作品タイトル不明
ハイオークダンジョンの奥
「まったく驚かせる」
シミリートの突撃が早かったのもあり、ハイオークメイジは最初に攻撃魔法≪火炎≫を飛ばして来た後は、魔法を発動することができずに倒れていった。
「やはり魔法使いが敵にいると怖いな」
「こっちを見ながら言わないの」
「いや、しかもこっちは2人もいる。相手にしてみたら嫌な相手だろうな」
少しおどけながら会話をしているが、確かに魔法使いの少ないこの世界。魔物でも魔法使いが敵方にいると注意が必要である。
「メイジを優先したから、アーチャーからの矢は来たけれどな」
そうは言いながら、飛んできた矢を簡単に処理していたサンダー。彼の刀の扱い方は相変わらず優雅である。まるで踊るようであると思ってしまう。
「いよいよ奥に向かって来た感じだな。こんな通路で遭遇するなかに、メイジやアーチャーが混ざって来たということは」
「シミ、そういうことを言うと」
「ん?」
「たぶんキングとも戦うことになるんだろうな、と」
「昔、軍隊との魔物討伐イベントで、手負いのキングと遭遇して苦労したのよね」
「あのときに比べたら、俺たちは強くなったぞ。あのときにいたジモたちはいないが、今度はサンダーたちがいる」
「キングはAランク魔物か。メイジやアーチャーもBランクならば、この奥にキングが居ても不思議ではないか」
そう話しながら、洞窟タイプのダンジョンの奥を進む4人。
行き止まりの場所をみつけると、そこの最奥に進み、手前に≪石壁≫魔法を発動して小部屋のようにして、休憩を行う。
「気力も消耗するダンジョンだよな。これ、俺たちが居なくなったあと、どうするんだろう」
「入口の方のハイオークだけ、兵士や冒険者に狩ってもらうんじゃない?高い肉が入手できるならば、よろこんでやるかも」