作品タイトル不明
難癖商人?
「逃げ道は無いぞ」
確かに応接室の出入り口はチンピラたちに塞がれている。
仕方ない振りで窓際までやってきたシミリートとユリアンネ。
「お前たち、いけ!」
商人改め強盗の親分の命令でチンピラたちがさらに近づいてくる。
「ユリ!」
シミリートの合図で、ユリアンネが窓を開けて外に飛び出す。
「な!」
そのユリアンネを追いかけようとするチンピラたちの前に、シミリートが両手を広げて立ち塞がる。
「行かせるかよ!」
「は!この人数にお前は1人で相手してくれるというのか?」
腰からショートソードやダガーなどを抜いて、それをちらつかせてくる。
「へぇ、抜いたな。じゃあ、こちらも抜いても文句は言わせないぞ」
シミリートは悪魔ギアマが依代にしている黒い槍を、魔法の収納袋から取り出して構える。
「げ、なんだ、その黒いのは!」
「お前たちをあの世に送るものかもしれないぞ」
本当に殺すと悪魔が魂を取るとか言っていたな、と思い出しながら発言するシミリート。
「は、こけおどしに決まっている。しょせん槍は槍。ショートスピアといえども、屋内で上手く扱えるわけがないだろう!」
「は、後悔するなよ!」
チンピラたちが各々の気合いの声を出してシミリートに飛びかかってくる。
「後悔するのはお前たちの方だ!」
シミリートは熟練者らしく、狭い屋内ではあっても、 短槍(ショートスピア) をうまく操る。
そして近寄って来ているチンピラたちの武器の根本や、握っているチンピラの手などを槍で叩きつけることで、武器を取り落としさせていく。