

「ここで戦っている……。」

ミランドが蹄の跡を見つける。

一行は徒歩で追跡を開始した。

細い森道を進む中――

ヒヒーン!

遠くから馬の鳴き声が響いた。

「いたぞ!」

全員が駆け出す。

辿り着いた先には、無数の魔物の死骸が散乱していた。

狼、トカゲ、コウモリ、蜘蛛――

種族はバラバラだ。

昨夜、激戦があったのは間違いない。

その奥。

開けた場所に、一頭の馬がいた。

駆け寄ると、岩陰に――

ゴドールたち四人が倒れていた。

「生きてます! 気を失っているだけです!」

安堵が広がる。

だが同時に、ヤマタニは判断した。

「……ここは危険だ。撤収する!」

騎士団長たちは蒸気トラックへ運び込まれる。

指示はしていないが、騎士たちは魔物素材も回収していた。

「こんな場所、長居は無用だ。急ぐぞ!」

一行は森を抜け、街道へと戻る。

その先――

開けた岩場に出た瞬間。

ヤマタニは息を呑んだ。

「……何だ、あれは。」

そこには――

魔物の大群が待ち構えていた。

「なんでこんな数が……!?」

次の瞬間。

魔物たちは一斉に襲いかかってくる。

ヤマタニは即座にハッチを開け、叫んだ。

「火力で道をこじ開ける! 突破するぞ!」

「おおおおっ!!」

ロケットランチャーが火を吹く。

バシュン! バシュン! バシュン!

――ドォォォン!!

爆風とともに魔物が吹き飛ぶ。

続いて機関砲。

ババババババッ!!

前方の魔物をなぎ倒しながら、装甲車は突進する。

左右から迫る魔物は、ミランドやカミルが斬り伏せる。

激戦の末――

ヤマタニたちは、ついに包囲を突破した。

だが。

魔物たちはなおも追ってくる。

「全速力だ! 振り切るぞ!」

装甲車は轟音を上げ、街道を駆け抜けていく。

――その様子を。

岩場の上から、じっと見下ろす影があった。

ヤマタニたちが遠ざかるのを確認すると、

「……ちっ」

舌打ちが響く。

その影は――

明確な敵意をもって、ヤマタニを見ていた。