作品タイトル不明
周辺情勢2
「そうなっても、皆さんは残っていただけますか?」
オリガ王女が真剣な顔で聞いてくる。
オルデンスク国がイスクラディヤ国を攻略した後は、再びドラゴレシエ国への攻勢を強めることが想像される。さらに、今回はハンソク王国が海から協力していたので、同じようにハンソク王国が海から港街などを攻めてきて、挟み撃ちにされる可能性がある。
「もともと長く居るつもりではない国です」
「やはり……」
「ですが、イスクラディヤ国から連れてきた孤児たちのことを、放り出すつもりはありません」
「!」
「ちゃんと彼らが生きていけるようにするまでは居るつもりですよ」
「そうですか!ありがとうございます!」
見た目は、まだまだ幼いオリガ王女。彼女が辛そうな顔から嬉しそうな顔になると、どうしても見た目に騙されたと思わされるが、事実は事実である。
「そうなりますと、お願いしたいのが……」
最近はこの王都アンダロフ近くの、日帰りでいける場所の魔物討伐を繰り返してきていた。
その対象外であった、もう少し北の方のダンジョンらしきものの情報のリストを差し出してくるオリガ。
「オルデンスク国に近い北部は、最近の攻勢が弱まったことを踏まえて、北方に詰めている兵士や冒険者に、魔物の相手をして貰うようにしていっています。ですが、ここ南部と北部との間はどうしても……」
「しょうがないですね。居る限りはこの国に役立てるように頑張りますよ。孤児たちが生きやすくなるためでもありますし」
シミリートが照れ隠しを混ぜた感じで、オリガの頼みを受けると宣言している。