作品タイトル不明
バザーの準備3
「いや、あんな熱い火を扱うのを簡単には教えられないだろう?」
ヨルクが子どもたちに何を指導できたのか?という目線で、日頃は魔物を狩りに行っている仲間たちがみる。
「そうは言っても……」
「だから、まずは刃物の研ぎ方を教えたんだよ」
「お!それって良いじゃない。冒険者なんて剣の刃がすぐに傷むのだし」
「料理の包丁もあるぞ」
シミリートの発言に、ジーモントがかぶせてくる。
「そうね。出品といっても、物を売るだけでなく、そこで研ぐサービスをするのでも良いわね」
「そうだろう?ナイフとかを自作で売れるようになるのは、結構大変なんだよ」
「あら、ヨルク。私たちもそこを否定はしていないのよ」
どうもヨルクとカミラたちで、すでに何かのやり取りがあったようである。
「確かに、私たちが居なくなったあとでも、鍛冶屋でやっていける子どもって難しそうね」
「普通はどこかの鍛冶屋に弟子入りするものだろう?ここで俺が変な癖をつけると言われるより、最初からそっちに行かせてやる方が良いだろうから……」
「だから、他に本業があってもできそうな研ぎ直しか。ヨルク、良いじゃないか」
シミリートがヨルクの背中を叩いてくる。
「で、ユリはどうするの?」
「え?私は普段子どもたちに教えてあげられていないし」
「魔力操作が必要なポーションは簡単でないとしても、薬とかは?」
「薬は量を間違えると毒にもなるし、ね」
「じゃあ、ハーブとかアロマは?」
「あ、それなら子どもたちでも何とかなるかもね。ハーブは口に入れることになるけれど、料理と同じで味が悪くなっても、毒にはならないだろうし」