作品タイトル不明
再度の焼肉屋2
風魔法で迷惑客からのあざけりの言葉が子供たちに届かないようにはしたものの、同じ店に居るだけでも不安になる。
こちらの会話が聞こえなくなったからか、その傲慢な金持ちたちが席を立ってからかいにやってくる。
「今回は上位ハイオークの肉を仕入れているぞ。せっかくなら注文したらどうだ?」
「前は口だけだったのだから、注文する金なんて持っていないだろうがな」
「もし素直にそれを認めるならば、切れ端くらいは恵んでやっても良いぞ」
「あ、なるほど。先日狩りしたのがちゃんと流通しているのですね」
「ははは、まだ言っているぞ。若造たちが」
「そうですね、私たちはまだまだ未熟ですが」「店主、その上位ハイオークの肉を注文するから見せてくれない?」
カミラが挑発に応じる感じである。しかし、流石に子供たちの前で、物理的に手を出す喧嘩をするわけにも行かない。
「はい、こちらになります」
「あ、なるほど。こちらはハイオークファイターですね。ハイオークアーチャーとは筋肉のつき方が違いますから」
解体して、実際に料理もしているジーモントにとっては見慣れているので、違いもわかる。
「今回は、上位ハイオークでもその2種類しか納品しなかったので、どちらかな、と」
「そうか。俺はファイターの方が好きだから、良かったぞ」
「ヨルクの好みだと……」「すみません、こちらを焼くときには、ここの筋に切れ目を入れておいて頂けますか」
「え?」
「はい、普通のハイオークよりも筋が硬めになっているので、そうすることで食べやすくなるのです」
ジーモントが店員に調理のコツを伝えている。