軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

倒産寸前テーマパークを逆転再生経営!

第3話 倒産寸前テーマパークを逆転再生経営!

ヤマタニランドは、ソンブレロモネダ商会の蒸気自動車などを目玉としたテーマパークだ。

しかし、このままでは入場者が少なく、確実に消えてしまう運命だろう……。

何とかケイトを説得し、新たなアトラクションの資金を獲得しなければ、客足は伸びない。

「頼むから、経理予算をテーマパークに回してくれないか?」

ヤマタニはケイトに頭を下げた。

「駄目です。」

即答だった。

「なぁ……どうしてもか?」

「どうしてもです。」

「夜サービスするから……。」

ケイトは顔を赤らめ、ぐらりと心を揺らされる。

「……では、今の入場者を増やして黒字にしたら、その時は出しましょう。」

「ケイト、愛してる!」

ヤマタニは勢いよく抱きしめ、そのまま外へ飛び出していった。

残された経理部長は、完全に女の顔になっていた。

ヤマタニはすぐにショーンを呼び出した。

「金をかけずにテーマパークを立て直したい。」

「自分は作るのが専門でして……そういう相談は苦手です。」

建設特化の男らしい、正直な答えだった。

「そうだな。すまない。」

ヤマタニは一人、ベンチに座って頭を抱える。

そこへヒラリーが静かに寄り添った。

「あなたらしくないですね。」

「一人で悩むより、みんなで考えてみてはどうですか?」

その一言で、視界が開けた。

「……ありがとう。その通りだ。」

ヤマタニはヒラリーを抱きしめた。

すぐに関係者を集め、会議が開かれる。

「金をかけずに客を増やす方法はないか?」

「宣伝を増やしてはどうでしょう!」

若い男が言う。

(確かに……現代でも広告は基本だ。)

「花壇や池、ボートがあれば楽しいと思います!」

「なるほど……多少の投資で雰囲気は変わるな。」

「一日遊べるなら、ゆったりできる場所が欲しいです。」

(温泉や休憩所か……長時間滞在させる導線だな。)

そして――

「お金をかけないなら、みんなで何かやればいいんですよ。」

中年の男の一言に、ヤマタニの目が見開かれた。

「何かって?」

「バザーとか、お客さん参加型のイベントです。」

――それだ。

「それはいいアイデアだ!」

現代で見た“参加型イベント”。

コスプレ、体験型、交流――すべて応用できる。

施策はすぐに実行された。

・汽車やバス、蒸気船にポスターを掲示

・入口に花壇を整備

・池に貸しボートを設置

さらに――

・貸衣装屋で貴族や冒険者体験

・広場でバザー開催

・商会へのテナント貸し出し

洋服屋、小物屋、菓子屋、靴屋。

次々と店が集まってくる。

空き地も期間限定で貸し出すと、酒場や喫茶店が参入。

さらに――

吟遊詩人、大道芸人、芝居小屋。

“人が人を呼ぶ仕組み”ができあがっていった。

(……できることは、こんなにあったのか。)

アトラクションに頼る必要はなかった。

発想を変えれば、金がなくても戦える。

ヤマタニは自分の思い込みを反省した。

あらゆるテコ入れの結果――

ヤマタニランドの来場者は、徐々に増え始めた。

そして――

止まっていた歯車が、再び回り始める。