作品タイトル不明
カミラの挑戦
「やるわよ、絶対に」
避難民のキャンプ地で聞いてきた、カトラリーが不足しているという情報で、カミラがやる気を出している。
「お金に余裕がない今、金属のナイフやフォークを買い直すのは、避難民には辛いわよね。絶対に魔物の牙、爪などを素材にした安価なものは売れるわよ!」
「確かに、フォークの細工なんていい練習になりそうね。アクセサリーよりも売れそうだし」
「でしょう?子どもたちでも練習しやすいように、どの魔物のどの素材が適しているか、色々と調べてみるわよ。まず思いつくのは角兎の角だけど取り合いになるし、冒険者ギルドへの納品物よね。たくさん手に入る骨などをなんとか使いたいわね」
「ほら、シミもユリも手伝ってよ。色んな魔物の素材を集めて来て!」
早速、翌日にはサンダーとドロテアの組も含めて、魔物狩りで入手した素材を集めてくる。
とは言っても、今のところ住民たちへの被害を減らすために、冒険者ギルドで頼まれた魔物退治が中心である。そのため、避難民たちが奪い合っている 角兎(ホーンラビット) は対象ではなく、ゴブリンが多い。
「うーん。ゴブリンの歯をカトラリーにするのは嫌よね?」
「そうだよな。購入者に素材を伝えないとしても。せいぜい骨ならば」
「まだ狼や熊の牙や爪の方がマシよね」
「この辺じゃ、猪も少なそうだよな」
「もし狩ることができてもたまたまになるから、カミラと子どもたちが練習しながら安定的に商品化するのは難しいわよね……」
「ごめん、カミラ。これくらいしか手に入らなかった」
「そうよね。確かに骨でも使わないと……」