軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

工場見学ツアーは順調だった。

第29話 工場見学ツアーは順調だった。

工場見学ツアーは順調だった。

一般客も貴族客も増え、土産屋の売り上げも伸びている。

だが――

ヤマタニは店の棚を見ながら腕を組んだ。

「まだ足りないな。」

並んでいる商品を一つずつ見ていく。

オルゴール。

動くおもちゃ。

石鹸。

ロウソク。

蒸気トラック模型。

蒸気機関車模型。

そして、ピンホールカメラ。

どれも売れている。

だが――決定打ではない。

(観光客は、もっと“記念”を欲しがるはずだ)

ヤマタニは目を細めた。

「そうか……写真だ。」

蒸気機関車の写真。

蒸気トラックの写真。

蒸気バスの写真。

それだけでも、立派な記念品になる。

だが、ヤマタニはすぐに首を振った。

「いや……もっといい方法がある。」

紙を取り出し、さらさらと絵を描く。

「菓子屋と提携する。」

街の菓子店に商品を作らせる。

そして――

「その缶に、写真を貼る。」

蒸気機関車の写真入り菓子缶。

蒸気トラックの写真入り菓子缶。

中身は普通の菓子でもいい。

だが外装が違うだけで――

それは“記念品”になる。

「これは売れるな。」

既存の菓子缶に写真を貼るだけ。

手間は少なく、利益は上げられる。

「値段も少し上乗せできる。」

ヤマタニはニヤリと笑った。

売り子の少女たちの仕事も増える。

観光客は記念品を手に入れる。

菓子屋も利益が出る。

「三方よし、か。」

軽く手を叩く。

「よし、すぐに始めよう。」

こうして土産品のラインナップは、さらに強化されることになった。

蒸気の街サンブレロは――

少しずつ“観光地”としての姿を整え始めていた。

――だが。

ヤマタニは、この程度で満足する男ではない。

「次は……。」

ふっと笑う。

「街そのものを“商品”にする。」