作品タイトル不明
カミラの挑戦3
「出発する前に、ちょっと待って!」
翌朝、シミリートとユリアンネたちが再び魔物狩に出発する前に、カミラが駆け寄ってくる。
「ちょっと、カミラ!その顔は何?もしかして寝ていないの?」
「この後に寝るわよ。店番は……ゾフィにお願いするわ」
「で、そうじゃなくて。これをみて」
徹夜で仕上げた気配のスプーンとフォーク。
確かに滑らかな感触であり、これならば安心して口の中にも入れられそうである。
「オリーブオイル?」
「流石ね。そうよ。仕上げに塗ってみたの。それならばあまり高くないし」
「カミラ!これ、良いじゃない」
「でしょう?……でもね、ナイフがうまく行っていないの。でも、この2つだけでも子どもたちに練習させてあげたいから、この木をまた取って来てほしくて」
「そんなの明日でも良かっただろうに」
「ダメよ!バザーの最初が肝心なのよ。これは早速にもお店にサンプルとして置いて、気に入った人にはまた持ってくるというのよ。もちろんヨルクが作ってくれたものも、置いておくわ」
カミラの言うことも理解はできるので、シミリートとユリアンネたちは顔を見合わせて肩をすくめる。
「カミラ。わかったわ。その木材をたくさん取ってくるから、まずは寝なさいね。ひどい顔よ」
「カミラのためにも、早く目標の魔物を倒して、木材もしっかり持って帰りましょうね」
「あぁ。カミラは流石だよな」
「ちょっと無理しすぎだけれどね」
そして、冒険者ギルドに頼まれた方向のゴブリン村を殲滅させた2人は、昨日と同じヤマザクラのような木を探して、持ち帰るのであった。