軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

キ:隠密の打ち合わせはしっかりね

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昨日は検証勢のヒト達に宿題なんて表現はされたけど、ようは次の探索の指針を貰った状態の僕達なのである。

前に見かけた怪しい部屋はちゃんと辿り着いて空き巣したわけだから、次に行くべき所が無かったからね。そこを起点にして探索するにはちょっと敵の白夢草が厄介すぎるし。

教えてもらった次の目標ももしかしたら同じ夢かもしれないし白夢草がいないとは限らないけど、前に僕らが空き巣した部屋よりは警戒心が薄いんじゃないかな?

「いっそ飴玉貰って食べた方が話は早かったかも?」

「いや、相手のホームで初手拘束が決定してるルートに夢魔を連れて行くのは逆に危ないと思う」

まぁそりゃそうか。『たまたま迷い込んだ事故』じゃなくて『明らかな攻撃』って受け取られちゃうだろうから、警戒度とか攻撃の苛烈さとかが上がりそう。

「って事は出来るだけステルスした方が良いかな?」

「だな。出来るだけ姿は見られないようにする」

「相棒は光学迷彩マフラー使うとしてー……」

「……相棒も、小粒のケープひとつ借りて着けよう。小粒には俺の普段用の黒いマント貸すから」

「わかった」

黒マントとケープの交換は、最近すっかり皆の弟分に収まりつつあるサナ君が大喜びで応じてくれた。わかるよ、子供の頃って大きなマントとか格好良くて憧れるよね。

エフォ(EFO) はサイズ差で身に着けられないって事が無いから、僕は問題なく森夫婦衣装の上からケープを装着。

「そっか、いつもはネモに透明化してもらってたけど、コレ使えばネモがフリーになるんだね」

「その代わりケープ分でアクセ枠はひとつ使う」

「うんうん」

アクセ枠は3つだから、いつものネモ入り首飾りは着けるとして……後はトマトアクセとケープかな。

「後は武器にフッシーとコダマ爺ちゃんとバンを入れて……うーん、やっぱり雷系のオバケもその内欲しいなぁ。そしたらオバケの留守番枠も出来るからジャック達も連れ出しやすくなるし」

「じゃあその内雷系が好きそうな籠作って呼んでみたら?」

「……雷系が好きそうな籠ってどんなだろう?」

「……さぁ?」

まぁその内ね。

相棒はいつもが隠密スタイルだから、いつもの戦闘準備をすればオッケー。

「透明化してやり過ごす時は立ち止まって動かない」

「うん。なんか空間がドゥルドゥルして見えるんだよね?」

「そう。……ただなぁ、相棒は【隠密】スキルが無いから、敵の【感知】で普通に見つかりそうな気がするんだよなぁ……」

「僕もそんな気がする!」

「悲しいね」

エフォ(EFO) 始めて1年経ったけど、結局【隠密】も【感知】も習得できてないよ僕は。

「まぁいざとなったら相手をこう……サクッと殺っちゃえばいいんだって、サクッと。目撃者を全部消せば見つかってないのと一緒でしょ」

「そうだけど発想が脳筋すぎる……そして夢の中だから殺っても起きるだけで俺達の存在は相手に割れるんだわ」

「せやった」

いかに僕が隠密に向いていないかがよく分かるね!

「……相棒にペタちゃんとミミーちゃんレンタルして単騎で潜入した方が良い事ない?」

「俺もそれは少し考えた。でも夢関係に強いのは相棒だし、【解析】とか【封印】が必要になったら詰む」

「あー、なるほどね」

やはり我々はニコイチにて最強。分かりきっていた事であったな!

というわけで、ゲーム内朝食と準備を済ませたら、前回と同じく目的地ならぬ目的夢の捜索を開始します。

「どうする? アーチの島まで行く? ……あー、でも敵の夢ってゲートから行けるか分かんないか」

「……だな。白夢草が強すぎるから、そもそもアーチが使用禁止になってるかもしれない」

「外部の侵入者を侵入禁止にすればいいのにね」

「……それをやったらゲームにならないんじゃない?」

「それはそう」

まぁなんか『ヒトの出入を禁止したら錬金術士達も出入出来なくなっちゃうから』とかの理由がこじつけてあるんだと思う。 エフォ(EFO) だもん。

「じゃあ今回も自室でおやすみする所から始めようか」

「そうしよう。侵入と脱出の成功実績がある所からでいい」

準備完了、ベッドイン。

「まず、最初はこの部屋の夢に入ろう」

「安全地帯だもんね」

「そう。でも敵にここを捕捉されたくないから、どこか中継地点になりそうな夢を探して移動する」

「うんうん、なんかインターネットで……えーっと、アレ、アレ……こっちのアドレスがバレないように他のサーバーを経由して接続する〜みたいな事するってことね」

「まぁそんなイメージ」

「出来ればヒト族のNPCじゃなくて、『錬金術?なんのこと?』くらいの認識の子の夢がいいな」

「ってなると、こっちの世界の野生モンスターの夢がいいか。それも俺達が襲われないような夢」

「だね」

そこまで行ったら、本命の夢を探して、まずは小さな覗き窓を開ける事から始める事にした。

「覗いてみて、当たりっぽかったら光学迷彩をオンにして突入する」

「なるほど」

「その後は……まぁ状況によって臨機応変に」

「ういっす」

打ち合わせも万全。

それじゃあ探索に行ってみましょうか!