作品タイトル不明
キャンプ地での治療3
「分かりました。順番に伺いますが、軽い症状の方はここに連れて来ていただけますか?」
囲んできた避難民たちが、あっちにもこっちにも来て欲しいと言うので、シミリートが整理を買って出る。
「動かすことも難しい方はどちらですか?」
まずはそこにユリアンネがシミリートと2人だけで向かうつもりであったが、サンダーとドロテアも付いてくる。
万が一を心配しての行動であると理解したので、何も口には出さない。
「少し良いですか?」
キリが良くなったところで、教会にも病人を連れて来ていた男性を呼び止める。
その上で、≪病治癒≫を彼の視力が回復するように意識しながら発動してみる。
「な、何を!」
当然に驚くが、その後に別の驚きの声を上げる。
「え?とてもよく見えるようになったぞ!え?これも病気だったのか?」
中年以上には見えたので、もしかしたら白内障なのかとも思ったが、ユリアンネも単語くらいしか記憶にないので、何が正しいのか分からない。そのような意味では、魔法って便利だなと改めて実感するだけである。
「お嬢さん、本当にありがとう!」
視力が弱くても、周りを助けるような男性である。回復したのであれば、なおさら良い方向に避難民を引っ張ってくれると期待する。
「じゃあ、次は軽症の者たちをお願いします!」
最初の老婆のところに戻り、自分でここに集まれるような人たちの治療を行うユリアンネとドロテア。
慣れない魔物の狩りで怪我した人や、薬もなくて風邪を長引かせてしまっている人などが対象であった。