作品タイトル不明
オルデンスクの異変情報
「シミ、ユリ、おかえり」
サンダーとドロテアも、タイミングの関係で王都アンダロフに先に戻って休息となっていたようである。
そのため久しぶりに“選ばれた盟友”の8人が揃った状態である。
「聞いたか?オルデンスクの侵攻が弱まっているらしいぞ」
留守番役であるジーモントが、出張していた4人に話してくる。
「そういえば、この前にオリガ王女がそんな感じのことを」
「そう。本当にオルデンスクの力が弱まっているらしい」
もし本当に弱まっているならば、イスクラディヤ国の陥落が回避されて、これ以上の避難民が増えない期待がある。
「なぁ、もしオルデンスク国と、ハンソク王国がイスクラディヤ国への侵攻をあきらめたとすると、ダニークたちはどうするのかな?」
「そうだな。もしかしたら港町セントヤールに戻りたいというのかな?」
「どうかしら。あそこでかっぱらいをしていたのに比べて、こっちでの暮らしのほうが充実しているはずだし、孤児院の後輩たちもできたわけだし」
「ま、俺たちは本人たちの希望を後押ししてやりたいな」
そのシミリートのつぶやきのような言葉に皆が頷いて、この話は終わる。
しかし翌朝、魔物討伐組が再び出発する前にオリガ王女が駆け込んでくる。
「皆さんに内緒の話があります」
出発のために用意していた荷物を下ろし、開店前のジーモントの食堂に集まる。
「オルデンスク国の侵攻が止まります」
「いや、それは前からそんな感じだったって」
「はい。ですが、今回はもっと確実な話です。彼の国の北方で、反乱が起きたようです」