作品タイトル不明
孤児への狩り指導再び2
「あまり訓練ができていなかったのか?」
シミリートとサンダーは疑問に思う。
自分たちは北方のダンジョン踏破のためにそれなりの日数がかかって戻ってきた。しかし、子どもたちは上達したというより前より技量が下がった感じもする子もいる。
「仕方ないだろう。獲物は取り合いだし、訓練になんてならなかったんだよ」
「そうだよ。馬なんて居ないから、こんな遠くに来ることもできないし」
「……やはり避難民との取り合いか。農地の開拓は……」
「街中で暮らしていた奴らに畑仕事なんてできるわけがないだろう?」
「そうか……」
「ま、言っていても仕方ない。お前たち、今日、ここでしっかり身につけろよ」
「そうだ。まずは盾で突進を防げ。そこで動きが止まった兎に攻撃だ」
「お、良い感じだな!お前たちはまだ筋力がない。複数人で倒せ」
「そうだ。1対1はもっと慣れてからで良い。まず怪我をしないように気をつけろ」
「複数人なら、周りを見る奴も作れ!思いもよらないところからの敵襲を防げるぞ!」
「次の獲物も見つけられるし、な」
「お、そうだ!良いぞ」
適当におだてることも織り交ぜながら、孤児たちへの狩りの指導を続けるシミリートたち。
「ちゃんと血抜きも忘れるなよ」
「そうだ、首のところを切って、逆さまにして。そうだ、良いぞ」
少し街から離れていたからか、 角兎(ホーンラビット) の数が不足することもなく、練習の密度を上げながら取り組めている。
「よし、良い感じだな。じゃあ、キリのいいところで昼休憩だ」
「ジモが作ってくれた弁当もあるぞ!」
「やったー!ジモのご飯は美味しいからな」
皆が焚き火の周りで昼食にしていると、戦馬がシミリートとサンダーにゆっくり近づいてきて注意を促してくる。