作品タイトル不明
ダニークの1人訓練3
ダニークが1対1になるようにゴブリンを呼び出して戦っているのを、使い魔シルヴィスの視線で見ていたユリアンネ。
「ふぅ。無事に倒したわ」
「よし。1対1なら大丈夫みたいだな」
「そうね。でも、そんなゴブリンの洞窟の前で解体なんて……魔石や耳なんかより、周りを見てよ」
「うーん。俺にはその実況では感じがわからないが、死体を林に引き込んではいないのだな」
「そうよ。あ!ほら、出て来たじゃない!」
ゴブリンのダンジョンの可能性がある洞窟らしきところから、2体のゴブリンが出て来た。
ダニークは慌てて林に逃げ込んでいる。
「こっちに戻ってくるわ。シミ、助けに!迎えに行って!」
「よし、任せろ!」
シミリートが騎乗のまま林の中に駆け込んで行ったことがわかるユリアンネ。自身も愛馬ゼラに、ゆっくり追いかけるように指示しておく。
「ダク、危ない!そう、そのままこっちよ」
せいぜい聞いているのはゼラくらいであることは分かっていても、どうしても声が出てしまうユリアンネ。
「え?」
逃げ続けていたダニークは、最初に倒したゴブリンの付近に戻ってくると振り返って、追いかけてくるゴブリン2体の様子を見る。
息もそれほど乱れた感じもない上に、顔が笑っているのに気づいて違和感を感じるユリアンネ。
「ほら、来いよ!」
明らかに挑発しているダニークに向かって突進してくるゴブリン2体。
しかし、そこには先ほどダニークが作っていた罠があり、見えないように草むらに紛れていた蔦に足を取られたゴブリンたち。