軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

湯煙革命――ヤマタニ温泉、爆誕

第4話 湯煙革命――ヤマタニ温泉、爆誕

鉱物に詳しい技師に命じ、周辺の鉱石を徹底的に調査させた。

そして――

テーマパークの一角に試験的な縦穴を掘った結果。

「……出たぞ。」

地中から湧き上がる湯。

温泉だった。

そのままでも十分価値はある。

だがヤマタニは止まらない。

「効能を分けろ。客に“選ばせる”んだ。」

鉱石を利用し、複数の浴槽を用意する。

・鉱石風呂

・温熱風呂

・回復を売りにした休養浴場

さらに――

・キャンプ場と直結

・飲食店を隣接配置

・休憩スペースを拡張

“滞在型施設”として設計した。

そして開業。

結果は――

爆発的ヒットだった。

「なんだこの人の数は……!」

連日、温泉施設は人であふれかえる。

肉体労働者。

年老いた者。

疲れ切った移民たち。

この街には、“癒し”が決定的に足りていなかった。

医者も少ない。

休める場所もない。

だからこそ――

「ここに来ると身体が楽になる。」

その噂は、一気に広がった。

「下手なアトラクションより当たりだな。」

「まったくです。」

ショーンも深く頷く。

「雇用も増えています。これで路頭に迷う者も減るでしょう。」

「黒字が続けば、さらに雇える。」

ヤマタニは即断した。

「温泉を拡張する。もっと広くするぞ。」

「はい、承知しました。」

「あと、マッサージ師も雇う。」

二人は湯煙の向こうを見ながら笑った。

やがて――

ヤマタニランドの名は国中に広まった。

すると次に現れたのは――

金を持て余した貴族たちだった。

「我々を優遇すれば、もっと金を落とすぞ。」

露骨な要求。

だがヤマタニは、怒らない。

(……使える。)

入口を分けた。

北は一般客。

南は貴族専用ゲート。

さらに――

・専用車両

・専用休憩所

・専用温泉区画

すべてを“特別仕様”にする。

その代わり――

料金は数倍。

結果。

「高いほど価値がある。」と勘違いした貴族たちが殺到した。

(庶民は数で稼ぐ。貴族は単価で稼ぐ。)

ヤマタニの中で、ビジネスの形が完成する。

「これで……回る。」

黒字は安定し、次の投資が見えてきた。

・新アトラクション

・新施設

・さらなる雇用

すべてが繋がる。

そしてヤマタニは、さらに先を見る。

(この流れなら――いける。)

「いずれ鉄道を敷く。」

近隣の街。

そして王都へ。

人の流れそのものを支配する。

それができれば――

ヤマタニランドは“観光地”から“経済の中心”へ変わる。

湯煙の向こうで、

ヤマタニの野望は、静かに膨れ上がっていた。