軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

獣ダンジョンの踏破2

「これは微妙だな」

焼いただけの胸肉はパサパサして今ひとつであった。

「ま、元々胸肉は脂も少ないところだからな」

一方、もも肉も非常に硬くて食べるのに苦労するほどであった。

常に空を飛び、獲物や岩などをつかむ脚の力を考えると繊維質で弾力が強いのは仕方がない。

ジーモントは口直しにしっかり煮込んだスープを差し出してくる。

こちらは胸肉も弱火で中までゆっくり加熱してありパサつきは無いが、やはりもも肉の歯ごたえについては微妙である。

「ジモやヨルクたちには悪いが、ロック鳥の肉はお土産にしても喜ばれない感じだな」

「ま、料理人としては挑戦しがいもあるが、どうせなら角兎の料理方法を孤児たちに教えた方が喜ばれるだろうな」

「この獣ダンジョン、結局のところ美味しい肉は安定した角兎だけか……」

「狼とロック鳥は……」

誰が悪いわけではない。しかし、獣ダンジョンであれば、難民たちも含めて増えた人口への食糧難に寄与できると期待していたので、残念な気持ちが広がる。

「ま、こんな奴らがスタンピードで溢れてこないように出来ただけでも貢献しているさ」

「そうね。角兎なら王都アンダロフの付近でもまだまだいっぱいいるし」

「残る虫ダンジョンを早く踏破して帰らないと」

「ダクたちには色々教えることがあるからな」

そのような判断をした一行は、帰り道に遭遇する魔物でも角兎以外の肉は放置してそれ以外の素材を注力して回収していく。

「理解できない……」

「本当ね。ジモでも知らない調理方法か何かあるのかしら」

しかし、なぜかドロガンの街では、収納袋に残っていたロック鳥の肉がそれなりの金額で買取されたのである。