作品タイトル不明
ハイオークダンジョンの奥2
「奥の方が広く。ってことは……」
先頭を歩いているシミリートのつぶやきの通り、今までの通路とちがって大きな空間が広がっている場所に到着する。
そこの奥の方には、いままで退治して来たハイオークたちに比べて一際大きいものが待機していた。
そして、その周りには10体ほどのハイオークがいるようである。もちろん、通常のハイオークではなく弓や杖を持っているのが見える。
「もう少し休憩してから来たら良かったな」
「そういうこともあるさ」
待っていても不利になると思ったのか、シミリートとサンダーは左右に分かれて駆け出していく。
ドロテアと顔を見合わせたユリアンネは、先に王級魔法である≪爆雷≫そして≪霧氷≫を連続で発動する。
しびれたり凍ったりして、少しでも動きが悪くなってくれたら、という期待である。
しかし、Bランク以上の魔物たちには、その弱体化効果はなかったようで、単に体力を削っただけなのか、引き続きこちらに向かってくるファイター。そしてアーチャーからは矢が、メイジからは炎が飛んでくる。
「シミ!」
「大丈夫!」
その攻撃の先は、接近しようとしているシミリートとサンダーのようであり、自身も敵の真正面ではなくシミリートの後方に移動しながら、まわりの様子を伺う。
先ほどまでの通路での戦闘と違い、倍以上の敵の数。そしてその敵の中心にいたキングが、大きな剣を手にゆっくりと立ち上がっているのが見える。
いったん立ち止まり、再び≪爆雷≫≪霧氷≫を、こちら右手に分かれてやって来た魔物に発動する。