作品タイトル不明
アンダロフの増えた避難民
「大丈夫だったのか?何があったんだ?」
建物の入口で待っていたシミリートたち。
入って行ったユリアンネとドロテアだけでなく、ダニーク、ミハイロフ、ザリーナが一緒に出て来たので余計に状況が分からない。
「俺がヘマをやって怪我をしたのを、ユリに治してもらっただけだよ。大袈裟なことになったみたいですまないな」
「え?そういう話なのか?毎日店舗に子どもが来ていたと聞いたぞ」
「あ、それは私たち。でも思ったより早くに帰って来てくれて良かったわ」
ダニークの答えに対するシミリートの疑問にはザリーナが答える。
「ユリが一緒に出て来たってことはもう治療も終わったんだよな?」
「あぁ」
「ユリ、それなのに浮かない顔なのはどういうことなんだ?」
「私だって分からないわよ」「ダク、もう少し詳しく教えて貰うわよ」
経緯が分からないシミリートたちはユリアンネの感情の背景が分からず困惑する。
「子どもだけで角兎を狩りに行ったら、避難民に追い出され。そして戦ったゴブリンに怪我をさせられた、というのよ。信じられる?」
「え?どういうことだよ。なんだよ、その避難民って。大人が子どもを追いやったというのか?」
「興奮するなよ、それこそお前たちだって大人だろう?成人していない子どもを責めるなよ」
ユリアンネの言葉に一緒に興奮するシミリートに対して、冷静なダニーク。
「俺だって怪我をしてから色々と考えたんだよ。結局は力がある奴が得をするんだ……」
「ダク……」
走って去っていくダニーク。
残されたミハイロフとザリーナは互いに顔を見合わせる。
「もう少し話を聞かせてくれるかな?」
冷静にサンダーが残った子どもたちに声をかける。