作品タイトル不明
虫ダンジョンの奥
「流石にこれは楽をしすぎたな」
夜の間に野営地に集まっていたジャイアントスコーピオンを、壁魔法の工夫で倒し切った仲間たち。
「そうね。でも、これを砂漠に来た入口に用意してあげたら、戦闘力の弱い冒険者や兵士でも簡単に狩りができるわよね」
「自分で壁の操作ができないと、自分たちが中に入ったり出てきたりできないぞ」
「あ、そうか。確かに自分たちの出入り用の階段を作るとそこを使われるか……」
「蠍が登れないハシゴみたいなものが必要ね」
「魔法の収納袋などがないと、隙間から倒した死体の回収するのも難しいし、そうなるとその死体の上に登って来ないように通路に蓋をしないとダメだよな。でも、死体の回収も余計にできなくなる……」
「結局のところ、一般の冒険者や兵士には活用が難しいってことね……」
そのような雑談をしながら先を進んでいる一行。
「さっきたくさん倒したからか、この辺りに敵はいないわね」
「でも、あの岩場の近くにはまたジャイアントスコーピオンたちが居るみたいよ」
使い魔シルヴィスの視界で、次の目的地である岩場の付近を確認しているユリアンネ。
「つまり、このダンジョンは2階までしかないということか?」
「そういうことかもね」
その岩場に近づいたことで、再びシルヴィスに偵察をさせたところ、他よりも大きな蠍と、その奥にダンジョンコアと思われる魔石が存在したというのである。
「でも良かったじゃない。これより大変な虫がさらに居るんでなくて」
「それはそうだな。じゃあ、ダンジョンボスのところへ向かうとするか」