作品タイトル不明
キャンプ地での騒動3
サンダーが衛兵を連れてきたときには、≪泥沼≫はすっかり乾いて固まっていた。
衛兵に引き渡すために、≪泥沼≫を再発動してチンピラたちを引き抜けるようにするだけでなく、衛兵の荷馬車に乗せる際に汚れないように≪洗浄≫まで発動することになった。
「意外とその後の使い勝手は悪いわね」
「そうだな。こいつらはどうでも良いけれど、魔物の毛皮など綺麗にしていないとゾフィに叱られるよな」
騒ぎながら衛兵に連れて行かれるチンピラたちを、完全に無視しての会話である。
「で、こいつらの処分はどうしましょう?」
「剣を抜いて金をよこせと言って来たからなぁ」
「はい。キャンプ地の仲間ではありますが、事実は事実」
「俺たちを治療してくれたお嬢ちゃんたちを襲ったんだ。もう仲間でもないさ!」
「自分たちで働きもせず。連れて行ってくれて良いぞ!」
衛兵も、キャンプ地の住民の発言を聞いて状況を理解したようである。
「で、今回も?」
「えぇ、その奴隷にすることでのお金は、私たちが受け取らなくて良いです。オリガ王女の良いように使ってもらってください」
チンピラ改め強盗を捕らえたことになるユリアンネが答える。
「あ、その際に伝言をお願いしても良いでしょうか」
「はい?」
「やはりキャンプ地を見て再認識したので、バザーの件、お願いします、と」
「あ、その件ですか。聞いていますよ。私たちがその見回りをすることも指示受けています」
「流石はオリガ王女殿下。行動が早いですね」
「余裕はなさそうなので、手加減してあげてくださいね。我々が申し上げることではないのですが」