作品タイトル不明
大盗賊団の来襲②
第41話 大盗賊団の襲来②
盗賊たちの斥候が戻り、リーダーへ報告を行った。
この盗賊部隊のリーダーは、オルミという男だ。
彼はボスからいつもこう言われている。
「金の匂いを嗅ぎ分けろ。大金のありかを調べまくれ。」
斥候の話を聞きながら、オルミはニヤリと笑った。
「ほう……サンブレロか。」
最近この町では、蒸気トラックを作る工場が動き出したという。
金が動いている町であることは間違いない。
「当たりだな……。」
オルミは腕を組んだ。
問題は、その金がどこにあるかだ。
「そのヤマタニとかいう社長が領主なんだろ?」
「へい。」
「なら、金はそいつの館にあるに決まってる。」
オルミは部下に命令した。
「ヤマタニの館を探れ。金のありかを調べろ!」
そう言うと、満足そうにテントへ戻っていった。
◆
数日後。
手下たちはヤマタニ屋敷の場所を突き止めた。
そして深夜。
闇に紛れて屋敷へ侵入する。
「静かにしろ……。」
「見つかるなよ。」
屋敷の中を探し回るが、金庫の場所はなかなか見つからない。
時間ばかりが過ぎていく。
その時だった。
「誰だ!」
ガードに見つかった。
「くそっ、逃げろ!」
盗賊たちは屋敷の中を必死に逃げ回る。
このまま手ぶらで帰るのは面白くない。
そこで彼らは目についた建物――
ヤマタニ商会の事務所へ忍び込んだ。
「ここなら金があるかもしれねぇ。」
社長室へ入り込む。
すると部屋の片隅に、大きな金庫が置かれていた。
「おお……!」
「当たりだ!」
手下たちは得意の鍵開けで金庫を開ける。
ガチャリ。
中には革袋が三つ。
袋の中には――
「金塊だ!」
手下たちは歓喜した。
「しめしめ……。」
「ガードには追い回されたが、これで汚名返上だ。」
三人はそれぞれ袋を持ち、急いでアジトへ戻った。
◆
「リーダー!」
盗賊たちはオルミの前に跪いた。
「ヤマタニ屋敷はガードがいて、金のありかは分かりませんでした。」
「ですが!」
「事務所で金塊を見つけてきましたぜ!」
得意そうに革袋を差し出す。
オルミは袋を受け取った。
「ほう……金塊か」
袋を開け、中身を確認する。
そして。
オルミの顔が一瞬で険しくなった。
「……何だこれは?」
「へ?」
「金塊に見えるが……。」
オルミはそれを指で叩いた。
カン、と軽い音が鳴る。
「これは……黄鉄鉱じゃねぇか!」
「黄鉄鉱?」
部下たちは顔を見合わせた。
オルミは吐き捨てるように言った。
「愚か者の鉄だ!」
「偽物だ!」
怒りに燃えたオルミが机を叩く。
実は以前、金庫を破られたことのあるヤマタニは対策をしていた。
本物の金塊は別の場所へ移し、代わりに黄鉄鉱を革袋に入れて厳重に保管していたのだ。
盗賊たちはまんまと引っかかったのである。